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1-3:統合失調症の母

統合失調症という病気をご存知でしょうか。

私は統合失調症について
勉強してきた訳では無いので
病気に対しての知識はないのですが、
経験ベースで統合失調症について
書かせて頂きたいと思います。

私の母は私が物心つくより前から
統合失調症という病気を何年も患っています。
私が大人になった今も尚、
入退院を繰り返しています。

母の症状は以下の通りです。

1.陽気にうわ言を話す
(会話ができるレベル)
2.表情がなくなり、キツい言葉でうわ言を話す。
(ふとした時に会話ができる)
3.一人の時しか話さなくなる
4.部屋に篭る、常に何か話している。
(薬を飲まなくなる)
5.逃亡を図る

行動のループはこんな感じで
1〜3を繰り返しながら
なんとか持ち堪えている時もあれば
急にスイッチが入って、夜中に逃亡を図り、
警察のお世話になることも何度もありました。
逃亡してしまうと入院になるので
1ヶ月、長ければ半年以上入院していることも
ありました。

私は素の状態の母を知りません。
陽気な時もありましたが、
薬が効いているからなのか
それが本来の母なのか
判断出来ませんでした。

当たり前のような顔をして嘘をつき、
症状が悪い時は私の嫌いな部分を
永遠に呟き続けていました。

母に何故嫌な事を言うのか直接聞いても
「え?悪口なんか言ってないよ!
はな、あなたおかしくなっちゃったの?ふふふ」
と話していたかと思えば
私と距離を取ってから豹変したかのように
「はな、虚言癖あり。病気かもしれない。」
とぶつぶつ呟くようなやり取りが
良くあるやり取りでした。

理由は分からないけれど、
母は病気だから仕方ない。と納得して
自分の意見を飲み込む事でしか
解決方法が見つけられなかった。

理由は分からないけれど、
母の攻撃対象は私でした。

嫌われている事は分かっていても
私が縋れる相手は母しかいません。
母が居なくなるかもしれないと思い
夜中、寝たフリをして
様子を伺っていたこともありました。

母の気配を感じて布団を抜け出し
私も連れて行って欲しいと
お願いしても
私だけ受け入れてもらえず、
母は私の手を振り払い
弟2人を連れて出て行きました。

母は何度も逃亡を繰り返しては
警察のお世話になっていました。

幼い頃の私は
母に受け入れてもらうことに必死で
祖母の言う良い子になれるよう
たくさん我慢をしました。

でも、その我慢は母の病気の緩和には
何の役にも経っていないと言う事を
少しづつ、歳をとるにつれて
感覚で理解していきました。

小学校の高学年になる頃には
何も気力が湧かず、感情が出せなくなり
人と話す事にもすごく体力が
いるようになっていました。

母の異変に気付く人は居たけど
私の空っぽの心に気付いてくれる人は
居ませんでした。

ただ、人に迷惑を掛けないように
祖母に言われた通り学校へ行き
1日をやり過ごす日々でした。

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