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引っ越してみよう その2

そもそも、何故に引っ越しをするのかって話なんですが。

私達は東京で花屋を始めて以来、自由に楽しく仕事をしておりました。

仕事に対して不満を感じる事はかなり少なかったと思います。

たまに都会が嫌になって移住とか聞きますが、別にそんな事もありません。

都会は博物館や美術館などの文化的な施設も多いですし、ビジネスチャンスも多いと思います。

流行り物も簡単に手に入るし、テレビで見たスイーツを週末に食べに行く事も出来ます。

都会ならではの魅力があると思いますし、良い人達も沢山いる街だと思います。

ただ、私達は仕事以外に都会にいる必要性が減って来たのです。

流行り物より自分がその時必要な物を求める様になりましたし、今は地方に住んでも東京のイベントに参加する事はそんなにハードルの高いものでは無くなったと思います。

「都会にいなければ手に入らない物事」はそこまで重要度が高く無くなったと言いますか。

そんな事を感じると共に、地方にあるモノに惹かれ始めたのです。

きっかけは私の母が他界し、父が心配で頻繁に実家に帰ったり滞在する事が増えたからです。

東日本大地震以来、宮城県や東北地方を取り巻く環境は大きく変わったと思います。

私の実家の周りも新しい道路や商業施設、住宅も増えましたし、田畑しか無かった所が街になっているのは驚きました。

なかなか便利も良くなりましたし自然もまだ多いので過ごし易く、田舎をもっと活用したり魅力を伝える事が出来たら良いなぁって思う事が増えました。

花屋的には自然の植物と向き合うのはかなり刺激的ですし。

ただ、地方が抱える問題みたいな物も目につきました。

進まない震災復興、地方経済の衰退、限界集落、空き家問題、林業の担い手不足、米価の下落、海水温の変化による漁業への影響、労働人口の都市部への流出...他にも山程があると思います。

放って置いても誰にも怒られないけど、何もしないってのは違うかなと。

何が出来るのかって、今は何も出来ないんです。

けれど何かやりたい、何かやれるかもしれない。

都会でこのまま普通に花屋やるより、田舎で目に付くもの全部に噛みついてしまう方がよっぽど「らしい」んじゃないかなって。

兎に角、何でも手を出して、やれそうな事をやってみる為に田舎へ行きます。

ダメなら仕方ない、くらいの気持ちで。

地方でやってみたい事が増えたから、東京は一旦ストップして生活拠点を移して新しい花屋の働き方を考える。

それが引越しの理由なんだと思います。

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