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青とピンク

2月は有り難いことに、私の活動に加えて花とんぼでも地域の保育園さんに呼んで頂き、こども達にお花に触れてもらい作品づくりをしてもらう機会が増えてきました。

以前、違うブログにも書いたことがある色の話をします。

私には1歳の息子がいますが、お腹の子が男の子だとわかった時、興奮しながら男の子洋服売り場へ行った時に衝撃を覚えたことがあります。

ピンク・花びら・ハート柄・超ロマンチックな女の子売り場を横目に、男の子売り場に行くと、暗い!黒・白・青・グレー・たまに緑赤黄色・車・電車以上!

たまたま足を運んだお店の品揃えもあったと思いますが、男の子のおしゃれがどうこうとかよりも、人間というのは産まれる前から色で分けられて育ってしまうんだという衝撃は今でも覚えています。

アートを仕事にしてるうえに父ちゃん花屋(フラワーアーティスト)だから、色のセンスというものは豊かに育ってほしい気持ちがあったなか、産まれてもいない我が子にはもう色のチョイスが決まっているという衝撃を受けました。

この青・ピンク説を気になって調べてみると、ものすごい昔は、男の子がピンクや白で女の子が青を身に着ける時代の方が早かったみたいです。
(どうしてそうなったのかは、ご自身でリサーチして頂けたらと思います。)


私も小さい頃から当たり前のように、青は男の子の色・赤は女の子の色で育ってしまったので、この先入観が植えつけられているなと気付くどきもあります。


例えば、息子が0歳の頃から地域でご縁があって通ってるリトミックレッスンがあり、毎週行っているのですが、ここで必ずお花摘みのメソッドがあります。


その時に、先生が今日は何の色のお花にする?と一人一人に聞いてくれます。
殆どまだ喋れないおチビ達なので、お母さんが代わりに答えるのですが、そのクラスは圧倒的に女の子が多いので、大半の子が(お母さん)ピンクを選びます。


たまに私の番になっても、なんだかピンクは女の子に取っておかなきゃ!と思い、青い花〜とか黄色〜とか無難なところを言っている自分がいました。


そしてしまいには、男の子はお花摘みなんて興味ないだろうね〜なんて会話も母親同士で出てしまうほど。
男と女のいろいろって生まれた瞬間からヨーイドンで社会によってすみ分けされてるんですよね。

なんでこんな話をしたのかというと、この間の保育園のワークショップでは男女問わずたくさんの子どもたちが参加していて、男の子だってたくさんピンクの花や包装紙を選んで、女の子だって自由に青や緑を選んでいるんです。


そしてこの間、花とんぼのフォトスタジオに撮影に来てくれたご家族。
娘さんの1歳のお誕生日がメインだったのでとても可愛らしいお花のセットを組みましたが、お兄ちゃんがすごく楽しそうに良いお顔を作ってくれていました。
撮影後にはお母様から、「息子が、僕実はお花好きなんだよねと言ってました」という嬉しいお声も頂きました。ありがとうございます。


色って面白いです。

赤なんて主張の強い青と一緒に並べると浮世絵に出てきそうな、春の庭園の鯉みたいな色合いを作ってくれます。
私は昔黄色が苦手でしたが、仕事を通して色んな黄色に出逢ってから心を惹かれてしまい、今年の冬は圧倒的に黄色のアイテムが多かった。

料理の色で心が躍ったり
プールの青とか空の青とかゴッホの青やフェルメールの青なんて全く違う色みたい。

私はどちらかというと、男女は違って当たり前だと信じています。

ただ、こんなに選択肢のあって可能性のある"色"ぐらいは自由にしてあげてもいいのではないかなと思います。

保育園のこどもたちの顔や、スタジオに来てくれた子どもの笑顔を見て、色の自由を与える人たちっていうのは、私たちのような芸術や花を仕事にしている人間なのかなという使命も勝手に感じるようになりました。


そんな使命を勝手にですが、背負いつつ、もうすぐ春なので、花とんぼでも色彩活動に力を入れようと思います。


そして、次のリトミックのクラスでは、女の子が周りに多くても、息子が好きそうな色を堂々と答えられるような母親を目指していこうと思います。

読んで頂きありがとうございます。地域のこども達に無料でアトリエを開放して、花や植物に触れるワークショップの定期開催を目指しています。その際に使用する道具の資金に使わせて頂き、随時noteでご報告します。