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二匹の猫との楽しい毎日-1(苦手な猫が門柱にいた)

アメリカンショートヘアーのオスとメスを飼っています。
今、3歳。
実は彼らは二代目です。
以下が初代のアメリカンショートヘアー

初代のアメリカンショートヘアー

オスは15歳、メスは17歳で天寿を全うしました。

【1】何故猫を飼うようになったか(実は猫は嫌いだった)

今から20年前、マンションに住んでいました。
私は小さいころから犬を飼っていたのですが、猫にはひっかかれたことがあり大の苦手でした。
歩いている道に猫がいるとワザワザ違う道を通るくらい嫌でした。

ところが、ある日家に帰ったらマンションの門柱に猫が座っていました。
猫が怖い私は、門に近づけないので、「シッ、シッ」といって追い払おうとしましたが、猫は動きませんでした。
しかたなく、妻に電話をしてその猫を追い払ってもらいました。

 そんなことがひと月ばかり続いた後、家に帰ると、なんと我が家にその猫がいました。
私はびっくりして、部屋から飛び出しました。そして妻に猫を外に出してもらいました。

これがその猫です。

しかし、それからも、妻は猫をたびたび家に入れていた・・・ようです。
そのたびごとに、追い出してもらいましたが、あるとき酔っぱらって寝てしまい、目を覚ましたら猫が私の足元で丸くなっていました。

びっくりして、「のけてくれ」と、怒鳴りましたが、
「この猫はきっとあなたが好きなのよ。可哀そうじゃない」
といって、猫を動かそうとしません。
猫も寝たままです。
そのまま見てると、猫はお腹を上にひっくり返りました。
以下の写真のようなポーズです。(この写真は我が家の猫です)

妻が「あなたに甘えているのよ。お腹を撫でてあげたら」といって、怖がる僕の手をとって猫のお腹をそっと触らせました。

とても柔らかく、温かい・・・というのが感想
猫は嫌がりもせず、じっとしていました。ただ眼は私を見ていたように思います。

それからは猫に対する恐怖感はなくなりました。
そして家に帰り、猫が門柱に座っていると「来るか。デブ子」と声をかけると、その猫は門柱から飛び降り、遠慮なく我が家に一緒に入って来るようになりました。
 写真では細身ですが、体重計で計ったら7㎏ありましたので「デブ子」と 
 よぶようになりました。
すっかり我が家の猫気取りで、晩御飯も我が家でとるようになり、夜10時頃隣家の窓に明りがつくと、我が家の玄関をひっかいてい出ていきました。

その猫は最近隣に引っ越してきた家の飼い猫で、一人暮らしのため、仕事に出かけるとき、外に出し、帰宅すると家に入れていたようです。
猫もやはり飼い主が分かるらしく、隣人が帰宅する時間になると耳を立てて外の音を聞いていました。
結局、その猫は、我が家には朝から夜までいて、夜隣人が帰宅すると戻っていく、居候になりました。
しかし、日曜日は隣人がいるせいか家から出てきませんでした。

我々もスーパーに買い物に行ったときは、いつしか猫のペットフードを飼ってくるようになり、しかもデブ子の好みまでわかるようになりました。
そして旅行に出かけたときも、土産物屋で猫のおもちゃを買うようになり、すっかり猫がいるのが当たり前の生活ベースになりました。

デブ子

そんな事が1年余り続いたある日、土曜日は一日我が家で過ごすはずのデブ子が来ませんでした。
我が家は3階建てマンションの3階なので、戸建ての隣家はよく見えます。
隣家をのぞくとデブ子がガラス戸の中からこちらを見ています。
まだ、起きていないのかと思ってガラス戸が開くのを待っていました。

しかし暫くすると、隣家の前にトラックが止まり、ガサゴソと大きな音がしました。
窓から顔を出すと、引っ越しらしく荷物を外に運び出していました。

暫くすると、「バタン」と玄関を閉める大きな音がしました。
窓から首を伸ばして隣をのぞくと、隣のおばさんがデブ子を籠に入れて出てきました。

僕は驚いて、マンションを駆け下りて外に出ました。
同時にそのトラックは出発しました。
「デブ子」
小さな声で呼びかけました。
振り返ると、その家の前に遠くの引っ越し先の住所が書かれてありました。

もう二度とデブ子と会うことは出来ないと思うと、たまらなく寂しい思いが胸にこみ上げてきました。


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