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聖NS学園特別編ひめたんの誕生日スペシャル!

この物語を初めて見てくださる人へ


登場人物の設定はこちらから

過去の話はこちらから

これまでのあらすじ(これまでの話を簡単に要約しました。)

超名門校の聖NS学園に通う中学1年生の星南羽菜 せいなんはな
生徒会長に憧れ、後期の生徒会に立候補する。

1学期では、羽菜は生徒会のメンバーではないものの、生徒会にやたらと遊びに来たり、生徒会の会議に出席するなど数々の問題行為をしていた。

しかしそれはただの迷惑行為ではなく、行事を生徒会メンバー含めて全員が楽しめる行事にしたいと言う羽菜なりの気遣いだということが分かった。

後期生徒会選挙では堂々としたスピーチで生徒の心を掴み、見事当選。
前期生徒会のメンバーと共に学校をより良くするために励む、
友情と青春の物語。

生徒会のメンバー紹介

生徒会長
星葉 姫 ほしば ひめ
陽太の彼女。明るくてフレンドリー。
お人好しで、羽菜の行動によく振り回される。
ゲームが好きで、よく陽太と遊ぶ。

副会長
八雲 蒼生やくも あお
突っ走る会長や庶務のストッパー役。
重めのショートボブがチャームポイント。
見た目とは裏腹に甘いものが好き。
じつはスイーツを食べすぎてよく金欠になる。

書記
白銀 黒 しろがね くろ
音楽全般が得意。生徒会のまとめ役だが、最近は自由すぎるメンバーに苦労している。
本当は女だが、学園の生徒たちからは男認識をされている。黒本人は気にしていない。

会計
熊野 陽太 くまの ひなた
姫の彼氏。
会計の名は伊達じゃなく、成績トップの秀才。
蒼生とは気が会う男友達。
よく恋愛相談をするらしい。

庶務
星南 羽菜せいなん はな
場を盛り上げるためには何でもするが、それ故に問題行動もしばしば起こす。
記憶力が良く、瞬時にものを覚えることができる。

聖NS学園特別編ひめたんの誕生日

9/30誕生日前日。

羽菜
「姫先輩っ!」

私は中庭にいた姫先輩の後ろから言った。


「羽菜。おはよ。」

姫先輩は今日も同じテンションで言う。

羽菜
「姫先輩、明日、なんの日だと思います?」

私はニヤニヤしながら言う。


「明日…?え、えっと…言っていいの?」

私は首を縦に振った。


「私の誕生…日?」

羽菜
「大正解!」

私は大きな声でそう言いながら、
ポケットから手紙を渡した。

羽菜
「パーティの招待状だよー!感謝して受け取るように。」


「…?」

姫先輩は不思議そうに封筒を受け取った。

羽菜
「是非来てくださいね!」

私は姫先輩の方を向いて言った。

そして私は下駄箱に向かった。


「えっ…あっちょっと!」

ん?
姫先輩の声が聞こえたような…?

まあいっか。


姫視点

ー休み時間ー

さっき羽菜からパーティの招待状をもらった。

急にもらってよく分からなかったから羽菜を呼び止めようとしたんだけど…

羽菜は聞こえてなかったみたい。

私は廊下で、もらった招待状を開けてみた。

封筒はかわいいらしい柄で、happy birthdayと英語で書かれていた。

えーっと?

こんな内容が書かれていた。

姫先輩の誕生日パーティ

姫先輩、お誕生日おめでとうございます!
お誕生日パーティを開催するので
絶対来てください!
日時: 10月1日 14時〜(予定)
内容:学校全体での宝探しゲームなど、学校全体を貸し切って行います

明日14時からか…予定は多分なかった気がする…

私は開催場所の欄に目を向ける。

『開催場所:学校を貸し切って開催します』

学校!?学校貸切!?

開催場所を見て私は思わずびっくりした。

学校でパーティって…!?

