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夢なんだが 2

夢なんだがの続き。


たまたますれ違った推しにファンだと気づかれ、何故か流れで恋人繋ぎをされるという、自分が世界の中心かよとツッコミたくなる夢から覚めて気づいたことである。

私は、手を繋ぐのが苦手である。


恋人と呼べる存在はかつて居たけれど、その人と手を繋いで歩くのがあまり好きではなかった。

まず、手汗が不快。
自分の全身が割と汗っかきなので、その手汗が手のひらにべったりと広がる感覚が非常に苦手なのだ。

それと、手を繋いでいると行動が制限される。
興味があるものが目の前に現れると、「なんだあれー!」と走り出したくなるタイプなので、それが思うようにできないのが難である。

特に写真を撮るのが好きなので、手が動かせないとシャッターを切るのが出遅れる。
色んなところにカメラを持ち歩いているため、隣に居る好きな人の手を繋ぐよりも首から下げているカメラに手が添えられている方が安心する。

別に相手が嫌いなわけではないのだけれど。
ただ、手を繋いでいない方がしっくりくるのだ。

逆に、あの不快感を他の人たちがどう解消しているのか知りたい。
誰もが我慢しているのか、私が気にしすぎているのか。


それが、夢の中ではどうだ。

嬉しかったではないか。

自身が憧れた音楽を、心が救われた曲を作ってきた手に握られたことが。


その瞬間に、あの鉄壁の前髪の奥で輝くほどに笑いかけられたことが。

手を繋ぐのも、良いかも。
ってちょっとだけ思いました。

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