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:読書記録「貴方を好きになることで、自由で窮屈になることもあった。」
2023/01/13「白いしるし」西加奈子
ややネタバレあり。お気を付けて!
あらすじ
女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。
新潮社
私が好きな言葉たち
私はいつも読書をするときに付箋を使います。好きな台詞、言葉、描写などを見つけると付箋をつけて、記録するんです。そしたら記録を見た時にその本のストーリーや好きだったところ。なんなら読んでいたころの自分のことまで思い出すことができるからね。ここから記録を始めるよ。
次に恋人を得るなら、穏やかな、凪の海みたいな恋愛をしたいと思っていた。
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指先だけで、世界を手に入れたような気分だった。
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「私はそのとき、信じようと思ったんです。何かを、ではなく、こうやって、美しいものを見て泣いた自分を、信じよう、て。」
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それを信じる。肯定するって自分まるごと受け入れるみたいなすごいカッコいいことのような気がして。
この本を読み終わって。
正直、叫びたくなるほど人を好きになったことも。好きな人と別れて激やせしたり、仕事が手につかなくなるようなことってないから。
ここの人達の激しい気持ちに圧倒された。芸術家ってみんなそうなのかな。でもどこかは、きっとだれにでも共感できる部分があるような気がした。叫ばなかったにせよ。似たタイミングで似た感覚を持ったことがあるとか。
いつかのだれかと重なったりしないのかな。私も。みんなも。
もっと私の時間が積み重なったら。いろんな人を思い出してなかなかページが進まなくなるかも。笑
今の時点で、手が止まるページがあるんだもん。それってしんどいような気もするけど、素敵なことのような気もする。
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私もそうだ。『間島昭史』のどこが好きなのだ、と聞かれたら、『間島昭史』が好きなのだ、としか、答えられない。彼だから、惹かれたのだ。
それは、もしかしたら心をさらう作品に触れたときと、同じなのかもしれない。理由がない。まったく。ただただ、対峙していると、触れたい、と、思うだけだ。それだけ、恋は、圧倒的なものなのだ。
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