女3人芝居『おれんぢ』

女3人芝居『おれんぢ』作 すがの公

<あらすじ>
漫画家を目指すフリーターやよいの部屋に、自称”宇宙人”があらわれた。やよいはネロリという名前を与え、二人は友達になる。妹の様子が心配なOLの姉・みづきは断固反対、追い出すようにやよいを叱る。そこに、精神病院から抜け出した人間がいるというニュースが入り、、。

やよい = 妹(フリーター、漫画家目指す)
みづき = 姉(OL、事務)
宇宙人 = (謎)
 
(客入れの曲上がる暗転暗転の中曲が突然切れる。少しの間、何も聞えない。)
 
(SE宇宙音フェードイン) (ピコーン、ピコーン、ピコーン)
 
やよい:生まれて初めて見た火星は、他の星とたいした変わんなかった。
 大接近したわりに大きくないし、とびきり光ってたわけでもない。
 テレビは「これが火星の姿だ」なんて特集を組むもんだから、
 宇宙人が来るのかとわくわくしてた子供たちはさぞかしガッカリした事だろう。
 そんな事をお姉ちゃんに話したら、「今のガキはもっと現実的だよ」と笑われた。
 私はもう大人だから、そんなに期待してなかったけど、
 唯一ガッカリしたのは、オレンヂ色じゃなかった事だ。
 
(SE宇宙音上がる) (ピコーン、ピコーン、ピコーン)
(照明、舞台上、机の上のざるに入ったオレンジを照らす)
(SE宇宙音下がる)
 
宇宙人:これはなんですか? (覚えたての日本語)
やよい:え?
宇宙人:これはなんですか?
やよい:オレンジ。
宇宙人:おデンジ?
やよい:オレンジ
宇宙人:おゲンジ?
やよい:おれんじ!
宇宙人:おべんじょ?
やよい:違う!おれんじ!
宇宙人:ちがうよ、べんじょ!
やよい:わざといってんの?!
宇宙人:がさっといってみよう?
やよい:! (その生物に気が付いた) なんだおまえ?!
みづき:うるさいよ!何時だと思ってんの?!
宇宙人:くさいよ、卍ダコ持ってんの?!
やよい:卍ダコってなんなの?!
みづき:卍ダコ??
宇宙人:くさいよ!卍ダコ持ってんの?!
みや宇:、、、、、。
みづき:あの、、?
宇宙人:これはなんですか?
みづき:、、、おれんじ
宇宙人:おれんじ?
やよい:おれんじ。
 
(曲)(照明、宇宙人を照らしはじめる)
(宇宙人、服装は派で目、頭に何か宇宙人ぽいもの。アンテナのような。)
(アンテナに触れようとする妹と姉)
(曲きっかけで突然しゃべる宇宙人)
 
宇宙人:おれんじ。
 
(ビクつく二人)
(曲上がり)
(曲キッカケで舞台照明変わる、役者、舞台中央3人並び)
(曲キッカケ下がり、セリフ)
 
いくみ:(一歩出る)本間いくみ!
まちこ:(一歩出る)渡部まちこ!
くみこ:(一歩出る)本間くみこ!
3 人: SK-MIX第1回公演、「おれんぢ」!
 
(曲上がり)(各自マイム)
(妹、喫茶店のバイト)(姉、会社の仕事)(宇宙人、ビームを出す)(8拍)
(妹、漫画を描く)(姉、会社の仕事)(宇宙人、ワープしてみる)(8拍)
(妹、警備員のバイト)(姉、会社の仕事)(宇宙人、犬と話す)(8拍)
(妹、漫画を描く)(姉、会社の仕事)(宇宙人、交信する)(8拍)
(漫画を描いている妹だけに光)(曲下がり)

やよい:物語は6万年ぶりに...
宇&み:うそぉ~んっっ!!
やよい:物語は一ヵ月前、6万年ぶりに火星が大接近したあの頃まで遡る。
宇宙人:チェックわんつーチェックワンツー
やよい:バイトが終って、大急ぎで家に帰り、あたしは描きかけの漫画の続きを描き始める。
 お姉ちゃんに見つかるとまた「いい年して何やってんの」とバカにされるから、
 帰ってくるまでの時間がチャンスだ。 (マンガ描く)
宇宙人:聞えてますか?こちらの声は聞えてますか?
みづき:今日は残業も無くて早く仕事が終ったからどこにも寄らずに家路についた。
宇宙人:チェックわんつーチェックワンツー
みづき:どーせあの子はご飯も食べずにこそこそ漫画書いてるに違いないから
 たまには手料理でも食べさせようかと、スーパーに寄る。
 自動ドアの前でふと立ち止まり、空を見上げる。
 テレビを見て無い私には、ウワサの火星の場所はわかんなかった。 (退場)
宇宙人:こちら惑星探索員、無事、目的地付近に到着
やよい:下書き終了。あとはペン入れをして、ベタ塗って、ホワイトかけて、トーンかけて、、
宇宙人:ターゲット確認、これより潜入を開始 (退場)
やよい:ふと、窓が空いてた事に気が付いた。
 
(曲上がり)(再びオレンジに光)(突然の曲切れ、明転)(妹、立ってる)

やよい:?、、窓、空けっぱで行ったっけ?
 あ、お姉ちゃんだ絶対。まったく、どろぼー入ったらどーすんの?
 まぁ、取られるもの何も無いけど。
 うちで一番高いものは、テレビだけど。昭和初期かうちは。
 さ、漫画描こう。あ、火星ってどうなったかな。
 おー。火星だ。おー。 たいした事ないって解ってても、
 6万年ぶりって言われたらもったいなくて毎日見てしまう、そんな火星だ。
 いつ見えなくなるんだろ...さ、火星も見た事だし、漫画描こ。
 あ、あたしが見張ってた星、ぜんぜん火星じゃなかったらどーしよ。
 火星でもなんでもない星を火星だと思いこんでたらどーしよ。
 北極星でしたとか。実は月でしたとか。 、、、それはないか。
 さ、まんが描こ。早く一発当ててえびすさんみたくなろ。
 あんな風体でも愛される人になろ。
 
(宇宙人出来れば変な場所から登場←舞台セットによる)
 
やよい:愛される人ねぇ。そーいえばここんとこ彼氏いないねー。
 もうどのくらいいないのかすら覚えてない。おなか減った。 (オレンジに手を出す)
 今日はこのくらいにして、店じまいしますか。 (おれんじポーンポーン)
 あらやだ。あたしまたしても独り言。こんなんだから男できないのだわ。
 やだわー。おばさんだわー。25越えたらもうばばぁだわー。

(うまいぐわいに見つからない宇宙人)

やよい:そーいえば最近電車に乗ったら座らないと気が済まないし、
 そーいえば最近変な笑い方するようになってきたって言われたし、
 そーいえば最近ラフな格好とかいいながらジャージでコンビニ行っちゃうし
 そーいえば最近お化粧薄くしてるといいながらノーメイクに近くなってるし、

(宇宙人、警戒しながらも結構堂々と移動)
(妹、床に写真をみつけ、拾う)(代わりにオレンジを置き忘れる)
(そのオレンジが気になる宇宙人)

やよい:(つったったまま) なんだこりゃ?写真だ。なんだこの男。変な顔。
 ふはっ (へんな笑い) (足元のオレンジを狙っていた宇宙人ビクっとする)
 あ、あたし今変な笑い方した気がする。 ま、誰もいないからいいか

(宇宙人、ホっとしてオレンジを拾う) (いったんハケ)
 
やよい:このへんなおじさんおねえちゃんの男だったりして。まさかね。
 (オレンジを思い出す) あれ?オレンジどこ置いた?

