解体工事終わる

ここ2週間ほど解体工事の音に悩まされたが、やっと終わってくれた。
老朽化がすすんで、いつ壊れてもおかしくないアパートだった。
人も何年も住んでおらず、部屋に風呂もトイレもないという、なかなかに年期の入った建物だった。
トイレもないのに、どうするのかって?
昔は、外に共用のトイレがあるところも少なくなかったのよ。
だからトイレは外にあった。
そうなると、いくら格安家賃だからと言っても人は住まないわな。
俺が子供の頃は全部屋に人が住んでいたのよ。そういう時代だった。
最後の1人の人が出て行ってから、長い時間がたった。
とうの昔に寿命を迎えていて、倒壊しないように補強されていた。
今は更地。
なくなってみると、ちょっと寂しいね。
工事の音がうるさかったのも、葬送曲ぐらい派手でも良いよなと許せちゃう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?