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書道の達人の一人 鳥居敬一

間違いなく書道の達人です。

みなさん小田原で有名な「笹かまぼこ」をご存じですよね?

おそらくあの「笹かまぼこ」を手に取るのは

先にパッケージデザインが優れているから

購入されているのだと思います。

現代のマーケティング広告に引き込まれています。

※実際にかまぼこもおいしいです。

笹かまぼこ 字の元は 鳥居敬一

あの字の元を書いた先生が、【鳥居敬一】です。

ただ、書道家ではありません。

鳥居敬一は型染作家さんです。

同じく人間国宝の芹沢銈介も型染作家です。

やはり書道の達人です。

鳥居敬一の人物像ははネットにあまり資料がありません。

唯一作品としてうかがえるのが【和染めこけし図譜】です。

和染めこけし図譜

筆つかいが見えるので良くご覧になってください。

普通の書道と違うところは

筆使いの基本的なことを知っていて、

さらにデザインされているという事です。

筆使いに怪しいところが全く見られません。

作風としては刀の様に切れがあり
シャープで斬新なデザインです。

型染で字を書いた後切りますが、
それだけではあの造形になりません。

中国 北魏時代の書

鳥居敬一の作風を見ると

中国の北魏時代の書をほうふつとさせます。

六朝楷書(りくちょうかいしょ)は

中国の南北朝時代(西暦439年から589年まで隋朝廷が発生する前)

に北朝で発達した独自の楷書体の総称。

現在の楷書の起源となった書体の一つであり、

書道では楷書の書風の一つとしてとらえられている。

(ウィキペディア(Wikipedia))

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(http://y-tagi.art.coocan.jp/koten016.htm様より 画像抜粋)

日本には奈良時代、飛鳥時代に伝来してきたといわれます。

鋭い楷書、荒々しい起筆

彫られたものですが作者の息吹が感じますね。

こういったエキスが鳥居敬一にはあるのです。

文字を彫るというのは江戸時代のかわら版や浮世絵が浮かびますが、

デザインもさることながら、文字に特化して表現されています。

型染の元の技法は、かわら版や彫文字から伝統的に伝わっているのでしょう。

文字も色使いもすべて計算された芸術です。

まさに民藝芸術と思います。

インパクトとしては現代の広告活字と相通ずるものがあるでしょう!

例えば今の活字をデジタルで表現する【文字部】は

筆使いの基礎の知識の有無はわかりませんが、近い発想です。

昔、記事を書いています。

↓良かったらご覧ください↓

かまぼこは伊達では無い 書道の達人【鳥居敬一】

筆使い

筆使いというのは、基礎的な筆運びの事です。

お習字の枠では図り切れません。

これは相当に時間をかけないと習得が難しいでしょう。

しかし仕事の糧としてやっている人たちは

筆使いは生命線です。

昔は今の人よりもはるかに毛筆を使っている

人たちが多かったので、

あまりにも怪しい筆使いの作品は

切り捨てられたでしょう。

現代も日展などでトップクラスの作家さんは

作品の良しあしは別として

基本的な筆使いが出来ているものと思います。

現代は一般の人はそこまで見られませんから

好き 嫌い どちらともいえない

【わからない】の一蹴でしょう。

他の書き文字

・提灯屋さんは最初に枠を書いてから

字の中を塗るという手法ですから

書道という枠では違うのかもしれません。

・勘亭流の達人は一発であの字を書いていますから

書道と言えるでしょう。

書道の達人とは

みなさん書道の達人というとどんな人がうかびますか?

たぶん本格的にやった人じゃないと

ほとんどわからないんじゃないかと思います。

あなたはどんな書がすきですか?

【ぱっと浮かばないと思います。】

別に皆さん書道家にならなくても良いのですが、

以下の事は知っておいてください。

1.書道の達人像

「メディアに出ている書を書く人の字が良いのじゃないか?」

と思うはずです。

例えばと言って

現在ご活躍されていいる人を出すのは止めておきますが、

よく目に留まっている書の作品が良いと思うはずです。

2.書道をやっていた人の書道の達人像

書道をやっていた人は

やはり書道団体のトップの人が一番いいと思うはずです。

その書道団体に長く入っている人は

その先生の書にあこがれて入門するからです。

日展に所属している書道家は間違いなく書道の達人です。

古典も勉強しているし、古文書も読めるはずです。

お弟子さんたちも猛練習して筆使いを勉強していますから、

怪しい筆使いの作品はすぐにわかるでしょう。

ただ先生の字を見続け習い続けると

おんなじ様な作風になってしまいます。

【文化庁 スポーツ庁の看板も似てませんか?】

3.昔の偉人の書

昔の人は普通に筆で書いていましたから

江戸時代~明治初頭

宮中、官僚級のお役人さんの文字は

今見てもとても美しいと思います。

日本の古典でみられる、高僧(お坊さん)

現代でも価値が高い書もシッカリしていますね。

4.書の価値

書の価値はものすごくむつかしいです。

わたしも突き詰めたところはわかりません。

でも日展に【良寛さん】や【一休さん】を

持っていったら確実に落選でしょう。

価値基準が違うからです。

他の骨とう品でも落選間違いなしです。

書の価値というのは【誰が書いたか】です。

例えば 芸能人が書いたサインは世間では値が付けられますね。

書道家が書いてもあまり値が付かないのが現状です。

【かつて大尊敬していた先生の書が安すぎて

がっかりした覚えがあります。】

現在ご活躍している方の書は値が付きます。

3.お金を出してでも書いたい書は何ですか?

私は、もしお金を出すのでしたら、(買いませんが)

孫正義さんやユニクロ柳井さんの書が欲しいです。


あなただったら、だれの書が欲しいですか?


一般の人がどんなにうまく書いても値がつきません。

そもそも一般世間にあなたの字を評価される

いわれもありません。

でもがっかりしないでください。

うつくしい字が書けることはあなたに相当な利点をもたらします。

別にあなたの字を発表して値が付くか値が付かないかは

どうでもいい事なのです。

美文字の利点

書道は万人の物です。

字が美しいに越したことはありません。

周囲の人から見ると

字が美しい、整って書けるだけであなたの人格があがります。

活字、印刷だらけの世界にペン字、筆文字で

さらっとあなたの美しい文字があると

絶対に見逃さないでしょう。

深く印象に焼き付きます。

筆の基本的な使い方をマスターすれば、

鑑賞する目もアップします。

骨董屋さんに行って怪しいか怪しくないかも

ざっとわかるはずです。

(多く本物を鑑賞することが大事です。)

筆耕(毛筆書の代行業)を長年やっていましたが、

多くのあて名書きに毛筆で丁寧に書かれたものは

ほとんど開封されるという事がわかっております。

字がきれい、これはあなたの魅力になることは間違いありません。

一度、鳥居敬一 芹沢銈介の書を見に行きませんか?

是非、型染作家 鳥居敬一 芹沢銈介の書を見つけてください。

現代書道展に行くと上手すぎるのです。

型染作家の字を見ると読めない字はまずありません。

非常にカラフルでどこか懐かしい。

民芸の魂がそこにあります。

あなたの美文字へのヒントがここに隠されています。

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