(宇宙人再び登場、手にはオレンジの皮)
 
やよい:あれ?どこ行った? やだなー。腐ったオレンジを発見するのだけはやだなー。
 全然関係ないけど、みかんってどうして一人だけ腐るのかね。
 ふしゅーうって一人だけ一気に。さっきまで元気だったのがふしゅーうって。

(宇宙人皮を元の位置に戻す)
 
やよい:この男、腐ったみかんみたい。いいすぎいいすぎ。
 (皮発見)!!、、、、!!!、、、!!、、
 、、、たべたかい?、、あたしってば。
 
(SEピンポーン)
 
やよい:うわ、びびった。
 
(SEピンポーン)
 
やよい   :はい!、、現場はこのままにしとくか。、、あ、この写真も (置く)
みづき(声):(SEピンポーン) 開けてー。手ぇふさがってんのー。
やよい :あ、はいはい (行きかける) あ!漫画かくさなきゃ! (片付け)
みづき(声):(SEピンポーン) 何してんのー?早くー!重たいー!
やよい   : ちょっと待って今行くからー!
みづき(声): 早くー! (SEピンポーン) 指ちぎれるー! (SEピンポーン) (SEピンポーン)
やよい :わーかったからちょっと待ってよ! (漫画道具、衣装ケースにぶちこまれる) (そこに居る宇宙人)
宇宙人 :?
みづき(声):早くー! (SEピンポーン)
やよい :わかったわかった! (最後のひとつ、インクとか、入れようとする)
宇宙人 :(取ってあげる)
やよい :すぐあけるから! (行こうとして、立ち止まる) 
(今、誰かにとって貰わなかったっけ?)
みづき(声):早くー!
やよい   : あ、はーーい!!(ハケ)
 
(宇宙人出てくる)

みずき(声):何してんのあんたっ
やよい(声):え?トイレ入ってたのトイレ
みづき(声):漫画描いてたんじゃないの?
やよい(声):まさか!卒業卒業!
みづき(声):トイレ流す音しなかったよ?
やよい(声):え?あ、出なかった出なかった
みづき(声):出なくても気分的に流すでしょふつー?
やよい(声):今日はそういう気分じゃなかった
みづき(声):人が何度もピンポンしたのに
やよい(声):どやってピンポンしたの?
みづき(声):え?
やよい(声):両手ふさがってんのに。
みづき(声):こやって。
やよい(声):あ、すげえ!うそ!
みづき(声):両手ふさがってたらこうやるしかないじゃない
やよい(声):ちょっとやって!
みづき(声):重いんですけど?
やよい(声):持つからその前に一回やって!
みづき(声):もお、しょーがないなー。
やよい(声):やってやって!
みづき(声):行くよ?
やよい(声):いいよ
みづき(声):たりゃ!
やよい(声):、、、、
 
(SEピンポーン)
 
みづき(声):ね?
やよい(声):すげええええ!!不思議ーーー!!
みづき(声):いいから持ちなさいよ!
やよい(声):びっくり人間だよ
みづき(声):え?ふつーじゃん?
やよい(声):ムリムリそんな所であんな事は無理
みづき(声):え?だってこんな所あんな事くらいにしか使わないじゃん
やよい(声):おねぇちゃんのみ。
みづき(声):あ、そう?
 
(二人がいない間の宇宙人の行動)
(オレンジをゲット。もう一度衣装ケースに入りチャックを中から閉める)
(再びあらわれて、オレンジをザルに戻す)
(そのオレンジは一見手をつけてないように見える)
(もう一つを持って行く。衣装ケースに入りチャックを中から閉める)
(妹姉登場)
 
やよい:買いすぎだよ~ (でかいスーパー袋びっしり)
みづき:しょうがないじゃん安かったんだから (でかいスーパー袋びっしり)
やよい:台所おくよ。
みづき:じゃ、これもついでに。
やよい:へいへい
みづき:あ。
やよい:(逆サイドへ退場)
みづき:あんたねぇ、みかんの皮くらいゴミ箱に捨てなさいよ。
 何コレ。罠? (オレンジの皮拾う)
やよい:!!忘れてた! (走ってくる) !!、、ああ。 (動かしやがった)
みづき:なに?やっぱ罠?
やよい:ちがうっ!
みづき:じゃ、何ガッカリしてんの。
やよい:不思議な事が起きたの。とても恐ろしい事が。聞きたい?
みづき:え?恐い話し?
やよい:こわいはなし。ききたい?
みづき:(コクン)
やよい:(恐い話) 、、、オレンジが、、、、皮だけになったの。
みづき:、、、、?
やよい:だから、オレンジが、、、、、皮だけになったのっ、こえええええ!!
みづき:わからない。
やよい:だから!オレンジが、、
みづき:そりゃ食ったら皮だけになるでしょ
やよい:ちがう、そーゆー意味じゃなくて
みづき:皮だけ食う奴はまれでしょ
やよい:だからちがう!あたし食べた覚えないのに、オレンジが皮だけになってたの!
みづき:、、、、ばーさん、めしはまだかい、、、さっき食べたでしょ。
やよい:ボケてません!
みづき:メガネメガネー、かけとるやないけぇ
やよい:あたしは食べてないの!その証拠に!口にほのかな甘みが残ってない!
みづき:、、、すっぱかった?
やよい:真面目にきけ!
みづき:まぁまぁ落ち着いて。そこ座って。 (オレンジ載ったテーブル)
やよい:落ち着いてるっちゅーの
みづき:はい、オレンジでもいかが・
やよい:ばかにしてぇ。 (座る)
みづき:疲れてんじゃないの?女だてらに警備員とかそーゆーバイトばっかしてるから
やよい:いーじゃんふつーだよそんなん。
みづき:あんたにさぁ、いっとこーと思ってたんだけどさぁ、、、?
やよい:なに。
みづき:?!
やよい:なにさ?
みづき:どういうつもり?
やよい:え?
みづき:これは。
 
(宇宙人が置いたオレンジ、中がくりぬかれて墨汁が瓶ごと入っている)
 
やよい:!!
みづき:毒殺?
やよい:ぼくじる!?
みづき:なんでオレンジの中にぼくじる入ってんの!?
やよい:あたしじゃないよ!
みづき:あんたの他に誰がぼくじる入れるの! つーか墨汁でしょ!? 毒殺?
やよい:ぼくじるでどくさつ?!
みづき:姉がにくい?!
やよい:違うって!あたしじゃない!
みづき:じゃあ誰?!はっ!
やよい:「はっ!」って何?!、、はっ!!
や&み:、、、誰か、、いる、、?
 
(曲)
(ばたばたと周りを探す二人)

みづき:あたしこっち、
やよい:あたしもそっち
みづき:なんで!?
やよい:だって恐いじゃない!
みづき:なにかない?
やよい:なにっって?
みづき:なにか武器になるもの!
やよい:あ、えっと(オレンジ)
みづき:それは無理!
やよい:わかってるよ~~!あ!警察!
みづき:電話して!
やよい:ラジャー!
みづき:あ。 (武器発見) (そでへ)
やよい:一人にしないで~。あ、もしもし?
みづき:こいつで (傘) 出た?警察!
やよい:あれ?もしもし?あれ?あのー!
みづき:貸して!(ひったくる)、、、、明日60%だって。雨。
やよい:天気の事なんてどーでもいいのに!(嘆き)
みづき:(返す) わかってんなら警察かけろ!
やよい:気がどーてんしてしまって
みづき:やよい!
やよい:!
みづき:、、しっかりしなさい!
やよい:、、、。
みづき:おねえちゃんがついてるから。
やよい:、、、、、はい。
みづき:出てこい泥棒! うちで一番高いものは、テレビだあ! (泥棒退治出発) (上へ)
 
(曲上がり、光変わる)
(衣装ケースが開く。妹を見てる宇宙人)
(曲下がる)
 
やよい:、、、ふと思った。
 この人がいなかったら、あたしは今まで生きてこれたんだろうか

宇宙人:、、、、。チェックワンツー。チェックワンツー。
 こちら惑星探査員。潜入に成功。
やよい:(写真を思い出す)(拾う)
宇宙人:ここには
やよい:(その写真を見ている)
宇宙人:我々にないものが
やよい:、、、、。
宇宙人:ありそうだ。
 
(ゆっくりと曲が上がる)
(それに合わせ、ゆっくりと衣装ケースをしめる)
(同時に妹、ゆっくりとふりかえる)
(衣装ケースにあゆみ寄る妹)
(光、衣装ケースに集中する)(もしくは、衣装ケースの中からの光)
(衣装ケースにたどりつく前に暗転)
 
(サスに姉、何年か前、両親を無くした頃)
 
みづき:はい、、お電話代わりました、、。はい。、、
 はい。長女です。はい。そうですが。、、、え、、、事故?
 