羽菜
「姫先輩ー!招待状見ましたー?」

羽菜が階段を上がって3年生の教室の所までやってきた。


「学校を貸し切ってパーティすんの!?」

私は私の所にやってきた羽菜にそう叫んだ。

羽菜
「え?そうだけど…」

羽菜は何事もないように返事を返す。

明日は学校が土曜日にあるけど、午前授業だ。

そのあとパーティがあっても時間的には間に合うけど…

羽菜のことだから、きっと無断で学校全体を使うのだろう。

そうなると、無断で学校全体でパーティーをしていることがバレた時、生徒会長の私は…大変なことになる…

最悪の場合、生徒会長の座を剥奪される…

考えると恐ろしい。


「ダメっ!学校でパーティは私が許さないっ!」

私は羽菜にそう言い、招待状を突き返した。

羽菜は納得いかないようで、返した招待状を受け取らなかった。

羽菜
「え!ちょっと!なんでですか?」

それどころか、びっくりした顔をしてそう言った。

「ダメに決まってるでしょ!大体、学校を貸し切ってパーティなんて…先生が許可しないでしょ!?」

羽菜
「えー!?陽太先輩の時は生徒会室でパーティーしましたよねー?」


「ダメに決まってるでしょ」

私は必死になって反対した。

学校貸し切ってパーティなんて頑固反対だ。

先生に怒られるパーティなんて絶対イヤ。

すると羽菜は少しニヤッと笑って何かを取り出した。

それは先生の許可証だった。

この学園では、教室利用をする時は、
理由と共にこの紙に書いて提出する。
そして生徒会担当の先生に許可のサインをもらうと、教室が利用できる。

羽菜
「だーれが先生の許可をもらってないと言ったんですか?先輩?」

羽菜が許可証をヒラヒラさせ、そう言った。

私は羽菜が持っていた許可証をひったくって、中身を見てみた。

そこにはしっかりと先生のサインが書いてある。

字も偽造はしてなさそう…

私はまだ納得出来なかった。


「なんで!?パーティなんて、先生、許可しないよ!?」

羽菜にそう問い詰めると羽菜はこそっと耳打ちをしてきた。

羽菜
「本来ならダメですけど、生徒会長の誕生日ならって先生が許可してくれたんです。」

先生が学校全体貸し切りを許可…?

私は呆然としていた。

教室利用と学校貸切は全然違うし、
学習に関係のないことに先生は許可を出さないだろう。

羽菜は時計をちらっと見て、言った。

羽菜
「楽しみにしててくださいねー!じゃあ私は戻ります!」

羽菜はあっという間に去ってしまった。

私はしばらく廊下で呆然としていた。


「なんで許可されたんだろう…?」

私は1人廊下でつぶやいた。


陽太
「姫ー!次、移動教室だぞー。」

陽太が私のことを呼んでいた。

それでやっと我に帰って、


「陽太!ごめん、今行く!」

と陽太のところに向かった。

とりあえずは、後で考えよう!


放課後。

私はやっぱり納得が出来なくて、帰る支度をしていた
黒や蒼生、陽太に聞いてみた。

蒼生
「ああ、その話は本当だよ!」

カバンに荷物を詰めながら蒼生は言った。


「そうそう、最初聞いた時はびっくりしたんだからw」

黒もそう言って笑う。


「でも、学校を貸切るなんてこと、有り得ないでしょ?」

陽太
「まあ羽菜は言ってることは噓っぽいんだけど、実際には本当なことが多いんだよねw」


「そんなに納得できないなら、直接先生に聞いてみれば?」


と、いうことだったので、職員室に向かった。

生徒会の先生に直接聞いてみよう。

私は根拠なく納得は出来ない!


「失礼します。星葉姫です。生徒会の先生いらっしゃいますか?」

私は生徒会の先生を呼んで、早速質問をした。

生徒会の先生
「星葉。急にどうした?」


「先生。急にすみません。少し聞きたいことがあるんですけど…」


生徒会の先生
「ああ、学校全体の貸切りは私が許可した。」

先生はあっさりと答えた。


「え…?」

じゃあ話は本当…

生徒会の先生
「八雲と星南が珍しく頭ペコペコして頼んできたから、あの時は面白かったよw」


「学習に関係ないことで学校を貸切るなんて、こんなこと、異例ですよね…?」

どうしてもこれだけは聞いておきたかった。

生徒会の先生
「いや、ここだけの話、この学校は生徒会長への感謝の気持ちを伝えるため、生徒会長の誕生日は、学校を貸切ってパーティー開いてるんだよね。」


「え!?そ、そうなんですか!?」

私は勿論、そんな文化があるなんて知らなかった。

生徒会の先生
「だから、思いっきり楽しんでこい!」

困惑していた私に先生はそう声をかけた。

私は正直言って納得してないけど、先生が許可してるならいっか。

私は素直にパーティーを楽しませてもらおうかな。



羽菜視点
次の日。

羽菜
「今日は姫先輩の誕生日だー!」

私は両腕を思いっきり上げて言った。

蒼生
「やー。ホントに学校で本格的なパーティーが開催出来て良かったよー。」

私たちは特別活動室の1室を借りて、パーティーの準備を始めた。

会場の整備は私と蒼生先輩。買い出しは陽太先輩、
そして、企画の準備を黒先輩が担当している。

パーティーのメイン会場は、この教室。

かなりいろんな人が来るから、広めの部屋を借りたんだ。

借りたんだって、私が借りたみたいな感じになってるけど、
実際に先生と交渉して、
学校でパーティーする許可を取ってくれたのは蒼生先輩なんだよね…!

