見出し画像

読書記録:この人がいたから、私は今から文章を書く。

神様のいる街____吉田篤弘


あらすじ

商品説明

神様のいる街
吉田篤弘
夏葉社

本と旅と青春。この上なく率直に書かれた自伝的エッセイ。

20歳の著者が、自分の大好きな「神様のいる街」に何度も足を運び、本をとおして自己をつくる。その「神様のいる街」とは、神保町と神戸。実際にあった沢山のお店と本が出てきます(澁澤龍彦や上林暁。海文堂書店も)。

そして、物語の最後に主人公は結婚します。清々しい読後感に満ち、ポエジーに溢れていて、最後には胸がギュッとなる。吉田さんファンにも、入門にも最適な一冊。造本も瀟洒です。

エッセイに加えて幻の処女作『ホテル・トロール・メモ』を収録。

発行:夏葉社
仕様:四六判 ハードカバー 126ページ(うち2色刷り32ページ)
発売日:2018年4月25日

https://tohon.shop-pro.jp/?pid=177732927
「本屋とほん」HP


感想。

すごく好きな作家さん。吉田篤弘さんのエッセイ。

正直金欠でキツかったけど、硬めの本。余白多めのページ。悩んだ結果、購入しました!

そして!今の私が手に取って大正解な本でした!

吉田篤弘さんの描く街の描写、登場人物がいつも好きで。読んでいるとそんな素敵な街を自分も歩いているイメージができて幸せいっぱい。


本とか脚本とかのカケラをかき集めている印象が強い吉田篤弘さんのこの本を読んで、前から、ぶさいくになってもいいから映画を撮ってみたいと思っていた想いが行動に移せそうです。

ちなみにこの本を買った本屋さん。めちゃタイプでした。


付箋_好きな文章

好きな文章には付箋をはってnoteに載せているので、以下ネタバレになります。


悪魔の囁きは神様の導きになり、これは運命なのだ、とついに運命まで起用されて、その本を買うことに決めた。古本屋の客は本を買う理由を一ダースは用意している。「運命」はその中の最後の切り札だった。

p.37

わかる。これは本に限らず、好きなものだとよくなる。私もついこの間、古着屋さんで同じ体験をしました。笑

だって「次来た時にはもういないかもしれない運命の子(お洋服)なのよ!」って思っちゃうんだもん。


お召し物

それで、膨大に残されたメモを読んでいたら、そこに過去の自分がまだ息づいていて、向こうからしてみれば「未来の自分」である現在の自分に、「忘れるな」「こんなふうに考えた」「いいことを思いついたぞ」「いつかきっと書こう」「書いてみたい」「そのときが来たらね」ーそう云っていた。
他人は助けてくれないけれど、過去の自分が、いまの自分に、「書くことは山ほどある」と小さく叫んでいた。

p.123

すごく好きな文章。

「そこに過去の自分が息づいている」


これで年内で完読した小説6冊目!

今年の目標、またひとつ達成しました。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?