(宇宙人→ニュースキャスター)
 
宇宙人:今日午後6時30分ごろ、大型トラックと軽自動車が正面衝突する事故がありました。
 この事故で市内に住む、天野義明さん50歳と妻のさつきさん45歳が意識不明の重体、、、
みづき:(笑顔つくり)
 大丈夫大丈夫・だいじょうぶだって。
 おねえちゃんついてるから、だいじょうぶだって・
 
(曲、セリフをかき消す)
(暗転)
(暗の中、突然の曲切れ)
(明転、ちゃぶだい前に妹)

みづき(声):本とにどーもすみませんでした。いえ、お騒がせしまして。はい。
  すみませんでした。はい。ご苦労様ですー。
やよい:、、、。警察帰った?
みづき:このへん一回りしてくれるって。最近物騒らしいよこのへん。
 良かったねぇいいおっさんで。
やよい:良くないじゃん!まだ潜んでんのかもよ?
みづき:この狭いアパートのどこに隠れんの?
やよい:風呂場とか
みづき:見たじゃん
やよい:トイレとか
みづき:みたじゃん
やよい:衣装ケースとか
みづき:見たじゃん全部ー
やよい:もっかい見てみよー?
みづき:もーいいよ。疲れた。
やよい:今日一緒に寝ていい?
みづき:あんたねーいくつになってそんな事言ってんの?
やよい:25。一緒に寝よう。
みづき:大丈夫だって。お金も取られてないしさ。 テレビもほれ。あるじゃん。
 泥棒もさ、「うわ、このうちで一番高いのテレビかよ」って思ったんだって。
やよい:あ!下着!下着は?!
みづき:今時下着泥棒なんて
やよい:チェック! (上手にはけ)
みづき:あ~もぉー。あ。 (写真に気づく)(やばい、どっかに隠そう)
やよい(声):あ、あたしは大丈夫そうだ。
みづき:(どきり) え?あ、良かったねぇ (どこに隠そう?) (あ、衣装ケース)
やよい:(出てくる) おねえちゃんのは?
みづき:(後ろ手に隠す。座る!) え?!あ!えっと、見といて。
やよい:え?
みづき:見といて。
やよい:おねえちゃんの?
みづき:あたしの。
やよい:あたしが?
みづき:あなたが。
やよい:お姉ちゃんの下着事情なんてわかんないよ?
みづき:ニュアンスでほら。
やよい:ニュアンス?!
みづき:あ、ほら、怪しいニュアンスがあったら、報告して。
やよい:、、、わかった。(再びハケ)
みずき:(ほっ) (衣装ケース開ける、見ないでいれる) (宇宙人いる) (気づかずしめる)
 あぶない。見られたら大変だ。
やよい:(刺激的な下着) お姉ちゃん。
みづき:え?
やよい:(広げてみよう) こんなのがあったんだけど。
みづき:あ。
やよい:これは、お姉ちゃんの?
みづき:え?
やよい:怪しくない?
みづき:えーと。、、さあ
やよい:ほら。 (どこまで伸びるかやってみよう)
みづき:(ひったくり) 広げるな!
やよい:やっぱお姉ちゃんの?
みづき:え? えっと、いや、その
やよい:あたしはてっきり泥棒が入れてったんじゃないかと。
 こういう (まだ持ってた) 怪しい下着を。
みづき:わーー! (ひったくり)
やよい:どう思う?まさかお姉ちゃんのじゃないでしょ?
みづき:、、、全然知らないこんな下着
やよい:でしょ?!そんなん付けるわけないもんねぇ・
みづき:なんだこれ初めて見た・!
やよい:ちょっと行き過ぎだよねぇ・
みづき:え?あ、ねぇえええ・!!
やよい:ちょっとみして! (ひったくり) あ、やばい!えろい!えろすぎ!
みづき:はは、、ねえ・
やよい:こっちも!ひどい!うわっ眩しい!えろ眩しい!
みづき:(ひったくり)
やよい:どしたの?
みづき:え?いやいやなんでもないなんでもない。
やよい:どしたの?
みづき:いや、ただ、買った人の気持ちを考えるとほら
やよい:どゆことわかんない?
みづき:なんでもない!最近の泥棒と来たらもう汚らわしい!
やよい:ほんっとだよね?変態だ変態!そんなもん捨てちゃいな!焼き捨てな!
みづき:え?
やよい:捨てな!きもい!えろい!捨てな!
みづき:あ、ねぇ!捨トよう!じゃ、捨てます! (ごみ箱へ)
やよい:はい!
みづき:(惜しい)
やよい:どしたの?捨てな!なんならもう生ゴミと一緒に捨てな!
みづき:よし!捨てるよ!
やよい:捨てて捨てて!
みづき:捨てるよ!
やよい:気色悪い!
みづき:捨てよう!
やよい:趣味も悪い!
みづき:3万6千円!
やよい:誰が履くものか!
みづき:さよなら! (捨てた)
やよい:? 今なんか言った?
みづき:言ってない。
やよい:言ってない?
みづき:言ってない。おやすみ
やよい:え? 寝るの?
みづき:寝る。 なんかどっと疲れた。
やよい:お風呂は?
みづき:朝入る
やよい:晩ごはんは?
みづき:朝食べる
やよい:それ朝ごはんじゃん
みづき:いいのっ。とにかく寝る
やよい:じゃ、あたしも寝る
みづき:なんでこっちくんの?
やよい:一緒に寝ようぜ
みづき:だからあんたいくつに
やよい:25。独身。今フリー。チャンスだ。ねよーぜ
みづき:だめ。
やよい:だって恐いんだもの~~~
みづき:あんたねぇ。
やよい:はい。
みづき:ちょっとそこ座って。
やよい:はい。
 
(2人座る)
 
