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スキー王国北海道で、スキー離れが止まらない

スキー人口が減り、スキー場も減っている。そんな報道があった。

北海道内のスキー人口は、バブル期の到来にあわせて増加し、1991(平成3)年〜1992(平成4)年には、スキー場のリフト・ゴンドラ延べ輸送人員から見ると、9,000万人を数えピークを迎えた。その後は一転して下降。直近の2022〜2023年は、約4,000万人とピーク時の半分以下になっている。

スキー場の数はどうなっているか。北海道索道協会によれば、1999年に131ケ所あった道内のスキー場は、2023年には90ケ所にまで減った。姿を消したスキー場の多くは地方にある公営のローカルスキー場であるという。

では、なぜ、スキーをする人が減り、スキー場が減っていったのだろう。スキー離れの理由を「お金がかかりすぎる」とは、専門家のことばである。スキー板や靴といった道具が値上がりし、加えてメジャースキー場はインバウンド客に合わせてリフト料金を引き上げている。小中学校をはじめとする冬の大衆スポーツであったスキーが、今は一部の人たちのものになってしまったと、記事では識者のコメントを引いている。

一方で、ニセコは国際的なスキーリゾートとして、多くのインバウンド客を引き寄せる。時間帯によってはリフトやゴンドラ乗り場には数百人が並ぶ。しかし、道内全体で見れば輸送人員に占める海外客の割合は15%ほどに過ぎないという。

インバウンド客に的を絞り、リフト料金を大幅に値上げして収益を稼ぐ大規模スキー場と、地域住民の健康増進といった住民サービスの一環として低価格を維持するため赤字がつづくローカルスキー場。この二極化が進んでいるそうだ。

この二極化した現状を打破するアイデア。インバウンド客がローカルスキー場を「穴場」として選択肢に加えることを挙げ、スキーヤーを大規模スキー場から中小のローカルスキー場に分散させる仕組みづくりが必要との指摘には、同意するばかりであった。

学生時代を競技スキー部で過ごした自分にとって、スキー文化は絶やしてはいけない。今はすぐ「涙目」となって、滑ることはままならないが、スキーの振興には微力ながら関わりたいと思っている。

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