さすが蒼生先輩だなぁ…

羽菜
「蒼生先輩!飾りは大丈夫ですか!?」

私は永遠に和飾りを作ってたんだけど、飾り付けが終わってるか気になって聞いてみた。

蒼生
「うん。大丈夫。飾り付けは、今日使わない教室以外終わってるよ。」

流石先輩!

すると、黒先輩が教室に入ってきた。


「謎解きの準備も終わったよ。」

謎解き…?なんのことだろう。

黒先輩に企画については全部任せているから、まあ黒先輩に託そう。

黒先輩は私の和飾りを見て驚いた。


「羽菜、何メートルの和飾り作ってるの!?
教室1週分ぐらいあるんじゃない!?」

私はハッと我に返って和飾りを見た。

羽菜
「わー-ー-!!!???やばい!どうしよ!作りすぎたー!?」

さっきから和飾り量産する機械になってたから気付かなかった!

蒼生
「まあいいんじゃないかな?ww黒板にでも飾っておけば?ww」

蒼生先輩は黒板に絵を描きながら言った。

羽菜
「wwwまあそうですね!」

そう言って私は立ち上がって黒板に和飾りを飾った。

黒先輩も手伝ってくれて、無事に黒板は完成した。

羽菜
「あ、wそうだw姫先輩が座るこの椅子にも余った
和飾りくっつけときますねーw」

和飾りを椅子いっぱいに貼り付けてみたりした。

蒼生
「いやwwwこれは座れないんじゃねww」

蒼生先輩もこれには苦笑い。


「あれ、そういえば陽太は?」

思い出したように呟く。


「調理室に材料を渡してたのは見たけど…どこ行ったんだろう。」



姫視点

私は、ちょっと早めに家を出て、学校に向かった。

今日は、中間テストも近いので、
どこかで自習をしようと思っていた。

とりあえず、教室に向かう。

いつもなら、中間テスト対策をするために
教室には生徒会のメンバーがいるはず。

誰かを誘って一緒に勉強しようかな。

私は教室に入った。

しかし、教室には誰もいない。

あれ。おかしいな。

私は自分の席に座って、教科書を開いた。

中間テストにはまで余裕があるとしても、

こんなに誰もいないことなんてあるのかな?

何となく、持っていたシャーペンを机の上に置く。

そして、机に伏せた。

もしかして、パーティの準備してるとか…?

1つの考えが頭をよぎった。

これじゃあ勉強どころじゃない!

私は椅子から立った。

すると、教室のドアが開く音がした。

顔を音がした方へ向ける。

陽太
「あれ?姫。そんなところで突っ立ってどうしたの?」

陽太だった。


「陽太こそどうしたの?」

陽太
「いや、w質問を質問で返されたw
僕はいつも通りに勉強しようかなって思って来たんだけど。」

陽太はドアに寄りかかって言う。


「パーティーの準備は?」

陽太
「んー仕事終わったから抜けてきた。」


「え!?抜けていたの!?」

陽太が何でもないようにサラッと言うから流石にビックリした。

私は陽太に近づく。

そして、陽太の目をじっと見つめる。

陽太の綺麗黒い目がユラユラ揺れている。

陽太は少し赤くなってそっぽを向いた。


「ねえ陽太、少し外に出ない?」

私は陽太を散歩に誘った。

陽太
「え、あ、うん。」

私達は、中庭にやってきた。

中庭の中央にあるステージの台に2人並んで座った。

まだ生徒は来ていないので、すごく静かだ。

しばらく、沈黙が続いた。

陽太
「…雰囲気違うよな。生徒がいない静かな中庭って。」

陽太のその声で、沈黙は破れた。

そして、また静かになる。


「私はいつもの賑やかな中庭も好きだけど、陽太と2人でいる時間はもっと好きだよ。」

しばらく経って、陽太の方を向いて真っ直ぐに言う。

陽太はびっくりして、思わず私に背を向けた。

陽太
「…か、可愛すぎ…」

陽太が口を手で押さえてそう言ったのは、聞き逃さなかった。


「え?なになに?陽太、今なんて言ったの?」

私は前のめりになって陽太に詰め寄る。

陽太
「…っなにも言ってないっ!」

陽太はスッと立ち上がって走り出した。


「あっ!陽太!待ってよー!」

私は陽太を追いかけて下駄箱に向かった。

すると、陽太は立ち止まった。

私も思わず立ち止まると、陽太は、くるっと私の方を向いて、近づいてきた。

私はびっくりして後ずさりすると、昇降口の扉にぶつかった。

え、こ、これはもしかして…

壁ドンー--!?