やよい:、、、、トランプ
みづき:しません。
やよい:テレビ
みづき:見ません
やよい:オレンジ
みづき:食べません。
やよい:山の手線っゲー
みづき:絶対にしません
やよい:、、、
みづき:やよいも25でしょ?
やよい:うん。
みづき:あたしも27になるでしょ?
やよい:うん。
みづき:わかった? おやすみ (立ち上がる)
やよい:全然わかんないやっぱり!
みづき:(座る) だからね、
やよい:うん。
みづき:やよいも25でしょ?
やよい:うん。
みづき:あたしも27になるでしょ?
やよい:うん。
みづき:お互い、、ね?
やよい:、、うん、、?
みづき:(立ち上がる)
やよい:わかりません!あたしバカなんだろーか!?
みづき:(立ったまま)、、やよい。
やよい:?
みづき:、、、、、、、、漫画家とか、
やよい:え?
みづき:漫画家とかそういう夢みたいな事いつまでも言ってないで、ちゃんとしなさい。
やよい:、、、おねえちゃん?
みづき:二人で暮らしてて、気づいてないわけないじゃない。
やよい:あ、あら!やーだばれてたちょっと・!
みづき:真面目に聞いて。
やよい:!
みづき:いつまで続けんの?フリーター。 やよいも25でしょ? あたしも27になるでしょ?
やよい:うん
みづき:いつまでも一緒じゃいられないんだよ?
やよい:、、え?
みづき:そのうち、別々に暮らすんだからね?
やよい:、、、、。
みづき:だから、、ちゃんとして。
やよい:、、、。
みづき:ちゃんとしてくれないと。
やよい:、、、ちゃんとしないと?
みづき:、、、、今日は別々に寝るよ。
やよい:、、
みづき:、、、、おやすみ。
やよい:今までそんな事言わなかったじゃん
みづき:おやすみ (退場)
やよい:そんな事言った事なかったじゃんっ、、、。
 ちっ。なんだよケチ。 なんだ突然。 (座る)
 そんな態度だと、もう一生一緒に寝てやりませんよ?
 いーじゃん漫画描いてたって。いーじゃんフリーターだって。 (オレンジに手を出す) (墨汁入りを持つ)
 、、ははーん。 (オレンジ剥く)
 さては、また男か。 (墨汁取り出す)
 あの人男出来るとすーぐ態度変わるからなころって。
 「自立してる女性って素敵だと思うのだなぼくは」 なんて言われたんじゃないの?
 ころーーって。すーぐ騙されて、泣きついてくるくせに。
 「やよいちゃん今日は一緒に寝て欲しいの」
 だめでぇえすっっ一生独りで寝てくださーいっっ
 ぬいぐるみもかしませぇえぇんっっっっ
 ケチで男運も無いあなたに貸せるのはこのぼくじるくらいでぇえす、、。?! (立ち上がる)
 だからなんでオレンジにぼくじる入ったりする?!
 ちょっと忘れてた!絶対おかしい! (きょろきょろ)
 さっきから誰かに見られてる気がしてならない!
 ぼくじる仕込むし、下着は増やすし、どーなってんだ最近の変態は!
 あー、テンション上がって来た! 今なら負けない!
 出てこい! っしゃああらあ! 来いこらぁ! 出てこいこらあ! しゃああらあ!
 はーはーぜーはー、、 (休憩)
 わかっているの。わかっているの。 隠れる所はわかっているの。
 絶対あそこから気配がしてんの。
 あけないけどね。まさか、あけないけどね。 突然あけたりしないけどね。
 あたしはか弱い女の子、恐ろしくてあけられないわ...とみせかけてどーーん!!!!!!

(衣装ケースを思いっきり開ける)

やよい:あれ? (中は空でした) (たのしげな曲)
 (中を探る)
あ。 (何か発見) (皮だけ剥かれたオレンジ)
 皮、食べちゃった?
 
(曲上がり光変わって行く)
(舞台前つらに宇宙人登場)
(振り返る妹)
(曲下がり、宇宙人セリフ)(なまら早口)
 
宇宙人:6万年に一度だけおれの惑星とお前んとこの惑星がむちゃくちゃ近づく事があるのよ。
 おれんとこもお前らんとこと大して脳味噌変わんないから、
 こういう時しかチャンスないわけ。言ってる事わかんべ?
 一番近くなった時狙って、ロケット発射したわけさ。ちゅどーーん!
 言ってる事わかる?
やよい:、、、わかんない
宇宙人:ばーか。 お前ばーか。 やっぱ地球人頭悪いって本当だったか。 さーるお前さーる。
やよい:さるじゃないぞ!
宇宙人:さるじゃないぞってお前、ガキの喧嘩じゃないんだからさ、
 もちょっと未知との遭遇的な歓迎をしなさいよ。 見た?スピルバーグ。
 ま、あんなきもい生物ではないけど。 ETとかね。 「ET家電話」バカにしてんじゃないよ。
やよい:あの、、
宇宙人:だからー俺が言いたいのは、ウェルカムしろって事さ。 わかる? 英語。 イギリス人がよく使う英語。
 握手とかさー、ハグするとかさー、でもキスは勘弁。 子供出来たら困るから。
やよい:できないよ
宇宙人:知ってるよばーか。 つっこむねぇーお姉ちゃん。
 いいか?この世の中になぜ男と女が存在してるかって事だよ。
 お前25にもなってそんな事しらないの? まずな、男と女がふとんを引くだろ?
 そんでとにかく服という服を脱ぐわけよ。 もうすっぽんぽんでくんずほずれつ。
やよい:何の話してんの!!
宇宙人:え?せっくす
やよい:あ、いっちゃった!
宇宙人:まわりくどい女だねぇ。 あれか? お前あれか? 結婚しないとダメな方か?
 セックスイコール種の保存、そんな頭の堅い日本人女性か? やまとなでしこか?
 気取ってんのか? お高くとまってんのか? 心はいつもお姫さまか? 白馬の騎士? こねーよ!
やよい:ほっとけよ!なんなのあんた人んち勝手に上がりこんで!どこの子?
宇宙人:さっき言いました!人の話はちゃんと聞けよ!小中高で習ったろ?中国のことわざにもあるだろが!
 人の話をきけない人間に人の心はわからないってな。
やよい:知らないけどさ、あんた、、
宇宙人:またそやってすぐ自分のペースに持って行こうとする。人の話は最後まで聞け!
 ってインドのコーランにも書いてあったろ!
やよい:それはうそだ!
宇宙人:言い切れんのか? インド行った事あんのか? パスポート見せろよ? 記念写真見せろよ? 
インド語でおはよーって言ってみろよ?
やよい:行った事無いしインド語なんて無いと思うしさ!
宇宙人:うわ、出た、逆ぎれ。
やよい:どこが!?
宇宙人:もうね全体的に。鼻の先から尻尾のなごりまで。
やよい:びていこつ?!
宇宙人:インドばかにしてんじゃねーよ!
やよい:してないよ!あんたさっきからめちゃくちゃ!
宇宙人:それはそれはどうもありがとう
やよい:ほめてねぇ!
宇宙人:うーわ、女のくせに言葉使いがなってない。あ、実は男?それともピー子?
やよい:どっちでもない!ピー子という性別はない!
宇宙人:おはぎ?
やよい:おすぎ!おはぎはあんこのついたもちごめ!
宇宙人:そんなことは知ってますぅ、わざと言ってみただけですぅ、キンキンかんかんやめてください
やよい:腹立つっっ!なんなのあんた!
宇宙人:だからー、火星人だって言ってんじゃん。
 
(にこりと笑う宇宙人)
(曲上がり、光変わり、妹の持つオレンジを取り、ゆっくりとはける)
(それを見ている妹) (曲下がり)
 
やよい:6万年ぶりに火星が大接近したあの頃、あたしんちに火星人が来た。
 はっ。あ、待て! (妹走って追う)

(再び曲上がり)(姉登場電話中)(19歳の頃)

みづき:もしもし、みづきです。 あ、どーもありがとうございます。
 えーおかげさまで無事就職決まりまして。おじさんには色々お世話んなっちゃって。
 元気です元気です。親はいなくても子は育ちますって。
 あ、やよいですか?漫画家になるとか張り切ってますけど。
 ちょっとやよいー!音楽うるさい!電話来てんの!え?おじさん!
 受験勉強もろくにしないで、あそびまくってますわ・
 
(再び妹VS宇宙人)(姉の光少し暗くなる)
 
やよい:ちょっと来な!警察突き出してやる!
宇宙人:つきだす?
やよい:あーつきだすね?!
宇宙人:つかまえる?
やよい:あーつかまえてもらうね!
宇宙人:、、やだ!!
やよい:やだって言われてもねー
宇宙人:それはやだ!
やよい:、、?不法侵入って知ってんの?!
宇宙人:火星人には関係ありましぇーん (再び逃げ出す)
やよい:まちなさいって! (追う)
 
(曲上がり光姉の電話に移行)(曲下がり、姉、23歳)

みづき:あ、ばあちゃん? 7回忌の時ありがとう。 やっぱそういうのわかんないからさ。 うん。
 それとやよいのお誕生日祝いもありがと。 どーせあの子お礼の電話もしてないんでしょ?
 ごめんねー。あ、この前びっくりしたでしょ?あの子の髪の毛。ねー。
 あたしもやめろって言ってんだけどさ、アフロピンク。
 うん、元気だよ。 またサークル変わって今度はバンド 。飲んでるだけ。 もう毎日朝帰り。
 でもまー今だけ今だけ。 あれ? 帰ってきた。 やよいー、おばあちゃん!早く!
 
