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ロマサガ2神リメイク! 『リベサガ』をオススメする機会をどうか私にください【ネタバレ無し】

──ここに始まるは遥かなる戦いの詩。
偉大な帝国と麗しきアバロンの詩。
そして代々の皇帝とその仲間達の詩。

神リメイク過ぎると各所で絶賛されているゲームをご存知でしょうか。
その名も「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」。
31年前に発売された大ヒットRPG「ロマンシグ サ・ガ2」のリメイク作品です。
STEAMの評価も常に「圧倒的に好評」が続いています。



このゲーム(以下リベサガ)が発売されて1ヶ月が経ちました。私は、私生活・睡眠時間・仕事にも支障をきたしまくりながら、この1ヶ月、毎日何時間もプレイしています。

あまりの面白さに、毎日リベサガを称賛する記事を書きたいのです。ただ、それよかリベサガをプレイしたい欲望が圧勝してしまい、一向に取り掛かれなかったのです。
昨日、3周目にして最難関モード「ロマンシング」の裏ボスをやっと撃破し、ようやく一段落ついたので、このテキストを書いています。

私は、あなたに、兎にも角にもこのリベサガをオススメしたいんです!
このリベサガがミリオンクラスで売れて、次作であるロマサガ3がリメイクされる未来を一緒に夢見てもらうため、何卒、少しばかり私にお時間をください。
10年に一度、出会えるかどうかの面白さを私が保証します。

このnoteを書き終えられるよう、精霊よ、我に力を与えよ!



そもそもオリジナルのロマサガ2ってどんなゲームなの?

オリジナルのロマサガ2はスーパーファミコン用ソフトとして1993年に発売されました。発売元はSQUARE(今のスクエニ)。
当時、ドット系RPGが最盛期を迎えていました。ドラクエ5が前年発売されており、またその翌年にFF6が発売されています。
次から次へと神がかったクオリティのRPGが生まれていた黄金期
そんな時代の作品です。

初プレイの思い出

初めてプレイした時、私は度肝を抜かれました。今までのRPGの常識が全く通用しませんでしたから。
・敵が異常に強い。最序盤のダンジョンで味方が次々と死ぬ
・敵がフィールド上で見えてるので、避ける必要がある。
・序盤にもかかわらず宝箱を開けると、強敵が現れ全滅させられる。
・信じられないぐらいの強敵ボスと、割とすぐに戦わせられる。
主人公と思ってた人、早々に死ぬ

このゲームは、他のRPGとは違う「カタギじゃない」雰囲気がありました。
たしか当時、正座でゲームしていました。

オリジナルゲームのイカれたコンセプト

そもそも1993年発売のくせにゲームのコンセプトがイカれてるのです。
ロマサガは「フリーシナリオ」を謳い、イベントの順番や選択肢がかなり自由に設定されています。オープンワールドの走りみたいなゲームがこの時代既にあったのです。
しかも、ロマサガ2のフリーシナリオは千年単位の時間軸をもって物語が進行します。

複数の入り組んだフラグを、千年単位の時間軸で管理するって、今考えても意味がわかりません。

放っておくと、国が滅びたり、火山が爆発したり、仲間を失ったり、キーアイテムが手に入らなくなったりします
誰かが言っていました。
ロマサガ2は「取り返しのつかない要素でやるジェンガ」であると。

さらに、プレイアブルキャラクターは約260人います。登場人物は千年単位の歴史の中で、寿命で次々に死にます
それは主人公である皇帝でも例外ではありません。なので「伝承法」と呼ばれる継承システムで、次の世代、次のパーティーに思いが受け継がれていくのです。

ざっと並べてみましたが、31年前に、
オーパーツぐらいイカれたゲームシステムが実装されていたことに、改めて戦慄する思いです。
ですので、ロマサガ2は、プレイした人の分だけ、それぞれの歴史があります。31年間、このゲームが愛されてきた大きな理由でしょう。

七英雄の圧倒的な存在感

もう一つ、このゲームには大きな魅力があります。
敵である7人の英雄、「七英雄」の存在です。物語が千年単位で描かれるので、多くのプレイアブルキャラクターは入れ替わり立ち替わりになるため無個性にならざるを得ません。
そのためキャラクターの魅力は敵である「七英雄」が担っています

なぜ「世界を救う」と謳われた英雄たちが、敵として立ちはだかるのか、どんな目的があるのか。過去に何があったのか。この壮大な歴史の中で相対していくことになります。
そして、この七英雄。7人が7人とも異常に強い。1攻撃で数人死ぬ。
あまりの強さでラスボスで詰まるのはロマサガ2あるあるの1つ目にでてくる項目です。

