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雲南旅⑥2020年1月2日・彼女の唄ったユートピア香格里拉

 

旅の5日目、朝8時に香格里拉へ向け出発。

迎えと同じように、帰りは老板に荷物を運んでもらった。

まずはタクシーで麗江バスターミナルへ。ここで詳しい記憶はないのだが大体1,000円くらいで麗江→香格里拉へのバスチケットをゲット。
待合室そばの売店で花巻を朝ご飯に買い、それを食べつつバスを待つ。

この時香格里拉への交通手段はバスか飛行機のみ。麗江の街では全然出会わなかったのに、日本人のバックパッカーも見かけた。

バスの休憩で人生初ニーハオトイレを経験したり、ヤクのいる山溪を抜けたりと、かなり魅力的な4時間だったのに旅の後半ということで疲れてほとんど寝ており(!!)あまり記憶も写真もない…。

到着した瞬間、まず街の違いに驚く。あちこちに昆明、大理、麗江にはなかった文様!

ここでもタクシーの猛烈な勧誘を受けるが躱して、滴滴出行のタクシーに乗りホテルに向かう。

古城の端にあるホテルの名前は「Shangri-La Karesansui Hotel」。枯山水?!と注意をひくこちらのホテルは、各種ホテルサイトを見比べて見つけた。
一人当たり約240RMBの今回と今回の旅の中では奮発したホテルだ。

まずは温かいお茶で出迎えられた(記憶だと生姜とか入っていた気がするが…もう2年前なので忘れました)。

レセプション

ホテルは評判通りの洗練されたもので、どの誂えにも溜息が出た。

日本から持ってきたビスコの袋がパンパンになっていて、高度3,200mの威力を知る。
ちなみに前日から薬を飲んでいたので、多少は息切れしたが旅行中に体調不良になることはなかった。

一息ついた後は独克宗古城の散策開始。
2014年には大火災があったとのことだが、街は建て直されている。閑散期なので人も少なく歩きやすい。

元はデチェン・チベット族自治州の中甸県という名の場所を、小説『失われた地平線』から2002年にこの香格里拉(シャングリラ=理想郷)という地名に変えたという場所。目に入るものどれも新鮮だった。

廃材のように置かれていた装飾
マンホールにヤク!

街では子供がちらほら遊んでいて、その民族衣装が麗江で見たものとまた違ってとてもかわいかった。

お土産屋さんで売っているものも麗江とかなり違う。

街にはストゥーパ(仏塔)があったり、

マニ車があったり。チベット仏教のいろいろなものが街中に溢れていた。

昼食といっても14時過ぎの遅い時間に空いているカフェへ。初めてのバター茶、ヤクの肉を使ったパンケーキを食べた。
ヤク肉は想像と違ってクセもなく食べやすく、香格里拉のご飯は口に合う。

この旅行で初めて適度におなかを満たすことに成功した我々が次に向かったのは中心地の亀山公園にある美術館。
広場ではちびっこがのどかに鳩を追いかけている。ここはなんだか時間の流れが違う。

亀山公園の月光広場で出会ったのが人懐っこいわんちゃん。ゲストハウスでバイト中という学生さんが老板の飼う犬を散歩させていた。
学生さんとは年齢も近く、友人交え暫しおしゃべり。私は犬は見る専門なので遠巻きに先輩と犬が戯れるのを見ていた(が、何度か追われた)。

デチェン紅軍長征博物館と、民族紹介や陶磁器の特別展が催されている香格里拉藏族民俗館を観る。…うーん、とても国策を感じる場だった。でもこういう場を観れて本当によかったです。

いつか仮面劇チャムは現物を観に行きたい

そこから月光広場につながる大佛寺へ。まずは街からも見えていた巨大なマニ車を回す。

高度のため、寺院への階段を上るのでさえきつかったけど、これを回さず帰るのは勿体ない。徳を積みたい!!
女3人果敢にチャレンジしようとしたら、一度回し終わったらしき人たちも協力してくれて、何とか完遂した。

寺院内に入ると修行僧がどのように礼拝すればよいのか教えてくださった。が、中国語が分からないので見よう見真似で時計回りに境内を回る。チベット仏教独特の美術品に、ひたすら圧倒される…。

鹿と法輪は仏教の教えを示すもので、どこかしこで見かけた。

小高い寺のそばから街を見渡すと、風でたなびくタンカと相まって寂寥感も溢れる美しい光景が広がっていた。しんと沁みる寒さに震えつつ、遠かったけどここまで来てよかったなあと。

日も暮れてきたので晩御飯は大衆点評で気になった現地料理のレストランへ。

お家感の溢れる良い感じのお店。

まず麗江でも出会った粑粑(パン)がここでは分厚い。
ヤク肉や野菜炒めをこの粑粑に挟むのだが、粑粑は穀物の甘みがしっかりして、具は自然な味でとてもおいしかった。

意外とお腹にたまる粑粑に大満足して夕食を終え、通りかかった大広場では中国名物広場舞が見れた。
観光者向けのパフォーマンスではなく老若男女が躍り、観光客もどんどんその輪に入っていく。開かれたその場が面白くて、ずっと私たちはその様子を見ていた。

帰り道見上げた夜空の星は、高度なのか空気の綺麗さからか定かではないがなんだか近く感じた。

売店のペットボトルの水が外の寒さにより凍っている

ホテルに帰ると、温かいおぜんざいを用意してくださっていた。白キクラゲのおぜんざいは最小限の甘みで優しい味だった。

この日の夜は友達とベッドに入ってから、今日観た色んなものの話をした。

香格里拉その2、バタバタの帰国編に続く!

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