案の定、陽太は扉に手をついた。

心臓の鼓動が早くなる。

陽太
「今日のパーティー。絶対に喜んでもらえるようにするから。」


そして、パーティーの時間になり、

私はある部屋で待ってるように言われた。

羽菜
「よーし!全員揃ったね!それじゃあ始めるよ!

ドア越しからそんな声が聞こえた。

そして、

羽菜
「姫先輩!こっちです!」

と羽菜に呼ばれた。

私は羽菜に誘導されて、部屋に入る。

ぱーん!!!

全員
「姫、お誕生日おめでとうー!」

風船が割れるような大きい音が拍手と共に
鳴り響く。


「え!?こんなに!?」

私が驚いたのは、参加者。生徒会のメンバーだと思っていたんだけど、
クラスメイトや、部活の後輩、私の知り合いが沢山いた。

羽菜
「さあさあ!姫先輩!本日の主役はこちらへどうぞ!」

と羽菜がそのまま豪華に飾られた椅子へ案内する。

椅子には、尋常じゃないほどの和飾りが付けてあって、
私が座ったらつぶしてしまいそう。


「こ、これ、和飾りつぶれちゃうよっ…!」

羽菜
「ああwもうそれはつぶしても大丈夫ですよw」

羽菜が笑いながら言った。


「いいんかい!w」

陽太
「じゃあケーキ食べよっか。」

陽太が私が座ったのを確認して、言った。

すると、羽菜が、マイクを持って、
近くにあった椅子の上に立ってしゃべり始めた。

羽菜
「それでは!姫先輩の誕生日パーティーを始めていきたいと思います!
司会はわたくし、星南羽菜が務めさせて頂きます!」

会場が拍手で包まれた。

羽菜
「では改めて、姫先輩の誕生日をお祝いしたいと思います!
では、先輩!準備をお願いしますー!」

羽菜がそう言うと、陽太が、部屋の電気を消した。

教室が静まり返る。

しばらくすると、教室のドアから花火のようなものが見えた。

バースデーケーキのロウソクだ。

誰かがハッピーバースデーの歌を歌いだした。

それにつられて、全員が歌う。

羽菜
「Happy birthday to youー.」

生徒会メンバー
「Happy birthday to youー」

陽太
「Happy birthday, dear ひめー」

全員
「Happy birthday to youー」

全員
「おめでとうー---!!!」


「ふー----っ!」

私は目の前に置かれたバースデーケーキのロウソクを一息に消した。

一瞬あたりが真っ暗になる。

そして、電気がつくと、みんなが一斉に歓声をあげる。

一同
「姫!お誕生日、おめでとうー!」

私は嬉しくて、つい泣いてしまった。

こんなにたくさんの人が、私の誕生日をお祝いしてくれるなんて…


「みんな…ほんとに…本当に…あ、ありがとう…」

涙をこらえながらもそう言うけど、やっぱり、涙が溢れてしまった。

すると、陽太がハンカチで、私の涙を拭いてくれた。

そして、私に手を差し伸べる。

私は椅子から立って、陽太に抱きついた。


「陽太…ほんとに嬉しいよ…ほんとにありがとう。」

すると陽太は、私の頭を優しくなでた。

陽太
「姫。こちらこそ、いつも生徒会長として、
みんなを引っ張ってくれてありがとう。そして、
僕と出会ってくれてありがとう。」

陽太が優しく呟くと、私はまた涙が溢れてしまった。

羽菜
「よーし!少し落ち着いたらみんなでケーキ食べて、遊ぼうー!」

全員
「おーっ!!!」


あとがき(反省文)

あー-----------------------!

ひめたん、本当にごめんなさい!

全力の謝罪です…ほんとにすみませんでした。

誕生日から2週間以上経ってるってマジですか!?

頭おかしいですこの人()

お詫びにひめたんの好きな所書いた文章書いてもいいです()

メッセージね、メッセージは…ね、

この後あるので見てくれ!

ってことで、私の反省文はおしまいです!



ひめたんへ


ひめたんとはなんだかんだ言ってめっちゃ昔からの付き合いですね。
なんなら幼馴染です()

ひめたん、いつもありがとうございます。
NSのリーダーとして、めっちゃ頼りになるし、すごいフレンドリーで
コミュニケーション能力すごいし、
ひめたん本当にすごいと思う。
尊敬する。
これからも、時間の許す限り、仲良くしてください!

改めて、ひめたん、お誕生日おめでとう!

byはな

最後まで、見てくれてありがとうございます! 皆さんのスキやコメントはハナの原動力になってます! 是非コメント、スキお願いします!(*´▽`*)