(再び妹VS宇宙人) (姉の光少し暗くなる)
 
やよい:つかまえた!何これ?ヘアバンド?
宇宙人:俺に触るな火傷するぜ!
やよい:いい加減に観念っしなさい!
宇宙人:たぶんこんな惑星すぐ滅ぼすぞ!
やよい:何言ってんのあんた!
宇宙人:たぶんおれにもしもの事があったら惑星探査局の仲間が大勢やってきてこんな惑星すぐ滅ぼすぞ!
 仲間は大勢いるんだからな。ほんとは、大勢いるんだからな!
やよい:、、?たぶん?
宇宙人:今ちょっと、連絡取れなくなってるだけなんだからな。 (しゃがみこむ宇宙人)
やよい:、、?
宇宙人:つのが調子悪いだけだからな
やよい:、、?
 
(曲上がり光姉の電話に移行) (曲下がり、姉、25歳)

みづき:お見合い?! 何? あたし?まーた冗談でしょおばさん?  やらないやらないダメダメそういうの!
 苦手っ! つーかそんなに困ってそうに見える? いや確かに男運は悪いですけどー。
 無理無理ぜったい無理!え? やよい? あの子こそ向いてないよそんなん。
 今? バイトでいないけど。なんかねー、登録制の奴やってるみたい。 警備員とか。 うん。
 いや、ずっと続ける気は無いって本人も言ってる。
 うわ、だからー、玉の輿とか別に狙ってないしさー。
 見てみるだけって、動物園のゴリラじゃないんだからさー。 うん。 うん。 (とか言いつつはけ)

(曲いったん上がり、消えていく)
 
やよい:、、どしたの
宇宙人:べつに
やよい:なんかあったの?
宇宙人:べつに
やよい:あれ?ないてんの?
宇宙人:ないてないね
やよい:ないてんじゃん
宇宙人:ないてないね
やよい:ないてんじゃん
宇宙人:ないてないね
やよい:ふーん。あっそ。
宇宙人:びえーーーーーーー
やよい:泣いてますぜったいに!
宇宙人:だいでばせん~
やよい:あーわかったわかった
宇宙人:だいだぢだんがじばぜんかだほっでおいでぐだばい
やよい:もー何言ってんのかわかんない
宇宙人:ひっくひっく、ひっくひっく
やよい:、、、。
宇宙人:でっし。ひっく。
やよい:でっし?
宇宙人:でっし!ひっくひっく。
やよい:あ、ティッシュ?
宇宙人:はなびず
やよい:あ~あ~~~あ~(渡す)
宇宙人:ひっく、、ひっく、、
やよい:、、、、。
 
(サスに妹)
 
やよい:6万年ぶりに火星が大接近したあの頃、あたしんちに火星人が来た。
 宇宙人が来るのかとわくわくしてた子供たちには悪いけど、火星人はなぜかあたしんちに居た。
 人類が想像してたような気味の悪いタコでは無く、見た目は地球人とほとんど変わらない。
 しいて言えば、
宇宙人:角。
やよい:え? (サスに宇宙人)
宇宙人:つの
やよい:つの?
宇宙人:つの。
やよい:つのがある。そして
宇宙人:271歳と2ヶ月
やよい:長生きである。そして
宇宙人:マーズアタック見た?
やよい:映画が好き。そして
宇宙人:(ものまね) *****
やよい:日本をよく研究している。そして
宇宙人:おしっこ
やよい:え?
宇宙人:おしっこ!
やよい:あ、トイレそっち。
宇宙人:もれるもれる!
やよい:、、、間違っても危害を加える気は無さそうだ。
 火星人の話を要約してみる。
 彼もしくは彼女は地球人の生態を調査報告するために火星惑星探査局から派遣された。
 しかしこの地域の探査中に仲間との連絡が取れなくなり、母船へ帰れなくなったという事だ。
 非常手段として極秘裏の探索を打ち切り、ここ宇野家にアクセスを試みたらしい。
 火星人の名前は...
ベ ム:ベロだ! (姉登場) (お面など)
やよい:え??
ベ ム:ベロだ!
やよい:おねえちゃん?
ベ ム:ベムだ! (指3本)
やよい:何言ってんの?
ベ ム:ベラ!
やよい:あたし?!
ベ ム:ベム! (自分に指差し)
やよい:え?
ベ ム:ベム! (おまえは?と指差し)
やよい:えっと、ベラ?
ベ ロ:ベロー! (登場) (お面など)
やよい:あれ?
べ×2:妖怪にーんげん
やよい:うそぉ!
べ×2:それはいつ生まれたのか誰も知らない。
やよい:なになに
ナレーション:暗い音のない世界で一つの細胞が分かれて増えてゆき三つの生き物が生まれた。
やよい:こわいこわいこわいこわい
ナレーション:彼等は勿論、人間ではない。また動物でもない。
やよい:だから何言ってんのちょっと
ナレ×2:だがその醜い身体の中には正義の血が隠されているのだ! (うるうる)
やよい:泣かないで!
ナレ×2:その生き物・・それは人間になれなかった妖怪人間である
 
(SE『早く人間になりたーい』)
 
やよい:やめてよちょっと恐いから!
ナレーション:妖怪人間ベムは「どんなに努力しても最後迄報われない」というストーリーで一貫されている
やよい:じゃ、やめようそんな話し!
ナレーション:最終回「さよなら妖怪人間」
やよい:やるの?
ベ ム:ベロが捕まった!ベロが捕まった!魂を食らう姉妹に捕まった!
やよい:え? あ、それは大変です。 ど、どうしましょう?
ベ ム:魂を食われる前に助けるぞ!ベラ!
やよい:は、はい! あ、ベロがいた! ベロー! (手をふる)
ベ ロ:おまえなんかベラじゃないやい。
やよい:え?
ベ ロ:おまえなんかベラじゃないやい。
やよい:え? 違う?
ベ ム:ベラ!
べ×2:指をどうした?
やよい:え? (あ、5本だ。、、じゃ、3本に) 、、、ベ、ベロー。
ベ ロ:ベラ! おいらを助けに来てくれたんだねベラ!
やよい:あ、うんそうだよベロ、早く魂を食らう姉妹の館から逃げ出して、こんな小芝居切り上げよう!
ベ ロ:きゅう。 (倒れる)
やよい:え?きゅう?あー倒れた!
ベ ム:タッチの差で魂を食らわれたのかベロ!
やよい:タッチの差で?!
ベ ム:危ない! (どつく)
やよい:いたいいたい!
ベ ム:魂を食らう姉妹にのっとられたぞ
姉 妹:ひーーひっひっひっピー
やよい:ピ?
姉 妹:我々は魂を食らう姉妹だぁ。ひーーひっひっひっピー
やよい:やっぱ「ピ」って言った
ベ ム:よくもよくもベロの体をぉ!やっつけろベラ!
やよい:え?あたし?
ベ ム:得意のムチでやっつけるのだベラ!
やよい:え?あ、はい、じゃ、ピシぃ、、ピしぃ、、女王様とお呼びー、、なーんつて、、ごめん、、調子に乗った。
姉 妹:ぐおおおおお
やよい:えええ?!
ベ ム:よくやったベラァ!
やよい:よえええ!
ベ ロ:おいらどうなってたんだい?
ベ ム:悪い夢を見ていたのさ
やよい:勝った?じゃあ終り?や、ヤッタあ!ば、ばんざーいい!ほらベロも、ばんざーいは?
ベ ロ:おまえなんかベラじゃないやい。
やよい:え?
ベ ム:ベラ!
べ×2:指をどうした?
やよい:え? (あ、5本だ。じゃ、3本に) ば、ばんざーい。
ベ ロ:ベラー! (抱きつく)
ナレーション:その頃、魂を食らう姉妹の館の前では。
やよい:まだやるの?
市 民:あ、この館には妖怪がいるという市民の通報で駆けつけた警察署長だ。
やよい:だれ?
署 長:いかにも私はこの館には妖怪がいるという市民の通報で駆けつけた警察署長だ。
やよい:あ、二役。
署 長:焼き払え。
やよい:えーーーーーー!!!!
ベ ロ:ひどいよ。おいら達、あんなに頑張ったのに。
やよい:なんで焼き払うのちょっと!
ベ ム:人間にとって俺達はしょせん邪魔物なのさ。 (指3本)
やよい:あ、ベムになった
ベ ム:もう火の手が回って来たぞ
やよい:逃げよう!ね?逃げよう
ベ ム:いいんだ。これでいいんだベラ。
ナレーション:逃げられずにベム、ベラ、ベロの3人は炎の中で手を取り合う。
やよい:いや、逃げようよ
ナレーション:炎の中、高らかと笑うベラ (抱きつく)
やよい:笑えないって!
ナレーション:高らかと笑うベラ (強く抱く)
やよい:いたいいたい!ほ!ホーーホッホッホ、ホーホッホッッホ!!
ナレーション:炎は3人をあざ笑うかのように激しく燃え盛るのであった。
やよい:ホーーホッホッホ、ホーホッホッッホ!!
ナレーション:妖怪人間ベムは昭和43年10月7日から昭和44年3月31日まで放送されました
 
