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就職活動の熱意とは何か

先ほど下の記事を読んで、書いた方(しげさん)と就活生を応援したくなったので、同じテーマで書いてみる。
(急に引用されて戸惑ってたらごめんね。あなたへのエールのつもりで書きます。)

今日は就職活動のために就活イベントに参加しました。その時人事の方が口を揃えて「熱意」が大事と仰っていました。就職活動での熱意って何ですか?
「熱意」を辞書で調べると「熱烈な意気込み、熱心な気持ち」という意味らしいです。この熱意という気持ちは目に見えませんし、数値化も出来ません。どうすれば熱意を示せるんでしょうか?

「熱意が大事」なんて言われたら、そのときは「そうだな、がんばろう!」と思えるかもしれないけど、結局熱意って何なの?という気持ちになるのは当たり前の感覚である。大人としては、そんな言葉適当に聞き流しとけばいいんだよ、と言いたくなる。

でもしげさんは聞き流したりせず、人事の言った言葉を自分なりに解釈して「行動が大事」なのではないかと結論付け、前向きに就活を進めていこうとしている。その姿勢はすごく素晴らしいし、素直に好感が持てた。

ちょびっと採用をかじっていた者として、少しでも就活生の助けになれるよう、「熱意が大事」と語られる背景、そして熱意とは何かを考察してみたい。

あなたがどんな人かわからないから言って”しまう”

「熱意が大事」って、人事の人ちょっと雑すぎない?
というのが私の第一の感想。そんな抽象的なこと言われたってわかんないよねー?って就活生と顔を見合わせて文句を言ってやりたい。

でも人事の人の気持ちもわかってしまうのである。
目の前にいるイベントに参加している就活生がどんな経験を持っていて、どんな価値観を大事にしていて、どんな企業を目指しているのかがわからない以上、具体的なアドバイスなどしようがないのだ。さっき会ったばかりの人にアドバイスって難しいよね。わかるわかる。

だから、誰にでも当てはまりそうなそれっぽいことを言ってしまうのだ。
それこそ「熱意が大事」みたいに。

そんな感じで発せられている言葉だから、就活生がこれらの言葉を重く受け止めすぎる必要はないと思う。あなたのことは何にも知らない人のアドバイスなんだから、話半分で聞いておけばいいのだ。

とはいえ、「口を揃えて」言われるぐらいだから、熱意が大事と言われるのにも何らかの妥当性があるのだろう。

企業側の不安を解消してくれるもの

では彼らの言う熱意って何だろう。

求める人物像は企業によってさまざまだが、身もふたもないまとめかたをしてしまうと、どの企業もこんな人を求めている。

「自社の仕事ができて(あるいはできるようになる可能性が高くて)、それなりの期間働いてくれる人」

身もふたもなさすぎて誰かに怒られそうだが、きっと大半の企業の本音はこうである。雇う人は優秀である方がよいが、すぐに辞められても困るので「それなりの期間働いてくれる」という条件が付いている。

優秀かどうかは学歴や面接でのやりとりで理解することができる(理解した気になれる)。しかし優秀だとわかると今度は「内定を出しても辞退しちゃうんじゃないの?」「すぐに辞めちゃうんじゃないの?」という不安が出てくる。

その企業側の不安を解消してくれるのが「熱意」なのだ。

辞めないかどうかを社員個人の気持ちに期待するんじゃなくて、辞めたくなくなるような会社を作れよ、と個人的には思ってしまうのだが、まあとにかく就活においては熱意が辞めない証明になるのである。うーん、モヤる。

就活生へのエール

結局就活でどうすればいいのよ?というと、読んでいる人がどんな人かがわからないので的を射たことは言えないのだが、「志望している会社の仕事ができるようになる可能性が高くて、長期間働きます!」というアピールをするのがいいのではなかろうか。具体性なくて申し訳ない。コメントいただけたら個別に相談のります。

熱意がいるかいらないかでいうと、熱意はいらない。少なくとも私はそう思っている。

でも、熱意があるフリは必要だ。熱意が企業にとっての安心材料になっている現状がある以上、熱意があるフリをしておいた方が有利だろう。まことに残念ながら。

何十社も応募している中の一つなんだから、熱意も何も出てきにくいよね。でも大丈夫。どうせ熱意が大事とかいってるその会社の社員だって、熱意のある人なんて一握りなんだから。(今度こそ怒られそう)

就活生のみなさん。

企業側の説明や選考が未熟なせいで、すべての人に熱意を要求してしまっていてごめんなさい。企業も不安なんだな、と理解してもらえると楽になるかもしれません。

わざわざ熱意をアピールしなくてもいい社会にするには私は無力ですが、この記事が少しでも励みになればと思っています。

みなさんの悩める就活を応援しています。

(どみの)

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