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三十路ですがネイリストになりました

お久しぶりのnoteです。駆け足で書いているのでお見苦しい部分もありますがよろしければ読んでくださいませ。

突然ですが私はネイリストになりました。
小さな頃から私は将来何をしたいか、何になりたいかという夢がありませんでした。

高校を出た後は親に勧められるがまま大学に進学しました。ぼんやりとした大学に進学しぼんやりとした青春の真似事をしているふりをしながら、精神の落ち込み、異性絡みの面倒ごと、ただ目の前の厄介事を片付けるのに精一杯でした。大学は半年で行かなくなりフリーターやニート、夜職などを繰り返しながら生きてきました。
コロナ以降、都内のネイルサロンになかなか行けなくなりました。そんな折におじさんからもらったLEDライトでセルフネイルを始めました。その後「手に職をつけたい」という志望動機で今年ネイルの学校に入りましたが本音は本気で「ネイリストになりたい」というよりもネイルの勉強がしたいだけでした。

とはいえ当時30手前。体が持たない。ジェットコースターのような夜職に疲れ果てていました。夜職を上りたい。阿呆のような顔をしていながら内心「人生を変えたい」「何か自分に合う仕事を見つけなければ」という焦りが年々強くなり、ここ数年は気が狂いそうでした。学校に無事入学したあと入ったクラスは年齢が高めでした。「30なら焦ることないよ」と励ましてくださる達観したクラスメイト達。しかし老眼鏡を直しながら頑張っている姿に心を打たれるとともに、今しかできないことをやろうという思いが強くなりました。精神疾患の持病があるため学校を通いきれるか不安なまま入学し、ストレスや焦りで精神的に不安定になることもありながら就活や検定を何とかこなし、学校も無事卒業できました。

精神疾患があることを忘れそうなくらい昔に比べて希死念慮もなくなり気持ちの上下など症状が落ち着きました。就活の時はオープンで受けた会社にいい顔をされなかったりなかなか履歴書すら通らないことも多く、障害があることを憎んだりとても悔しい思いやヒリヒリした気持ちもありましたが、なんとかありがたいことに一社だけ受かり、現在クローズで働いています。

この年齢になると「結婚しないの?」「子ども欲しくないの?」とよく聞かれます。正直何も考えていないので返答にいつも困ってしまいます。今までもそうだったように私は自分で決断して人生を選んできたわけではありません。
占い師。巫女。司書。夜の姉ちゃん。過去に色々な仕事を経験しましたが、やってみたいと思ったら何でもするといういつも体当たりで生きてきました。流れにまかせて生きてきました。そういうわけで正直どうしたいのか、何を目指しているのか、と聞かれても、自分でもわからないのです。
30でネイリストはかなり遅咲きですし、同い年でカリスマの人なんてザラという世界です。晴れてネイリストになれました。いざ手に職をつけるぞ、頑張るぞというスタートラインにやっと立てたわけです。休日は筆すら握れないほどへとへとになっている。おまけにフリーター。そんな中で結婚や子供について聞かれてもこれからどうするのかと聞かれても何も想像できずにいます。「当たり前」のことを勧める人は大勢いますが、私には「当たり前」がいまだによくわかりません。「世の中のことがよくわからないなあ」と昔から思っていますが、30になって最近またそれを強く感じてしまうのです。

「子供産むのもリミットあるからちゃんと考えなさいよ」とよくお節介を言われますが私は愛想笑いで誤魔化してしまいます。ぼんやりと主に持病の心配などもありながら私はただ目の前の労働をこなすだけしか頭になく、慣れない仕事にひいこら言いながら日々頑張っております。

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