![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68320684/rectangle_large_type_2_30db69fe3e6df45b7ee81ea661300cd3.jpeg?width=800)
2話
退部届を部長に提出しようとしたとき、そこにはセンパイもいた。
センパイはニコッと笑いながら・・・
「え?部活やめちゃうの?」
はい。
「もったいないよ、すごく速くなってるし、県の大会とか行けたらチューしてあげるから」
俺、水泳、続けます(思考時間0.01秒)
「そんなんで良かったんかーい」
センパイには彼氏が居た。
彼は何度もあきらめようと、他の子と付き合ったり、チューしたり。
でも・・・やっぱりセンパイのことが一番好きだ!
他の子には、そんなに想っていなくても、チューしておっぱい揉むために「好き」とか都合の良いセリフを言えるのに、なんでセンパイには「好き」のたった一言が言えねぇんだよ!
彼は学校(バイト禁止)に内緒でコンビニのバイトをやっていた。
レジ打ってても、検品してても、カップ麺整頓してても、何してても、10分に1回はセンパイを思い出してしまう。
俺のバイトは、謎の悪夢と隣り合わせかよ。
彼はストーカーのように待ち伏せもした。
センパイが駅から学校に来るまでのルートを調べ、この時間に此処を通るなどのデータを取り、それに合わせ週に2回はチャリで颯爽と・・・
あー、センパイじゃないっすか、乗せてってあげましょうか?
「重たいからいいよ」
センパイ、筋肉あるからね。
「早く行けクソ後輩」
そして、季節は2度目の夏を迎える。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?