愛されるより愛したいマジで

愛されるより愛したいマジで
な人間だと思ってきた。

好きだって気持ちは生きる元気をくれる。
一目見るだけで力が湧いて身体が軽くなるし、言葉を交わせば一言ひとことが私の中のあなたという人の輪郭を強くしていく。
想うだけで。

でももう足りない。昔はなにも知らなかったんだ。
受け入れられているという実感、私だけを見てほしいという強欲な願望、実現するかもしれないという期待と恐れ。
遠くから愛するだけでは受け取れないなにか、愛されてる印とは限らないけれど、でも私をその瞬間だけでも確かに満たしてくれる温かくて煌めいたものを期待するようになってしまった。

愛されるより愛したいマジで。
期待は裏切られるものだから予防線はきっちり張る。
「愛してるだけで満足なんです」
いつも愛されているか不安だったから、恋心を抱いた最初からこんなふうに自分を騙していたのかもしれない。

頭を掴んで喉奥まで突っ込まれてもえずいても吐く限界まで離したくないし、翌日筋肉痛になるくらい頭も身体もフル回転で気持ちよくさせるために動いちゃうし、でもさっぱり泡切れよくサヨナラまたねと言っておく。
あなたの心に私をおいてもらいたいという願いは、どうしたって見ないふりはできないし、自分で見えていなくても身体は勝手にえろい女って杭をあなたの頭に打ち込もうとする。他の種類の杭じゃ負けちゃう気がするから。
あなたの特別が欲しい。欲しい。欲しい。

愛されて愛したい、本気で。