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上達への最短距離

2023年の年末に、考えたこと。

受験に、就職、何もかも事前準備を怠って、失敗してきたと思う。しかも失敗のレールに乗り続ける。

デザインがやりたかった。本とか雑誌とか、グラフィックデザインがやりたかった。
でも実力が足りなかった。似た分野ではあったけど、デザインの学校出ではなかったし、努力もしていなかった。就活がうまくいかず、何とか入れたのはシステム会社でホームページなどを作る部署だった。

デザインの仕事はあまりないから、コーディングを覚えなさいと言われた。デザインをやりたいのにと思いながら、自費で、就業外の時間でコーディングを学ぶのは苦痛だった。

何より、デザインのことを教えてくれたり、よくないものをどう変えたらいいか的確に指摘できる人がいなかった。就業時間のほとんどはコーディングに取られる。コーディングで埋まっているのでデザインの仕事を受けられず、知らないうちに外注に出されている。たまに振られたデザインのある案件も、ブラッシュアップもされず、後から見返すと我ながらあまりいいとは言えないような出来。

ずっと辞めたい、転職したいと思っていたのに、結婚したり、子どもを産んだりすることを言い訳に、転職活動を本格的にやらずにいた。自分に自信がないから、踏ん切りがつかなかった。

産休育休も挟んで、在籍期間ばかり長くなる。子どもが生まれてからは、日常生活だけでいっぱいいっぱいで、わずかにできるようになった余暇に自分の嫌いなスクリプトの勉強なんてしたくなかった。そうして、成長しない、技術の低い私ができあがってしまった。

最近、会社に私より年上の印刷デザイン会社出身の人が入社した。私が出した作業の指示に対して、デザインに関しては予想以上のものが返ってきた。

ワイヤーフレームに関しても、何を印象付けたいのか優先順位を決められるので、私のようなシステム的に考えてしまうデザインより、強弱がありとてもよかった。ワイヤーフレーム後のデザインは私が担当したが、やりやすく、いつもよりいいものが出来上がったと思った。

こういう人が、最初から会社にいてほしかった。そうしたら、もっと社内でデザインの案件が受けられたかもしれないし、今までの仕事だって、もっとブラッシュアップして、より大きな経験値になったんじゃないか。

どこに身を置くかが大事だと、痛感した。ちょうどその頃、絵がうまくなる方法についてのポストを目にした。

“それはズバリ、描いた絵をうまい人に直してもらうこと“

確かに、頼んでないのに直されるとめちゃくちゃ嫌な思いをする。それで図工美術が嫌いになる人も多い。

でも、うまくなるために直してもらいたいと自ら望むなら、これ以上ない上達方法だと思う。

デザインにしてもきっと同じで。

何年か前にも、テレビ番組で武井壮さんが「ゴルフをうまくなりたかったからトッププロ選手にコーチしてもらった」というエピソードを話していたことも思い出した。

うまくなりたいときに、ちゃんとした先輩・先生がいる環境で努力することが、上達への最短距離。

若い頃は、なぜかそんなルートのことを考えもしなかった。簡単に行ける道しか選んでこなかったのか。

今まで、迂回路にずっと留まってしまったことを悔いる。
もう諦めモードの30代後半の私…ここから何か変えられるだろうか?想像できない。

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