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2話

退部届を部長に提出しようとしたとき、そこにはセンパイもいた。

センパイはニコッと笑いながら・・・

「え?部活やめちゃうの?」

はい。

「もったいないよ、すごく速くなってるし、県の大会とか行けたらチューしてあげるから」

俺、水泳、続けます(思考時間0.01秒)

「そんなんで良かったんかーい」

センパイには彼氏が居た。
彼は何度もあきらめようと、他の子と付き合ったり、チューしたり。

でも・・・やっぱりセンパイのことが一番好きだ!
他の子には、そんなに想っていなくても、チューしておっぱい揉むために「好き」とか都合の良いセリフを言えるのに、なんでセンパイには「好き」のたった一言が言えねぇんだよ!

彼は学校(バイト禁止)に内緒でコンビニのバイトをやっていた。
レジ打ってても、検品してても、カップ麺整頓してても、何してても、10分に1回はセンパイを思い出してしまう。

俺のバイトは、謎の悪夢と隣り合わせかよ。

彼はストーカーのように待ち伏せもした。

センパイが駅から学校に来るまでのルートを調べ、この時間に此処を通るなどのデータを取り、それに合わせ週に2回はチャリで颯爽と・・・

あー、センパイじゃないっすか、乗せてってあげましょうか?

「重たいからいいよ」

センパイ、筋肉あるからね。

「早く行けクソ後輩」

そして、季節は2度目の夏を迎える。


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