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テーマが解れば効率良く作品を書ける<小説・脚本書き方プロット講座⑤>

福岡で「作家塾」という小さな小説・脚本講座を14年以上、運営していく中で「プロット」を重視したおかげで多くの実績が出ましたというお話の第5回目。

本日は、テーマについて考えましょう。
テーマという言葉は、よく聞く言葉ですが、なんと無く曖昧な使い方もされている言葉です。

しかし、作家が作品を書く上で、テーマは深い問題です。

それは書き続けるモチベーションにも関わってくる問題です。

さて、テーマとは何でしょう?

一言で説明すると「テーマ(主題)」とは<作家が信じている事>です。

作品を書く上で、最も作者が言いたい事とも言えます。

例えば、家族の愛情を大切にしている作家なら、家族愛を描くでしょう。

また、逆に家族の愛情なんて無いと思う作家なら、家族の崩壊を描くでしょう。

ただ、ここで少し難しいのは、作家が書きたいと思っていた事も、いざ書いてみると違う結果になる事があります。

家族愛を描こうとした作家が、全く真逆の事を書いてしまう……なんて事があるのです。

実際に書いてみて、作家が自分の本当のテーマに気がつく事は案外多いです。これは、特に初心者作家に多い現象です。

それでは、作家が自分のテーマが書けたかどうか、どうやって判断すればいいのでしょうか?

まずは、自分が心から納得いくラストを粘って書きあげる事(粘らないと真の答えは出ません)と、書いた作品を人に読んでもらい、意見を聞く事です。

そういった事を重ねていくと、自分のテーマを具体的に理解出来るようになります。(作家自身が自分のテーマを簡潔に言葉に出来る状態)

そして、自分のテーマを理解すると、作品を書く効率が向上します。

何故なら、テーマとは作品のオチを決めるものであり、いわば作品のゴールなので、ゴールが分かっている状態で物語が書けるようになり、より効率良く作品が書けるようになるのです。

ちなみに「作家塾」では、テーマが書けている段階まで完成したプロットを9割完成と見なしていています。出来れば、そこまでプロットを完成させて本編執筆に移行したいものです。

ただ、作家のテーマは、作家の成長と共に変化していくものなので、常に自分のテーマに目を向けつづける事を忘れないようにしましょう。

作家の初心者の皆様は、まずは「自分のテーマ」を理解できる段階を目指して、作品を粘って書きましょう。

テーマの理解は、作家にとって重要な財産になります。

(花野組福岡「作家塾」)




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