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瀬戸内海でアート巡り一人旅をしてきたよ!②犬島・豊島

少し前になるのですが、瀬戸内海周辺にある美術館やアート施設を一人で巡ってきました。
①はこちら↓

徳島県から移動し、香川県の高松へ。
高松には友達が住んでいて、一度瀬戸内芸術祭のときに遊びにきたことがあります。
瀬戸内海で一番有名なアートの島といえば直島かと思いますが、その時に直島には行っているので、今回は他の島に行ってみようと思いました。

ちなみに直島は、草間彌生の黄色いカボチャが置いてあるところ。一度台風で流されてしまいましたが、復元されて本当によかったです。
他にも、ベネッセハウス ミュージアムや地中美術館も本当に素敵なので、一度行ってほしい島ではあります。

前回の旅行の時に撮った旧作のカボチャ

今回巡った島は、犬島と豊島です。
まずは犬島からご紹介します。

犬島

犬島は、実は岡山県です。なので、本来は岡山側から船で行ったほうが早いのですが、私は高松から船を乗り継いでいきました。(船が一日数本しかなく大変だったのでもし次行くなら岡山側から行きます…)

犬島に着いたら、港のすぐ横のチケットセンターへ。そこで美術館やアート施設に入れるチケットを買います。
ついでに帰りの船の時間を確認しておきます。次の船が約3時間後だったので、それまでにここへ戻ってくることにします。

建物がなんかかっこいい

犬島精錬所美術館

廃墟かと思いますが美術館です。
入り口からこんな感じで、廃墟や古いものが大好きな私は動悸がおさまらず、一人で興奮を噛み締めながら写真を撮り続けていました。
100年前の精錬所をそのまま活かしてつくられた美術館なんだそうです。

残念ながら美術館の中は撮影ができないのですが、暗闇の中を歩いていくと現れるインスタレーションをドキドキしながら鑑賞しました。
私が一番好きだった作品はこちら。窓から覗くようにして鑑賞します。

この下に美術館があります

作品数はそれほど多くなく、館内を見るのにそれほど時間は必要ありません。
ただ、その後に庭(?)を歩いて散策することができます。

本当に行って大丈夫なのか不安になる
崩壊した後の世界のような
今にも崩れそうな煙突
一応展望スペース(?)みたいなところがあります
最終的に謎の建物にたどりつく

天気もちょうどよい曇りだったおかげで、不穏な空気がMAX。
結構広かったのですが、歩けば歩くほど朽ちた建造物が出てくるのが楽しすぎて、どんどん歩みを進めてしまいます。帰りは来た道を戻るので結構大変でした。
ということで、犬島精錬所美術館は、廃墟好きには必ず行ってほしい場所でした。

その他のアート

犬島には他にも島の中にアート作品が点在していまます。それほど広くない島なので、歩いて巡れます。

地図を見ながら、スタンプラリー気分で歩いてまわりました。

土曜だったけれど島内はほとんど人気もなく、お店もそんなにないのですが、途中で見つけた古民家風のカフェでお昼をいただきました。
何もなければ最初のチケットセンターにも軽食をとれるところがありました。お昼ご飯の時間も含めて、3時間くらいでちょうどよかったです。

豊島

お次は豊島です。「としま」でも「とよしま」でもなく「てしま」と読みます。
先程の犬島行くには(高松からの場合)、まずこの豊島まで来て、ここからさらに犬島行きの船に乗る必要があります。

豊島は犬島よりは大きい島で、港が2つあり、宿泊施設もいくつかあります。
広範囲に美術館やアートがあり、私は犬島の帰りの半日と、もう丸一日を豊島で過ごしました。

豊島美術館

後輩からおすすめされて知ったのですが、何があるのか、どんな美術館なのかは行ってみるまでわかりませんでした。後輩はとにかく「ずっといたくなる空間」と話してくれました。
島の人にも聞いたところ、リピーターもものすごく多いそう。

あいにくの雨でしたが…

どこが美術館?と思いますが、二つの丸い白い物体の左がショップ&カフェ、右が展示室です。右手の四角いコンクリートが受付です。

豊島美術館は事前予約が必要ですが、ネットで(確か)30分前までとれるので、私は当日港に着いてから美術館までのバスを待っている間に取りました。
まず受付をしてから、荷物を預けます。(展示室内は身軽にリラックスしたほうが絶対に良いので、大きい荷物は受付そばのロッカーに預けて正解でした)
そして外の道をぐるっと歩いて、展示室に向かいます。ここから作品の鑑賞が始まっているんだなぁという感じがしました。

外をあるいて展示室へ

豊島美術館には一つしか作品がありません。大きな空間のインスタレーションです。
足元にある無数の穴から水が湧き出てきて、それがちょろちょろ流れ、中央にある2つの水溜りに溜まっていきます。鑑賞者は水に触れないように気をつけながら、展示室内をゆっくり歩いたり、座って水や風の音に耳をすませたりします。時には静かに寝転んだり、瞑想をしている人もいました。

正直、ずっとここにいたい。と思えるほど、心が洗われるような、心地よい時間を過ごしました。30分以上はいたと思います。
これは実際に来てみないとわからないかもしれません。

もちろん展示室内は撮影もできません。もし撮影を許可していたらこの空間の居心地のよさが完全に失われてしまうだろうなと思いました。

ただ、カフェは写真が撮れます。展示室とちょっと雰囲気は似ているかなぁと思います。

雨の日の夕方で誰もいなかったのがラッキーでした
豊島のレモンロールケーキおいしかったです

日常に疲れた時にまた必ず行きたい、と思う美術館でした。

その他のアート

豊島は他にもアート施設があります。晴れていれば自転車を借りて巡るのがおすすめです。(山もあり歩きでは大変、バスも本数がないため)

晴れているとサイクリングが本当に気持ちいい!
公園の中にこんなバスケットゴールがあったり(これも作品です)
ながーいベンチのような作品。座れます。
世界中の人の心臓の音を記録している「心臓音のアーカイブ」
横尾忠則の作品が見られる豊島横尾館
豊島の歴史や社会問題をテーマにした作品を上映されている「ウサギニンゲン劇場」

豊島エスポワールパーク

豊島に一泊したのですが、その宿泊施設もとても素敵でした。ホテルというよりは企業の研修などに使えるようにと最近作られた施設だそうなのですが、WEBサイトが素敵で、絶対泊まってみたい!と思っていました。

目の前には「海のレストラン」
すぐ目の前が海で、夕日が沈むのをぼんやり眺める至福の時間…

スタッフのみなさんも気さくで親切。一人で食堂でご飯を食べていると話しかけてくださったり、本を貸してくださったりしました。

豊島はなぜ「テシマ」と呼ぶのか。疑問がとけました。

豊島ではレンタサイクル店のおじさんにもよくしていただき、人のあたたかさに触れました。一人旅だったこともあり、人の優しさがいっそう沁みる瞬間が多くありました。

ホテルの方と話していて知ったのですが、働いている方は地元がここというわけではなく、豊島の魅力を知って豊島に移住して働いている人もいるということでした。なんだか素敵。

豊島は必ずまた来たいと思える島でした。

また長くなってしまったので今回はこの辺で。
最後は再び海を渡って岡山へ行きます!

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