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農業エンジニアの移住ドタバタ奮闘記(2)~元大学教員が感じた「教育」「学び」って何だろう?「知っていること」と「体験すること」・「5感で感じること」~

本記事をご覧くださいましてありがとうございます。はじめまして。私は、山梨県北杜市に移住した農業エンジニア(Ph.D. (農学))です。2023年7月に前居住地から引っ越し、犬猫とともに、この地にやってきました。以前は、とある地方の教育・研究機関に所属し、教育・研究に携わっていました。さて、そんな農業エンジニアが、身を置く環境を変え、日々に感じたことを、ゆるゆると綴ってゆきたいと思います。

さて、今回は、私自身の複数のとある教育機関・塾等での教育経験や、自身の学習体験/小中高大の受験経験から「教育」「学び」について、感じたことを綴ってみたいと思います。

前職までは、直接的にお若い人たちに対して、いわゆる「授業」をし、自然科学の体系立てられた学問(科目)を教室やラボでお伝えする仕事をしていました。そんな私ですが、転職にともない、この地に転居しまして、ふらふらと付近を探検・散歩することにしたわけです。

そこで、たまたま、小川のような水路のようなところにたどり着き、景色を何気なく眺めていたのです。そして、ふと、ですね、この水の流れ、この水路の深さ、この水流の勢いを変える障害物(小川の石など)が目に留まったのですね。それらの要素が、複雑で清涼な水の流れを作り出している。。。どういう仕組みなんだろう、と。。。

これって、水の流れの科学ですから、該当する学問領域の「流体力学」によって、層流だの乱流だの、水の流れを説明できるわけです。

また、小川の水の流れが速すぎるのか、川エビやメダカなどもみられない。水質の綺麗さを表す指標生物というのがあるのですが、それを探しても肉眼では見当たらない。おそらく、肉眼でどうこうわかる、ということではないのでしょう。水の流れに手を浸すと、そこそこ冷たい。何℃かはわからないけれど。水系の環境評価として、水温や、濁度、pH、微生物数などもセンサーで測定できるでしょう。このあたりのツールの科学は、「電子工学」や「画像工学」、「生態学」の出番です。これらによって、水域生態系の状態を説明できる(はず)でしょうね。

さて、これ、学校で行う頭の使い方と逆なんですよね。学校では、体系だった、例えば「生物学」「流体力学」「電子工学」を「知識として先に学ぶ」ことが、多いと思います(PBL(Project Based Learning)などの場合は例外があるかもしれませんね)。そして、それぞれの「科目」の授業でテストなんかがあって、その分野の代表的な問題を解いて、及第点をとって、合格、となるのですよね。

今回は、それとは少し違って、自分が、見たものや体験したもの、触ったものが「先」で、それに興味をもち、対応する科学(おそらく、複数の学問領域が関わるでしょう)を頭のなかで探して、対象を理解をしようと試みたのです。その時に、書物や学校で学んだ、「複数の体系だてられた知識」を組みあわせて、自分の体験や感じたことと、リンクさせて、心の中にストンと落としこもうとしたような気がします。学びが深まる、というと大げさですが、なんというか、。。。

「目前の現象を体験・五感で感じること+複数の学問の組み合わせ」のリンクが、実践的な科学(実学)には重要で面白いな、と思った農業エンジニア(元大学教員)でした。

さて、皆さんは「学問」と「体験」・「5感で感じること」、それらが繋がった瞬間ってどんな時でしょうか。

今回は、ここまでと致しましょう。お読みくださいまして、ありがとうございました。では、また。


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