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前世の自分に会ってきた ②階段を降りて、かつてのわたしへ向かう

前回の続きです。

そして迎えた当日。

セッションをして下さる方のサロンに出向き
アイスブレーキングで今までの経験を話す。

催眠療法についてのお話を伺う。
よく、潜在意識について語る時に使う
氷山の絵。

ふだん、顕在意識と潜在意識の境は
膜みたいなもので隔てられているらしい。
この膜は7-8歳ぐらいまでは開いている。
だから、子どもって思ったり感じた事を
何でも言うし、この膜ができる前の
感情が強く動いた出来事って
膜の下(=潜在意識)に閉じ込められがちなんだそう。

催眠療法をすることでこの膜がゆるんで
潜在意識に沈んでいた記憶が
顕在意識に浮上してくる。


というわけでさっそく
前世への旅に出ることになりました。

旅の間大事なのは
下りてきたインスピレーションを
現世の常識でジャッジしないこと。
そのまま受け入れること。


目を閉じて
まずはウォーミングアップに、
片手に重たいものを持っているイメージ。
だんだん手が下がってくる。


そうしてわたしは
現実と前世の間の場所に立つ。
お花畑にいるらしい。

どんな場所?
脳裏に浮かんだのは
年に数回訪れる
海越しに富士山が見える眺めのいい場所。
お花畑と言ったものの
さほど花は咲いておらず
この季節だからか
足下の芝生は枯れ、
素足の足の裏が冷たく、チクチクする。
不快ではない。

「今から10段の階段を下りて、前世に着きます」


目の前の地面を切り取ったような
四角い穴が現れる。
コンクリート打ちっぱなしの
ひんやりしたその階段を
木製の手すりに手を添えながら下りていく。



たどり着いた場所は
中世ヨーロッパの
図書館らしい場所。
沢山の書物を蠟燭の灯りが照らす。
木造の床がきしむ。

「どの地域ですか?」
スコットランドらしい。
特に根拠はないけれど。


ここから先は、
まるで主人公目線の映画のように
人生のいろんなシーンを見て回った。


物語の冒頭
わたしは、スコットランドのある村に住む
66歳の女性だった。
やせた体に白髪混じりのお下げ髪、
パッチワークキルトのような生地のスカートに
衿の詰まった白いブラウスとエプロン。

村のはずれにあるレンガ造りの家に
オオカミ犬一頭と住んでいる。
食べ物は自給自足、
生活用品を買いに村の市場に出かける。
薬草の知識があり、
時折訪ねてくる村人の相談に乗り
薬草茶を処方しているらしい。
薬草を通じて親しくなった村人も数人おり
時折家に呼んでもてなしていた。

一通りの状況を見ると
場面は若かりし頃に遡る。



農家の一人娘として生まれ
母を早くに亡くし、
父の仕事を手伝いながら育った。

大人になると
街の裕福な家の使用人として
複数の同僚とともに住み込みで働くようになる。
わたしの担当は食事の配膳や
お茶などのおもてなしだった。

ある時
家の主人が急病で倒れ、そのまま亡くなる。
目の当たりにした奥方さまは
ショックのあまり床に伏せってしまった。


奥方さまのために
何かできる事はないのか…。


主のいなくなった書庫の本を読み漁り
薬草を煎じて
奥方さまに飲んでもらうことを思いつく。

野草を摘み、行商人に薬草を買い求め
研究を重ねる。

そしてついに
同僚の手引きもあり、
奥方さまに薬草茶をお出しする時がきた。



一口飲んだその顔に赤みがさす。
喜びで胸がいっぱいになり
ひざまずいて、奥方さまの手を
自分の両手で包む。


よかった、本当によかった。



思わず涙が溢れる。



時が経ち
わたしが40代半ばになった頃
年老いた奥方さまがこの世を去る。
勤めた家に跡継ぎはなく
わたしもお屋敷を去ることとなる。

奥方さまはわたしに
質素な暮らしができるだけの資金と
ある村の一軒家を準備してくれていた。

長年過ごしたお屋敷を去る間際
わたしは振り返り、手を合わせる。
「与えられた能力で、これから生きていこう」
そう決意して、馬車に乗り込む。



そして場面は
わたしの臨終の場面に切り替わる。
月が明るく照らす夜
わたしの部屋に
村の友人たちが7、8名集まっている。
わたしの魂が身体を離れると
氣付いた人たちが駆け寄り、
口々に話しかけたり
わたしの体をさすったりする。
それを見て満足したわたしは
ゆっくりと天に昇っていくーーー


これがわたしの見た前世。


一生の終わりまでを見届けると
また、初めの場所に戻った。
枯れ草に覆われていた地面には
新しい緑が芽吹き
黄色い水仙の花がほころび始めていた。


いかがでしたでしょうか。

前世のお話には
もう少し続きがあるのだけど
長くなったのでまた次回に。

続きはこちら↓
https://note.mu/hanaesama/n/n1a300c583eee


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