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彼女

君と暮らした部屋から先に

荷物を出したのは僕で

その二ヶ月後

彼女が荷物を出し

僕は事務的な手続きに立ち合った

久しぶりに会った僕らは

すこし照れてた

物が無くなった部屋は

すっきりとしているが何もなくて

僕みたい

あたらしい未来を口にするのも嘘っぽく


最後に握手しよ

って言ったのは君だった

その手のあたたかさと

僕は暮らしていたんだな

って

夏が始まる前のおはなし


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