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夢とnoteが気持ちを昇華させてくれた1年

休日の朝、リビングでのんびりと過ごしていると、後から起きた夫がやってきて、いつもと変わらぬ朝の挨拶をした。

すると夫は挨拶に続いて、私にこう言った。
「ちい、怖い夢見とった?」

私は確かに夢は見ていたけれど、どんな夢だったかは覚えておらず、私が寝言で何を喋っていたのか夫に聞いてみると
「喋っとったんじゃなくて、ゔ〜〜〜、ゔ〜〜〜、ゔ〜〜〜…、ってずっとうなされとった。そのうめき声が怖かったわ。」
と教えてくれた。

私が苦しそうにしているなら声かけて起こしてくれれば良いけれど、私がうなされたり、寝言を言ったりすることには夫も慣れっこになっていて、よく言えば、声をかけずそのままそっとしておいてくれたのだ。

私はいつ頃からか、毎日夢を見るようになった。小学生の頃に頻回に見た夢は、ウルトラマンのポーズをしながら、地面スレスレで超低空飛行を延々としている夢。「もっと高く飛びたいのに、飛べない」と夢の中でもがいていた。

他によく見た夢は、生まれ育った家の側を流れる天竜川に流されている夢。必死になって岸に近づこうとするのに、川の流れが早く、この時もまたもがいている。この夢は大人になってからもたまに見ていた。

結婚をして、看護職を離れ、何年も経ったころには、最初に就職した名古屋の病院の病棟で看護師をしているが、仕事もろくにできずに困っている夢をときどき見た。あの頃は家業の手伝いをしていて、もう看護師の仕事はしないだろうと思っていたから、どうして看護師に復帰する夢を見るのか不思議に感じていた。

しかしその後、9年のブランクを経て看護師に復帰することになり、それからはその夢は見なくなった。

亡くなった両親や久しく会っていない旧友が出てきたり、ミサイルが飛んできたり、殺人鬼に追いかけられたり、車のブレーキがきかなくなったりする夢も見た。

泣きじゃくり、助けてーと訴えようするけれど、喉が詰まって声が出ないという夢も見る。そんなときは泣きながら目を覚まし、そのまま悲しい気持ちが持続する。

目が覚めても見た夢が鮮明に残り、
「なぜ両親が出てきたんだろう」
「なぜ追われるような夢を見たんだろう」
「なぜこんな怖い夢や悲しい夢を見たんだろう」
と思い、朝からネットで「夢占い」を検索して理由を知ろうとした。

ページによって、見た夢の兆候が良かったり悪かったりして、さらに心が揺さぶられることもあったけれど、その時の自分の状態が知りたくて検索していた。

1年半前に私はある方に、私が夢でうなされたり、落ち込んだり、泣き叫んだりすることをお話ししたとき、

「夢は無意識の中に眠っている記憶だから、なぜそんな夢を見るのかを考えるよりも、何があったのかを自分が見る夢から教えてもらうと良いよ。」

と教えていただいた。

始めから、すんなり分かったわけではないけれど、普段の生活の中で我慢していることや、心の奥に押し込んだ気持ちを、夢の中ではストーリーにのせて、思いっきり表に出していることに気付いた。

怖がっていたり、悲しがっていたり、寂しがっていたり、怒っていたり。大人になってからはこんな感情は表に出しづらいけれど、夢の中では丸出しにしていて、目が覚めた後「今自分はそう感じているんだ」と知ることができる。

夢占いに頼らなくても、見た夢が今の自分の状態を教えてくれて、さらに夢を見ることで気持ちも昇華してくれていると思えるようになり、夢を見ることも怖くなくなった。

夫に
「うなされとったよ。」
と言われたら、自分は悩みを抱えているんだと思って凹みがちだったけれど、今では
「夢の中で発散されたんだよ。」
と軽い気持ちでいられるようになった。

昨年の2月1日にnoteに初投稿し、今日でまるっと1年が経ちました。

はじめの頃は、自分が書いた文章を読んでくださる方がいるのか、拙い文章を投稿して良いのか、自分を丸裸にしているようで恥ずかしい、という思いもありましたが、note仲間の方からスキやコメントをいただくたびに、「このまんまの自分で良いんだ」と確認しつつ過ごした1年でした。

「奥にしまい込んだ思いや、置き忘れてきた感情が昇華されるのがnote。」

投稿し始めて1ヶ月が過ぎた頃にこう書きましたが、日常生活の中でふと自分の心が動いたことを文章に書くことで、こんなにも自分のことが見えてくるとは思いませんでした。そして私は、自分が大切にしていることばかりを書いてきました。家族や愛犬、友人、観葉植物、スノーボード、フラ。

特に家族に関する記事は、書いた後に家族への愛おしさが増すのです。家族には直接話していないことも、文章に書くことで思い出し、確認し、いつの間にか家族に向ける眼差しも言葉使いも変わっていました。

こういう時間を味合わせてくれたnoteと、「noteを書いてみたら」と言ってくださったSさんに感謝です。

そして、私の文章を読んでくださるnote仲間の皆さんにも。ありがとうございます。


今後はボチボチと、noteと触れ合っていきたいと思います。



ヘッダーは私が大好きなモリコハルさんのイラストです。使わせていただきありがとうございます。

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