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オーケストラ本番〜歓喜と興奮の響き、第九〜

半年以上、オケのメンバーと一緒に練習してきた、「第九」の最後の練習と本番が終わりました。
おわってしまった…

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「第九」をやるなら、ぜひ参加したいとうきうきでエントリーした今回の演奏会。
いざやってみると第九は難しくて、大変で、そして人間の歌声とオーケストラの音の混じり合った響きは素晴らしくて。本当にすごい曲でした。
参加できて幸せだったなぁ(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠

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今回のホールは新しくて、木の香りがして、どこもかしこもとってもきれい。

初めてお世話になるホールで、運営スタッフ陣は勝手のわからないことばかりですごく大変だったことと思われます。裏方の仕事をしてくれている面々に、いつも尊敬と感謝の気持ちでいっぱいの私。

そんな私にも、今回は珍しくお仕事が割りふられました。
影アナをしてほしいとのことで、渡された台本を読むだけなんだけど、噛むんじゃないかとドキドキしながらアナウンスしました。

何とか言い終えると、ステージマネージャーさん(ノリのよいタイプの方)が
「すばらしい声でのアナウンス。ありがとうございました」と言って下さり、演奏じゃないところでほめられた!!!と喜ぶ私。

そしたら、合唱メンバーの方からも
「アナウンスされてたんですね。プロのアナウンスの方がやってらっしゃるのかと思いました〜良い声で、お上手でした」とお褒めの言葉を頂戴し、もしかして向いてるのかしら…と調子に乗らせてもらいました(笑)

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さてゲネプロでは、ホールの響きを確認しつつ、最終調整。
よく響くホールで、これまでの感覚で演奏すると、響きの余韻を感じられない…本番では、その響きを感じながら演奏しなければ。
と、考えていると、合唱団とソリストの方々も合流。やはり今日も素晴らしい歌声。

本番の日は、時間の流れがいつもと違う。

ゲネプロが終わる と、あとはもうここまで重ねてきた練習を信じて、本番に集中するしかない。自分のことも、他のメンバーのことも信じて委ねる気持ち。

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本番が始まり、眩しいライトに照らされて座っていると、逆光で、客席は暗くて、全然見えない。何だか暗闇の中に浮かんでいるような気がしてくる。
オケのメンバーから緊張と集中力の糸が伸びているのが見えるよう。

私が吹かないところを隣で吹いている1stと2ndフルート奏者の音を聞きながら、今この瞬間が一番良い演奏だと思って、耳を澄ます。

そして衝撃だった、ソリストの声。
GPでも素敵な歌声だったけど、本番の声は圧巻。

ソリスト4人から放たれるオーラが、圧となって背中からぶつかってくる。
押されて飛ばされそうと感じるような圧倒的な声。この凄すぎる声を出すための、本番に向けてのセーブの仕方…考えさせられました。

合唱の歌声も、本番では解き放たれた!という感じの声で、その響きに感動しながら吹いていました。

そしてピッコロの出番。
私が今日果たすべきミッション。
四楽章のMarchの前に、そっとピッコロに息を吹きこんで温めておく。

合唱とオケの鳴り響く音が止み、Marchが始まってメロディーの最初の音…スムーズに音が出た!よかった!
テノールのソロに耳を澄ませつつ、周囲の音量の変化に合わせ音量を上げていって、まずは1か所クリア。またフルートに戻りTuttiに参加。

最終場面でもう一度、ピッコロに持ち替え。
Prestissimoに入ったら、頭で何かを考えてコントロールする余裕はなくて、これまで練習してきたことを、体が覚えているままに吹いている感じ。
とはいえ、テンポは指揮者や周囲の音に合わせているので、コントロールできていないというわけでもない。

途中で何度も息つぎしているんだけど、一息で吹き切ったような気がするぐらい、あっという間だった。
最後の音をみんなで鳴らして、響きが消えるか消えないか…ぐらいで、ブラボーの声がいくつも飛んできて。ほーっと力が抜けました。

体の力は抜けたけど、カーテンコールが終わっても、私は熱に浮かされたようで、あの歌声とオケの響きの中にいられるなら、今すぐもう一度4楽章をやってもいい…というか、やりたい!と思うぐらいでした。大興奮。
今回は、演奏会の最後までバテずに乗り切れて良かった、、

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本番の録音を聞くと、オケは粗が目立つところや、もうちょっとなんとかできたかも…と思うところもあるけれど、自分たちのことながらよくやったなぁという感想です。

ソリストと合唱の方々のおかげで、素晴らしい音色になったのは間違いない。ほんとに素晴らしい歌声だった〜

でも、演奏できるのかと危ぶむぐらいだったオケがここまで出来るようになったのは、なんと感概深いことか。

ピッコロに関しては、音程にはまだ少し課題ありだけど、録音でもちゃんと聞こえていました。
Marchのクラリネットとのアンサンブルをもう少し詰めておけばよかったな。

とりあえずピッコロへの苦手意識はなくなったので、もっと精進して、「ピッコロ得意です」と言えるようにな りたいです。

あぁたのしかった…おわってしまった...

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