(一気に暗転)
 
やよい:悲しい~~!!!!!
ナレーション:、、、焼き尽くされた館の廃虚から見つかるベロの靴やベムの帽子。
やよい:もの悲しい~~!!!!!
 
(SE『早く人間になりたーい』)
 
やよい:かわいそーーーー!!!!!
 
(暗の中、突然曲)
 
(曲きっかけで舞台中央前面にサス)
(サスの中、宇宙人、何かから必死に逃げている)
(立ち止まり、周囲を見回す宇宙人)
(舞台奥両サイドに人影2人、顔は見えない。宇宙人を発見)
(SEサイレン)
(舞台色変わる)
(再び走り出す宇宙人。それを追う人影)
(色、音はダンスっぽいワンクッションと考えてくれて良いです)
(全員いったんハケ)
(周囲を伺いながら出てくる宇宙人)
(天野家を発見、部屋に侵入するの図)
(曲、宇宙人のハケとともに上がり、それと同時に暗転)
(曲下がる)(クロスでSE朝、ピーチクパーチク)

みづき:今日バイトないの?
 
(明転、妹ちゃぶだいに突っ伏して寝ている。)
 
やよい:はい?
みづき:会社行くよ?いい?
やよい:あ。
みづき:「今日バイト無いの?」ってっ
やよい:そんなんじゃ人間になれないぞ。ベム 。(ねぼけ)
みづき:は?
やよい:どんなに努力しても最後迄報われない事ってあるの。
みづき:、、 (ねぼけてんのね)
やよい:でも大丈夫ですよ。カナダは関税がかかりませんから。
みづき:あーそーですかー。
やよい:そのかわりこの奇妙な動物を連れていきなさい。
みづき:え?
やよい:ココを押すとトゲトゲしくなりますけど根は良い奴です。
みづき:この子の夢はどこまで行くの?
やよい:はい。でも村長さんは村の事だけ考えていていただければ。
みづき:バーイートっ無いんだね?行くからね?
やよい:だから、人間にはなれないよ?ベム。
みづき:戻っちゃったよ。
やよい:ベムらしさを大事にしてください。
みづき:はいはい。 (立ち上がり) 行ってきまーす。
やよい:、、行ってらっしゃーい。ぐー。
みづき:、、、、やよい。
やよい:、、はーい
みづき:今日帰ったら話しあるから
やよい:はーい。
みづき:真面目な話し
やよい:わかったよー
みづき:起きてんの?
やよい:3枚におろしとけばいんでしょ?
みづき:、、、、じゃね (ハケよう)
やよい:、、行ってらっしゃーい
みづき:!、、、 (立ち止まり、何かを思い、ハケる)
 
やよい:、、、、、、?、、、 、(ガバっ)
 あ、またちゃぶだいでねちゃった。
 誰かとしゃべってたかい?、、、あたしってば。
 (立ち上がり)(のびる)
 あー、変な夢見た。 なんだっけ。
 、、忘れた。ま、いいや。何時?、、ゲッ。完璧に遅刻じゃん!
 なんだよもー、起こしてくんないもんなー!
 えーと、ええーーっと!落ち着いて!こういう時落ち着くのが、きっとあたしの素敵な所。
 よし、音楽。朝の音楽。ね。ラジオ。スイッチおんー。 (ラジオ)
 はい、落ち着いた。どーせ急いでも遅刻だから。
 顔洗って、歯磨いてトイレいって、いや、歯磨きながらトイレ作戦を取ろう。

(ハケる)
 
ラジオ:『・・・・ております。地元の方の目撃情報をもとに、付近を捜索していく方針です。
 リスナーの皆さんの中にも、目撃したよって方がいらっしゃいましたらぜひ番組に情報をお寄せください。
 さて、今週のテーマは「火星」でお送りしていますが、皆さんはもうご覧になりましたか?
 「火星」というテーマでのファックスメールどしどしお寄せくださいね。ファックス番号は・・』

