父の話　彗星の中身

最近は父とよく一緒にいる。

それは父が殆ど歩けなくなったので
私が介助しているからだ。

一緒にいると当然よく話をする。

父は中高生の頃は天文学部、
大学では山岳部だった。

だからかして夜空の星の話
をする事がある。

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皆さんは彗星の中身を
知っていますか。

過去にヒットした
彗星が地球にぶつかるのを
止める為に奮闘する
といった映画がありました。

その時は中身が小惑星として
描かれていました。

夜空を綺麗に横切る感動的な姿
その中身は大抵、
岩石質の塵を含んだ氷の塊。

汚れた雪玉って言われています。

都会に稀に積もった雪で
作った雪玉。

べっちゃりして、
アスファルトの粉塵が混じって
灰色でお世辞にも綺麗と言い難い
そんな感じの雪玉です。

ひいている綺麗な尾も、
実際はガス。

それが太陽光に反射して
綺麗な色に見えているだけです。

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彗星は凶兆・吉兆の象徴です。

どちらにせよ人に影響を与えます。

そんな彗星も

中身はただの

汚れた雪玉

たいしたことは無い

と考えるのか

中身は汚れていたとしても

輝いて人に影響を与えることが

できるんだ

と考えるのか

それは人それぞれです。

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父がどういう意図を持って
話したかはわかりません。

ですがどちらにせよ
良い話だったと感じています。

お医者さんから言われている
父の余命は後１年をきりました。

私は出来る限りのことを
するつもりです。

少しでも前向きな何かを
感じて頂ければ幸いです。

最期まで読んで頂き
有難うございました。