いまさら?!「VRおじさんの初恋」10話まで感想(全32話、NHK)
2024年春クール放送、評判だった今作を10話まで見てみました。10話ってどこまでかというと、直樹(野間口徹さん)の失恋を知って同僚の佐々木(堀内敬子さん)がガクッと昭和リアクションをするところまでです。
①よかったところ、VR世界の作り込み
NHKと民放ドラマとの違いは、美術、セットの作り込みだと薄々感じてますが、この作品もそう。現実ドラマだとNHKばかりずるいなあと感じる事もありますが、このドラマだと見事にこのドラマの世界観を作り上げてます。
それも豪華にするだけじゃなく、ある意味のぺらさまでちゃんと表現できてて、だからこそこの幸せは続かない、VRの中だけの事というせつなさも見ているだけで伝わってきます。
②少数精鋭だけど、ばっちりのキャステイング!
現実主役の野間口徹さん、VRヒロイン井桁弘恵(いげた)さんもいいのですが、個人的にはVR直樹役の倉沢杏奈さん、ビリオンスクールの生徒役でもなんか印象に残る女優さんだなあと見てましたが、同じ方だたったとは!役者さんには普段魅力的なのにお芝居になるとその魅力が半減してしまうタイプもいますが、この方はその逆、お芝居してる姿がとても魅力的に見える女優さんです。
倉沢さんと共に注目は前述、現実直樹の同僚役、堀内敬子さん、きっちりお芝居するザ・女優さんタイプですが、そのきっちり感と、下世話だけど優しくかわいらしいお姉さん?役がばっちりはまってます。今後、好みのタイプは?と聞かれれたら「VRおじさんの堀内敬子さん」と答えようと思います。
③世界の捉え方
↑ 1話、冒頭のナレーションでもあり、このドラマを貫く言葉の強さは、現代人の人間関係のみならず、ある意味「なぜ創作するのか?」「なぜ創作物を見たがるのか?」まで繋がっている。そこまでの居心地の悪さを感じてる訳じゃない自分も、このドラマを見てる最中ふと窓の外を見ると、自分と関係のない人間が作った建造物、部屋、道具などに囲まれて生活している事に気づかされる。自分が生きてる事自体がファンタジーなんかもしれませんね!
④世界の終わりの捉え方
世界、このドラマではVR世界だが、この世界も現実世界も同じと言えば同じ、見ている、聞いてる、行動している自分が終われば、世界も終わる、世界の終わりを見に行くという事は、自分の終わりを見に行く作業でもある。その日に向かって、買い物に行き、ビールを飲み、エンジンが切れたら眠る。そして時々永遠に終わる人と出くわして、泣いたり笑ったり、また買い物に行き、眠る。ふとこのドラマの総時間15分×32=8時間を寝ている間に見せてくれたら、楽なのにとも思えますが、そうなるのも時間の問題なのかもしれませんね?!
⑤音楽
お芝居、美術と共にさらっと流れる音楽、JAZZが流れてる場面は、音が鳴ってるのに、静かな音のない世界を感じる作り、主題歌 C&Kさん「ハートビート」でちゃんと歌謡曲!人間が作った音楽!誰の人生だ?!を感じるバランスがいいです!
⑥悩み
昨夜から今日、他のドラマを何も挟み(はさみ)込まずに見ているので、挟み込むべきか、挟み込まずに一気に見るか?そうすると他のドラマが溜まるし、真剣に悩んでます。噂によると「ロス」もあったドラマのようですが、今まで「ロス」になったことない自分も「ロス」になるのか?残り5時間半の使い方、生きてると悩みはつきません…(終わり)