当時の私もご多分に漏れず、ラスボスの詰みポイントで何度も何度も全滅していました。
ある日、天啓として「 \💡/ クイックタイムを使えばよいのでは」という閃きが降りてきました。それで見事ラスボスを撃破した日のことを、今でもアリアリと思い出すことができます。
(クイックタイムという術でクリアするのは救済テクとして王道というのは十年後に知りました)

最高のリメイクが来た

少し思い出語りが長くなりました。
ただ、あまりにトリッキーなゲームシステムで、非常に高難易度であったことをお伝えできたと思います。当時、クリアまでたどり着けなかった陛下の皆さんもそれなりに多かったのではないでしょうか。

そこで本題です。このリベサガが如何に偉大なリメイクであるかを、高らかに語らせていただきましょう。

一言でいうと「オリジナルの魅力が全く遜色なく、そのうえで現代のゲームとして遊びやすく最高峰に面白い」ということです。

尖ってるのに、遊びやすい!

リメイク前はあまりに画期的すぎるゲームがゆえ、オススメしたくてもオススメしにくい部分もありました。
ですが今回は唯一無二なシステムはそのままに、これでもかと分かりやすく遊びやすく再編されています。
この画期的なゲームを今こそ遊べ」と、声高く鬨の声を上げることができるのです!

カジュアルに選べる難易度・明確な目的地

そもそもの難易度は「カジュアル」から「オリジナル」と3段階で選べます。
モードはプレイ中にも自由に設定できるので、その日の気分で選べます。敵が強すぎたら「カジュアル」でレベル上げ、といった手法もOKなのです。

そして超複雑なイベント管理は「今何をすべきか」「どこに行ったらよいか」が全て可視化されるようになりました。なので、行き先で迷うことはありません
それでも、その先には膨大な選択肢がちゃんと用意されており、プレイするたびに異なる歴史になる魅力は健在です。
現在私は3周していますが、特に意図してなくてもバンバン歴史が変わります。
1回目は某国を領土とし、2回目は某ミスで国が滅び、3回目は某ミスで誰もその国の仲間が手に入らない最悪ルートに突入しました。

※ただミスっても「次の周回で違うパターンを試そう」と思えるぐらいに面白いのでOK。

魅力的なキャラクター

キャラクターはフルボイスが実装されて、無個性だったプレイアブルキャラクターに、異常に思い入れができるようになりました。
今までは、弱いキャラをパーティーに入れることはなかったのですが、
「ネレイド皇帝のジャンプを見るまで死ねない」
「今の私にはノーマッド娘が必要だ」
「イーリスの攻撃モーションを見せてちょうだい」
「海女がいなくて何がロマサガだ」
という思念が渦巻くようになりました。
リベサガは数イベント事に年代が変わってパーティー編成をやり直す必要があるので、そのたびに「強さを取る」か「好みを取る」か、仕事中すら次はどうしようと悩む羽目になります。

魅力的なのは味方キャラだけではありません。敵キャラである「七英雄」の背景が圧倒的に描かれるようになりました。
サブタイトルに「リベンジオブザセブン」とあるように、七英雄の復讐の物語背景が非常に明確になっています。
プレイアブルキャラクターより気合の入った声優人選で、それぞれの壮絶な過去を覗き見ることができます。
ロックブーケという七英雄の紅一点キャラの声優が早見沙織さんになったことで、彼女の魅了技「テンプテーション」が、画面越しの私にまでかかることになります。にゅ!

戦略性のある戦闘

そして本作、戦闘が異常に面白いのです!
リベサガでは剣、大剣、斧、槍、棍棒、小剣、弓、体術の8種類の技属性と、火、水、地、風、天、冥の6種類の術属性があります。
属性ごとにそれぞれ個性があります。
敵には4〜6種類程度の多くの弱点属性を持っています(しかも敵ごとに可視化されてる!)。
パーティーでは個性に合わせ、まんべんなく属性担当をつくり、敵の弱点属性を何度も突くのが重要となります。
この戦闘システムのおかげて、多くの個性、武器、属性が有効活用されます。

旧作では大剣か体術で大ダメージを狙うだけ戦法になりがちでした。
当時は弱い弓や小剣など見向きもされませんでしたが、今作は、どの武器も魅力的に調整されており、結果、それらを得意とするキャラが生き生きとするようになりました。

