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②テンホールズ・ストリート編

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小説『僕はハーモニカをポワ〜ンと鳴らす』の〈②テンホールズ・ストリート編〉です。注意)以前、エッセイ『ハメルンのベンド』をお読み頂いていた方には専門学校編からストリートミュージッ…
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2022年11月の記事一覧

33話 専門学校にて

高校を卒業した僕は、東京のデザイン系専門学校へと通学する事になった。学校の生徒の年齢は幅…

34話 レコード店通い①

僕はクラスメイトから聞いた御茶ノ水のレコード店の話を教えてもらおうと、さっそく僕の当時の…

35話 レコード店通い②

音楽的な知識が全く無い段階で、レコード・ジャケットのデザインから音楽的な内容を想像するの…

36話 まずは格好から

(おお~、これだよ、これで、僕も、ブルースマンだよ~) 僕はひとり部屋にこもり、おニュー…

37話 初めてのスタジオ①


デザイン学校の授業はさらに過酷になり、課題の厳しさから半年と経たず学校を去る生徒まで出て…

38話 初めてのスタジオ②

僕はどうしていいのかわからず、しばらくはただ呆然としていた。メンバー達は慣れた調子でおの…

39話 初めてのスタジオ③

スタジオにひとり残った僕が、念願だったエレクトリックハーモニカサウンドに酔いしれていると、休憩を終えた3人が談笑しながら戻って来る。休憩に付き合わなかった僕への気遣いもあってか、まず全員ができるブルースからやろうという話で落ち着いたようだった。 僕はたった今、初めて自分の音がイメージ通りに出せた事に感動し、1秒でも早く演奏をスタートさせたかった。それがブルースならば好都合ではないか。すぐにKeyを決め、曲へと話が進む。 けれども、この日はブルースすら上手くは行かなかった。た