問いと答え
2月の作品を元に、創作をまた始めようかと思った時に、少しまた今までと違う感覚というか、自分のやりたい事を人にやってもらうことに違和感を感じたので、一旦別のやり方を挟むことにした。
例えば私が2019年から興味を持っているのが、女性が子供を持つことに対しての意識と、その人の環境がどのように関係しているかということだ。(当初は自覚が無かったのだけど)
これは、39歳になった自分に対しての問いかけであると同時に、アーティスト仲間やダンサー仲間がどのようにその問題と向き合っているのか、どのように自分なりの答えを出していくのかを見ようとしたくなったからだ。
話の流れでたまたまその人の人生の一部に立ち会うようなことはあるが、こういう話を面と向かって話すような場は実は少ないのだ。
2019年はソウルで「言葉と身体の往復書簡」というタイトルでワークを行ったのだけど、今回は日本人ダンサーで、友人である3人のメンバーと対話する場を設け、そこからスタートさせてみることにした。
かなり直接的な質問を、彼女たちに手渡す。
問いを投げかけた相手がどういう答えを返して来るか?
これは、ある種その人との関係性が露わになる瞬間でもあるということに気がついた。
こちらが意図していた以上に深い部分に潜り込み、その人の経験から紡ぎ出される言葉を手渡された時。
そこに観客は居ない。
私とその人が時間を共有するだけだ。
しかし、そこに物凄く大きな価値を感じる。
自分が東京で得たものは何だったのかと考えた時、やはり仲間だ、と言い切れるようになったのは、つい最近のこと。
大変でがむしゃらだった時間が創り上げたものが何だったのか、今になって自分に返ってくる。
そういうものを、ようやく素直に受け取り、味わえるようになったのが今はただ嬉しい。
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