また難易度を高難易度にすると、敵の一撃で味方がバタバタと倒れていきます。一筋縄でいかない戦闘に、かなり頭を使う必要があります。
戦闘を有利にする「アビリティ」「戦闘陣形」を駆使しながら、戦闘順を「タイムライン」で確認し、敵の攻撃をスキップさせる「状態異常技」を駆使し、ここぞという場面で強力な「連携攻撃」を狙わなくてはなりません。毎戦闘で、手に汗握る戦略性が生まれます。
私はこのロマサガ由来のヒリヒリが大好きなので、ぜひカジュアル以外の難易度も試してほしいのです。

面白すぎる周回要素

さらにこのゲーム、クリアして終わりではありません。
周回でより面白くなるゲームなんです。
私、超面倒くさがりで、周回ゲームってホント苦手だったんです。
リベサガをやるまでは。

リベサガはゲーム中、「違う選択肢だとどうなるの」の連続であり、誰を皇帝にする、誰を仲間にするの無限の可能性があります。また道中、多かれ少なかれ選択の失敗もやらかしてるはずです(1周目、見目麗しいネレイドと踊り子を仲間にするイベントを逃したときは立ち直れないと思いました)。
ですが、2周目以降は「強くてニューゲーム」が可能なのです!武器やレベリング等が引き継がれるので、気軽にやり直せます。

一方でクリア後は「ベリーハード」モードと、尋常じゃない鬼畜難易度「ロマンシング」が開放されます。
私的には1周目はチュートリアルであり、「ベリーハード」、「ロマンシング」が本作の本番なのではないか、と捉えています。おまけじゃないのです。
それぐらいベリーハード、ロマンシングの難易度調整が絶妙で、モードごとにまるで違う戦略を楽しめるのです。

これらのモードでは、非常に強力な状態からスタートできるにも関わらず、1戦目からワンパンで味方が死にます。
ただ殴るだけでは勝てないことを思い知らされます。

ですが1周目の伝承された知識と準備を駆使し、勝てる糸口を見出せた時には「私は、今、ロマンシングサガをプレイしている」という思いが全身を駆け巡ります。キャラと武器と術と陣形とアビリティと見切りを組み合わせ、練りに練った戦略で強敵に打ち勝ったときは、もうエクスタシーの領域です。

リメイクのあるべき形

リベサガはリメイクコンセプトとして「現代技術を駆使し超絶美麗3DCGビジュアルで再現」手法ではありません。意外とポリゴン数は抑えられています※1。
程々の予算で、程々のスケジュールで制作されてるのではと推察されます。
ですが、信じられないぐらい「原作愛」を大事にしているリメイク作品です。

「原作に忠実に再現」というのは、御存知の通り、
言うのは簡単ですが意外とできないものです。

当たり前ですが、ドットで成り立つ演出が3Dでは成り立たないことが多々起きます。
そこでドット絵演出を3DCG演出に置き換える際には「このような変換が必要だ」という、原作に精通した上でのセンスが必要です。
今回の制作チームはそのセンスがあまりに素晴らしく「当時、ドット絵を通じて頭の中で観ていた景色」を、見事に再現してくれました。
これは原作愛なくして決して到達し得なかった景色です。

エンディングは(あまりに語るのは野暮ですが)セリフすらないシーンを最高の形にリメイクしていただきました。
3周していますが、そのたびに泣いています

※1:ただ、その割にキャラが信じられないぐらい可愛いのと、町並み背景のリアリティは職人的な美しさがあり、何も困っていません

往年のファンも「これでいいのよ、これがいいのよ」と言える、新規ユーザーにとっても「こんな名作があったのね、遊びやすいね」と言える、リメイクの理想的な形の一つと言えそうです。
PS5、PS4、Switch、Steamで遊べますし、無料の体験版があるので、ホント、試しにプレイしてみて欲しいです。


──いかがでしたか陛下。

クイックタイムでラスボスを倒せた陛下も。
「‥‥逃さん‥‥ ‥‥お前だけは‥‥」で詰んだ陛下も。
やったことないけどロマサガ2って難しいんでしょ?って思ってる陛下も、
生まれる前のゲームとかどうなの、って思ってる陛下も。

やっと時代が追いつきました。画期的で、かつ遊びやすいゲームが目の前にあります。
ぜひロマンシング サガ2 リベンジオブザセブンをプレイして、あなただけの帝国の新たな歴史を作ってください。その歴史はきっと、あなたの人生の歴史にすら、組み込まれていくことでしょう。

31年間、頑張るときにはロマサガBGMを聴き続けた私のように。


※私のプレイ中のスクリーンショットは飛び跳ねるおじさんと肌色面積の多いキャラのアップばかりだったため、note内の画像はガイドラインに則り、公式サイト・SNSの画像を使用させていただいています。© SQUARE ENIX




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