やよい(声):あれ?お姉ちゃんまだいたの?! (生ノック音)
    今日休み? (生ノック音) 便秘?お姉ちゃん?おね、、
 
ラジオ:『それではいったん曲に行きましょう。ジョンウィリアムズで未知との遭遇(曲)』
 
やよい:(後退りしながら登場)、、、、、、、。
宇宙人:(目をこすりながら)、、、、。
やよい:、、、、、。
宇宙人:、、、、、。
やよい:、、、あの、、
宇宙人:(オレンジに直行)
やよい:!
宇宙人:(オレンジを取り、剥き始める)
やよい:、、。
宇宙人:(墨汁を取り出して)
やよい:あ (、、、夢じゃなかったのか)
宇宙人:(なんだこれは) (あけてみる)
やよい:?
宇宙人:、、、、(かぐ)
やよい:?
宇宙人:、、、、
やよい:、、、、
宇宙人:(飲んでみるか)
やよい:飲めないよ?!
宇宙人:? (、、、飲む?)
やよい:(そーっと墨汁を貰い、キャップをする) 、、飲めないからね。
宇宙人:あー。 (納得)(ラジオにより、いじってみる)
やよい:、、、夢じゃ無かったんだ。、、ちょっと、あんた。
宇宙人:(ボリューム上げたり下げたり上げたり下げたり)
やよい:やめなって!
宇宙人:?
やよい:どおりで起きれなかったわけだ。
宇宙人:?
やよい:夜中じゅうあんたのバズーカトークに突き合わされて。
 おっかけっこして。あんたトイレ行ってる間に疲れてねちゃったんだよ。
 全部思い出した。
 あたしも昨日はどーかしてたの。速攻警察呼べば良かった。
 あんたのせいでねー、バイト遅刻したんだからね?
 ほら、さっさと出てきなさい。
宇宙人:?
やよい:日本語わかるんでしょ? 昨日あんなにしゃべってたもんね?
 家どこ?つーか幾つ?またでたらめばっか言うんじゃないよ?
 火星人とかさー。ばかばかしい。
 聞いてる? 
宇宙人:(昨日の夜と違い、妙に静かである)
やよい:どしたの?静かだね?
宇宙人:、、、。 (次第に目が覚めてくる) 、、、?
やよい:どしたの?
宇宙人:ここ、、どこですか?
やよい:え?
宇宙人:ここ、、どこですか?
やよい:どこって、、あたしんち
宇宙人:あなたの?うち。 (見回す)
やよい:どしたのあんた
宇宙人:あなたは、、だれですか
やよい:あたし?あたしは。やよい。
宇宙人:やよい。
やよい:天野やよい。
宇宙人:あまのやよい。
やよい:、、うん。
宇宙人:はじめまして。
やよい:あ、はじめまして。って違うでしょ?!昨日あったでしょ?
宇宙人:、、そうですか?
やよい:はいっ。、、覚えてないとか言うの?!やめてよちょっっとぉおぉぉ
宇宙人:、、、、夢じゃなかったんだ。
やよい:え?
宇宙人:夢じゃなかったんだ。
やよい:それはこっちの台詞。もお出てってほら! (ひっぱる)
宇宙人:成功したんだ
やよい:え? (その手を握られる)
宇宙人:成功!
やよい:え?
宇宙人:成功!
やよい:あのね?
宇宙人:大成功! (小躍り)
やよい:何言ってんの?
宇宙人:大成功!
やよい:何?
宇宙人:成功した! (ぐるんぐるん)
やよい:ちょっ
宇宙人:成功したんだ!
やよい:何言ってんのあんたは?!
宇宙人:助けてくれたの?
やよい:は?
宇宙人:助けてくれたの?!やよい!
やよい:え?あたしが?
宇宙人:かくまってくれたの?!かくまってくれたの?昨日!
やよい:離しなさいって! (ラジオの所へ行き、止める)
 あんたが勝手に上がり込んだんでしょ?
宇宙人:え
やよい:あんたが勝手に人ん家に上がりこんだんでしょ?
宇宙人:、、、ほんと?
やよい:、、、、本とに覚えてないの?
宇宙人:、、、、 (コクン)。
やよい:、、、、ちょっと座る?
宇宙人:、、、、 (座る)
やよい:昨日、うち帰って来たら窓開いてて、オレンジの中に墨汁入ってて、エロい下着があって、あんたがいたの。
宇宙人:、、、、?
やよい:昨日、うち帰って来たら窓開いてて、オレンジの中に墨汁入ってて、エロい下着があって、、、
宇宙人:、、、、?
やよい:(ゴミ箱から) エロいでしょ?
宇宙人:(手に取り)(のばす)
やよい:のばさないで。
宇宙人:(ゆっくり縮める)
やよい:ゆっくり縮めないで。 (取り返す) 、、、思い出した?
宇宙人:、、、。
やよい:名前は?名前くらい思い出せるでしょ?
宇宙人:、、、、 (首を振る)
やよい:、、。とにかく、警察呼ぶから。
宇宙人:警察?
やよい:そーだよ
宇宙人:つかまるの?
やよい:不法侵入したとかは言わないであげるから。
宇宙人:つかまるの?!
やよい:だからぁ、捕まらないから。
 あたしバイトいかなきゃいけないの。
 でもあんたほっとくわけにもいかないし。だから警察の人に
宇宙人:成功したのに?
やよい:、、成功?「成功」ってなんの話し?
宇宙人:脱出
やよい:脱出してきたって事?!
宇宙人:(コクン)
やよい:どっから?!
宇宙人:、、、覚えてない。
やよい:、、おかしいじゃん。
宇宙人:おかしくない!
やよい:おかしいって!脱出したのは覚えてるのに、あんなに喜んでたのに、
 自分の名前とかどっから脱出したかとか覚えてないっての?
宇宙人:覚えてないんだもん!
やよい:昨日なんてすごい勢いでしゃべってたよ?火星人だとか、言って。ほらこのツノ!(触れようとする)
宇宙人:(バッと離れる) だめ!!
やよい:!?、、、、、、、とにかく、出てって貰うから。
宇宙人:、、。
やよい:どっちか選びな。
宇宙人:え?
やよい:警察呼ぶか、自分で出てくか。
宇宙人:、、、、
やよい:バイト行く準備するから。その間に決めて。 (宇宙人を残し、上手にはける)
宇宙人:(宇宙人一人残り、じっと考える) 、、、ここには、、無いんだ。
 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。
 
(あきらめ、部屋を出る)
(誰もいない舞台。10秒間くらい)
(照明、出来れば少し変わって欲しい。アイドリングの意味でも可)
やよい(声):あ、ボシボシ。すいばぜん連絡遅れて。あどー、だんか風邪ひいちゃっだびだいで。
   熱計ったら40度近くあるんでず。え?声変でつが?あ、はだづばりしどくって。
   だかだあどー。今日休みます。 (曲Things I’ll Never Say)
 
(曲大音量とともに妹登場。光、一気に奇麗に変わる。)
(部屋を見回し、タメイキ、そのまま宇宙人を探しに外へ)
(少し経ってからベンチ型収納箱が中から開かれる)
(*舞台美術大関の案を取り、衣装ケースはベンチになりそうです)
(戻ってくる妹、あわてて閉まるベンチ)
(いなかったなぁーと思い悩む妹)
(オレンジを見つけ、その場に座りこむ)
(そーっと開くベンチ)
(気付かずに「もっと優しくしてやれば良かった」なんて考えてる様子の妹)
(ベンチから宇宙人出てくる。気付かない妹)
(バツが悪そうにベンチの端に座る宇宙人。今さら声もかけられない)
(妹、あきらめ、オレンジを戻しベンチに座ってみる)
 
宇宙人:(ちょんちょん)
やよい:(はぁ、、、)
宇宙人:(ちょんちょん)
やよい:(はぁ。。は?)
宇宙人:(、、。)
やよい:(!?)
宇宙人:(作り笑い)
やよい:(よかった・!いや!よくねーよ!)
宇宙人:(にやにや逃げる)
やよい:まてこらぁああ!! (にやにや追う)
 
(曲上がり、暗転)(曲変わる派手目の曲ハウス26の5曲目のような)(曲きっかけ明転)
 
