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【読書感想文】人口減少社会の未来学


人口減少社会の未来学 内田樹さん編


「人口減少が進む日本社会は、今後どうなっていくのか」「そもそもなぜ起きているのか、本当に起きているのか」「この人口減少を止める方法はないのか」「他の先進国では、どのような対策が取られているのか」などなど、、、


「人口減少」にまつわる話を様々な人が書いたものがまとめられている1冊。


ブレイディみかこさん(保育士、コラムニスト。『僕はイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー』の著者)

平田オリザさん(劇作家・演出家。『幕が上がる』の作者)


とか、本当に多種多様な人たちが、それぞれの視点で「人口減少」にまつわる話を書いていて、


こうゆう視点もあるのね。このデータはそうゆう風に見るのね。そこの歴史って、こうゆう風に今に繋がってるのね。


とか、同じことについて書いているはずなのに、こんなにも持ってくるエピソードとか視点とかが違うのは面白いな~~と。



その中でも、ついはしごに寄りかかったまま1時間くらい読み進めちゃった(昨日のNoteに書いたから良ければ読んでね♡)ほど『!!!』ってなったのが、編者の内田樹さんが書いた序章のところ。



これ、めっちゃ今のこの超タイムリーな状況に当てはまるやん!!って。



僕たち日本人は最悪の場合に備えて準備しておくことが嫌いなのです。「嫌い」なのか「できない」のか知りませんが、これある種国民的な「病」だと思います。


「うまくゆかなかった場合に備える」という態度は敗北主義であり、敗北主義こそが敗北を呼び込むという循環的なロジックに取り憑かれているからです。


日本人は「最悪の事態」を想定すると、それにどう対処するかをクールに思料し始める前に、絶望のあまり思考停止に陥ってしまうからです。


戦時中の、日本が敗戦へと向かっていくエピソードの中での話だから、完全に今と一致する訳ではないんだけど、

なんか、すごく、今のこの状況に似通ったものがあるんじゃないかな…と。


今私ができることは少ない。

医療従事者でも政治家でもなくて、大きな財力も発信力もない、ただの大学生の私は、

・自分がウイルスにかからないように健康でいること

・自分からウイルスを伝染させないように出来る限り家にいること

・自分の周りの苦しんでいる人に「大丈夫?」と声をかけること

そのくらいしかできないんじゃないかな。



でも、正直に言うと「もう手遅れなんじゃないか…」と感じてしまっていることは否めない。正直に言うとね。

こんだけ感染者も増えて、他国の状況も見て、「日本だけが大丈夫なはずないよな…」って思っている自分もいる。


もちろんその中で、上に書いたみたいな自分ができることをコツコツとやるのは必要不可欠だけど。


前もってもっとできたんじゃないかな……と。

それができなかった、それをやらなかった理由って、思考停止だったんじゃないかな…と。


「ネガティブなこと考えないでとりあえずやろうよ!!」「やってみないと始まらないじゃん!!」「あるかもわからない不安とかリスク考えるよりも、今はポジティブにやることやってこうよ!!」

みたいな考えは、私も大好きで、そうゆう考えで生きてきたと思ってる。



でもね、ほんとにね、、、そのポジティブさってどうなんだろう。それで大丈夫なのかな。って考えさせられた。この本×この状況でした。


激しい激しい自戒を込めて。

また読もうと思います。


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