第12話 検査中の出来事
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私は検査で造影剤をよく使用していて、その為にアレルギー化して、アレルギーを抑える薬を使用して、検査を続行するようになっていました。
ある日の検査の時です。
いつものように造影剤を使い、抑える薬を!と医師が看護師さんに手を出した時、看護師さんがアレルギーを抑える薬を検査室に持ってくるのを忘れてしまった事に気がつきました。
医師が、看護師さんに
非常階段で取りに行け!!!
看護師さん
はいっ!!!!!
なかなか看護師さんは戻ってこなくて、医師は私の様子を見ながら、検査室と廊下の間でイライラ。
医師
遅いな・・・
私は静かに検査台の上で、体の様子を感じるようにしていました。
やっと看護師さんが息も絶え絶えに、薬を用意して持ってきました。
私は蕁麻疹や息苦しい症状を出すことも無く、間に合いました。
でも、あってはならない事に違いは無く、看護師さんは検査後に医師から、とんでもなく雷を落とされるように叱られたのです。
当たり前の事なのですが、元々怖いと評判の医師から、大声で検査室の廊下で叱られているのを横目に、病室に違う看護師さんと帰りました。
1時間後くらいでしょうか?
病室に叱られた看護師さんが静かに入ってきて、ボロボロ泣きながら
すみませんでした!!
と頭を下げてくれました。
私は
看護師、辞めないでね。
と言いました。
大人がボロボロ泣いて、本当に私に謝ってくれたんです。
それに私は大丈夫でしたから、責める気持ちも、怒鳴る気持ちも、あるわけなかったんです。
もし、息苦しくなっていたとしても、私は同じ言葉を言っていたと思います。
だって、わざとした訳じゃないのは明白です。
その看護師さんにとっては、一生残る怖い出来事だったことでしょう。
いつも助けられているのは、患者である私達なのですから。
赤ちゃんにミルクをあたえ、ゲップさせて寝かしつけて、尿や便の重さを計り、離乳食の子にも同じくし、あらゆる点滴と薬剤の下準備、全てをカルテに記入していく。当時は電子カルテではなかったです。全て紙。
医師の指示も紙で、読みにくい時は先輩に聞いている人もいましたね。
24時間365日、誰かが私達に目を配り神経を使って看護してくれているんです。
大切な、大切な人達。
どうして責めることなど出来ますか?
出来るなら両手広げて、守れるなら守りたいです。
これが、私なんです。
精一杯守らていること、分かったよね。
本当に幸せだね!
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