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【子宮頸がんの記録#7】がんの告知

突然の告知

円錐切除後、2週間のところで結果説明の外来を予約してもらっていたが、その1週間前に電話があった。


「癌が見つかって、手術が必要なので早めに来院できますか」


頭が真っ白になった。

少し楽観視していた。

あっても上皮内癌くらいかなって。

それだったら単純子宮全摘で済むから。

抗がん剤や放射線治療などの追加治療もいらないから。

それ以下の可能性だってあって、

それなら子宮は残せる。


でもそうじゃなかった。


詳細を聞きに外来へ

翌日外来へ。

「腫瘍径19mm、間質浸潤6mmでⅠb1期。断端陽性でした。

広汎子宮全摘、骨盤リンパ節郭清が必要です。

脈管侵襲が血管、リンパともに高度で、術後は化学療法単独または同時化学放射線療法(CCRT)が必要になる可能性が高いです。」


一気に崖から突き落とされた気持ちだった。

腫瘍マーカーもあがってなかった。

リンパ節腫大もなかった。

なのになんで…?

誰かの検体と間違えたんじゃないかと、そんなことさえ思った。


開腹か腹腔鏡かの選択は、腹腔鏡のほうが回復は早いだろうけれど、海外の報告で開腹のほうが予後が良いというエビデンスが出ているのでそちらを選択した。

腹腔鏡の技術も高くなってきているから、今は変わらないという意見もあるが、根治の可能性を少しでもあげたかった。

卵巣を取るかどうかについても相談。

腺癌の場合は扁平上皮癌よりも転移率が高く5%ほどの確率だ。

卵巣を取ると更年期の症状が出たり骨粗鬆症になったりといいことがないのだが(だから術後からホルモン補充療法をする)、これももし残してそこに再発したら後悔すると思ったので摘出を決めた。


なにより命を優先にしたいと思って、この決断をした。


外来後

外来後、夫と遅めのランチ。

久しぶりに2人で食べた。

そのときに夫に言われた。

「あなたとなら人生のどん底も一緒に乗り越えられるって思った。

それが結婚の決め手なんだ。」


泣いちゃうよね。

いつもガミガミ言っちゃうけど、この人とまだ一緒にいたいな。

家族みんなで幸せに過ごしたいな。


平凡な毎日が続いていくだけでよかったのに、簡単そうに見えたその人生が今はとてつもなくうらやましい。

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