Bアナ:こんにちは。私はブラックアナコンダ。 (女王マスクなど) (マントなど)
 人類の堕落をふせぐため天界からやってきた天使です。どうぞよろしく。
TV子:うっひゃひゃひゃっっひゃっ。 (つの無し)
 ダチョウクラブなまら受ける。あー腹いてぇ、りゅーちゃん最高
Bアナ:出ましたねテレビっ子。低俗な笑いは人類の堕落に繋がります。
 必殺、ギャグ無しビーム!
TV子:うわぁ! ダチョウクラブがギャグを言わない!
 なんて事だ! これじゃりゅうちゃんの存在価値が無い!
 他の二人みたくモノマネ出来ないのを知っての事か!
Bアナ:感謝なさい
テレビ子:さてはおまえの仕業か! りゅうちゃんを返せ! ただのおじさんじゃないか!
Bアナ:私はあなたの魂を救ったのです。
テレビ子:こうなったら!チャンネルチェンジ! あ、かんぺーだ!行け行けかんぺー!
Bアナ:必殺、ボケ無しビーム!
テレビ子:うわぁ! 間かんぺーがボケない! これじゃぁマラソン好きのお爺さんじゃないか!
Bアナ:感謝なさい
テレビ子:あ! 村上ショージ! 頑張れ! 元さんまの運転手! 頑張れ!
Bアナ:必殺、普通の人ビーム!
テレビ子:うわぁ! ショージが普通の人になった! 、、けどあまり変わらない! ひどいぞ! なんてことをするんだ!
Bアナ:感謝なさい
テレビ子:くっそお! あ! 松尾ばんないだ! 気をつけろ!
Bアナ:必殺、普通の服ビーム!
テレビ子:うわぁ!松尾ばんないの服が普通になった!これじゃ服をつっこめない!
 2度とさんちゃんに突っ込んで貰えない!
Bアナ:感謝なさい感謝なさい
Oシャーベ(声):そこまでにおし!
テレビ子:誰だーーー!
Oシャーベ:とおう! (着地) (マント、マスクなど)
 みなさんいかがお過ごしですか?私はオレンジシャーベット!
 全世界を笑いの渦に落とすため地獄から這上がった堕天使ですわ!
Bアナ:出ましたね、オレンジシャーベット
テレビ子:天使?堕天使?一体どっちが味方なんだ!
Bアナ:もちろんブラックアナコンダが味方であってよ。
Oシャーベ:必殺!ダジャレ促進ビーム!
Bアナ:あぶない!テレビっこ!
テレビ子:うわぁ!無償にダジャレを言いたくなる!
Bアナ:頑張って!ダジャレを言ってはだめ!言っては駄目よ!
Oシャーベ:いっちゃえよダジャレいっちゃえよーーー!
テレビ子:うわあ!言いたくてたまらないいい!
Bアナ:我慢して!恐ろしい事が起こるわ!
Oシャーベ:いっちゃえよダジャレいっちゃえよーーー!
テレビ子:くっそおお~~! (曲上がり、曲切れる)
 、、、************ (ダジャレ言ってください)
B&O:、、、、。
テレビ子:ぐ、ぐおおおおう!
Bアナ:なんて恐ろしい事をするのあなたは!
Oシャーベ:ふっっはっはははっはははは!どんどん行くぞお!
Bアナ:もうおよしなさい!
Oシャーベ:往年のギャグ3連発ビーム!
Bアナ:やめてぇ~~~!!!!
テレビ子:、、、*******、********、*******(3つね)
B&O:、、、、、。
テレビ子:助けて~~~!
Bアナ:恐ろしい!なんて恐ろしい!
Oシャーベ:ふっははは! どんどん行くぞお!
Bアナ:そうはさせません!
Oシャーベ:こばなしビーム!
Bアナ:オチなしビーム!
テレビ子:、、昨日、スーパーに買い物行ったんですよ。
 そしたら、おかし売り場で昔なつかしいゼリービーンズ見つけちゃってぇ、
 おいしくないの知ってるんだけど、ついついカゴに入れちゃって、
 家に帰ってさっそく食べてみたんですよゼリービーンズ。
 そしたら、結構おいしかったです。
B&O:、、、、。
Oシャーベ:それで?
テレビ子:おわり
Oシャーベ:しまった!オチなしビームか!
Bアナ:ふっはっはっはっは
テレビ子:余計な事しないで欲しい!
Oシャーベ:くそお負けるもんか! (かまえ)
テレビ子:だからなんであたしに!
Bアナ:面白くなってきました! (かまえ)
テレビ子:あたし抜きで争ってください!
Oシャーベ:ものまねビーーーーム!
Bアナ:にてないビーーーーム!
テレビ子:、、、、********
Oシャーベ:似てねぇ!
Bアナ:また会おーう!(ハケ)
テレビ子:責任とれよ!!!
Oシャーベ:ばいばいきーん!
テレビ子:一人にするなー!
Oシャーベ:はっとしてぐーー! (ハケ)
テレビ子:適当にしゃべってハケるなぁああ!
 (ぽつねん)
「こうして、世界の平和はまたしても守られたのでした。どっぺんはらりちょいなちょいな」
、、、、。
 
やよい:どう?
宇宙人:、、。
やよい:ちょっと新しすぎるかな?
宇宙人:、、。
やよい:面白かったら笑ってもいいよ。
宇宙人:、、。
やよい:感想きかして。ほら座って。
宇宙人:、、、、。
やよい:いち読者の意見として真摯に受け止めますから。
宇宙人:、、えっと、、この (漫画原稿を指差し)
やよい:あ、主人公?
宇宙人:テレビっこ。
やよい:あ、うん主人公?が?
宇宙人:可愛そう。
やよい:、、可愛そう、、、?
宇宙人:可愛そう
やよい:あー。、、。あーそういう見方もあるか。
 やっぱ向いてないのかなー。
宇宙人:え?
やよい:漫画家。 将来はさー、漫画家になチてさー、アシスタントとか雇ってさー、
 えびすさんのような生活をするのが夢なんだけど。
宇宙人:えびすさん?
やよい:あ、わかんないか。ごめん。
 世間一般に言う所の偉大な漫画家と言えば、えびすさんなのさ (遠い目)。
宇宙人:へー。
やよい:なんか思い出した?
宇宙人:、、。
やよい:思い出さないか、えびすさんなんてキーワードじゃ。
宇宙人:、、、。
やよい:あ!
宇宙人:?
やよい:お腹へってない?今何時?うわ7時じゃん!朝からなんも食べてないもんねぇ?
宇宙人:(コクン)
やよい:言ってよー、あたしも鬼じゃないんだからさっ。何食べる?
宇宙人:(オレンジを見る)
やよい:だめだってそんなんばっかり。なんか作るっ。ね?何食べる? (台所へ)
宇宙人:なれると思う。
やよい:ん?
宇宙人:えびすさんに
やよい:。。
宇宙人:えびすさんになれると思う。
やよい:、、、ありがと。 (ハケ)
 
宇宙人:(なんとなくホっとした様子でハケた方を見ている)
 (と、突然サスにぬかれる) !、、、、、、、。
 
探×2(声):チェックワンツー、チェックワンツー (無機質)
宇宙人  :え?
探×2(声):惑星探査員MR03X (曲)
宇宙人  :!
探×2(声):惑星探査員MR03X
宇宙人  :え?
探×2(声):現在地を報告せよ。
宇宙人  :、、あの、、
探×2(声):現在地を報告せよ。
宇宙人  :でも
探×2(声):君の位置を確認次第保護し、母船へ収容する準備が出来ている。
宇宙人  :、、、
探×2(声):我々には君を保護し、援護する義務がある
宇宙人  :やめろ、、、
探×2(声):我々には君が社会の一員として自立するまでの過程を見守り、
宇宙人  :やめろ!!
探×2(声):我々は君の敵ではない。我々は君の仲間として君を保護し、援護
宇宙人  :やめろおお!! 
 
(曲上がり曲カットアウト明転カットイン)
 
やよい:(舞台上にいる) 、、どしたの?
宇宙人:助けて
やよい:え?
宇宙人:助けて。
やよい:!なにか思い出した?
宇宙人:追われてる!
やよい:だれに?
宇宙人:追われてる!
(SEピンポーン)
宇宙人:!!
やよい:あ、
宇宙人:助けて!
(SEピンポーン)
やよい:は、はーい
宇宙人:言わないで!
やよい:え?
(SEピンポーン)
宇宙人:ここに居るっていわないで!
やよい:でも、
みづき:(SEピンポーン) あけてー。手ぇふさがってんのー。
宇宙人:(小声) いわないでっ
やよい:でも、お姉ちゃんには
みづき:(SEピンポーン) 何してんのー?早くー!重たーい!
宇宙人:(じっと懇願の図)
やよい:、、、ちょっと待って今行くからー!
 、、、あたしの部屋、隠れてて。わかる?
宇宙人:(コクン) (ハケる)
やよい:、、、、、。
みづき:早くー! (SEピンポーン) 指ちぎれるー! (SEピンポーン)(SEピンポーン)
やよい:あ、わかったわかった!
 
みづき(声):何してんのあんたっ
やよい(声):え?トイレ入ってたのトイレ
みづき(声):漫画かいてたんじゃないの?
やよい(声):まさか漫画描いてたんじゃないよ?!卒業卒業!
みづき(声):トイレ流す音聞こえなかったよ?
やよい(声):え?トイレ流す音しなかったのはつまり出なかったから
みづき(声):出なくても気分的に流すでしょふつー?
やよい(声):気分的に流すよねふつー、でも今日はそういう気分じゃなかったなんつてー。
    うわ!お姉ちゃんどやってピンポンしたの両手ふさがってんのに!
みづき(声):こやって、、あれ?なんかデジャブだ
やよい(声):やってやって!やってみせて
みづき(声):行くよ?、、たりゃ。 (SEピンポーン)
やよい(声):すげええええ!! かっこいいい!! あー、持つ持つごめんねー!
 
(二人登場、昨日とおんなじ)
 
やよい:びっくり将軍だよお姉ちゃんは。やっぱムリムリそんな所であんな事は無理
みづき:え?だって、こんな所 あんなことくらいにしか・・・
やよい:こんな所あんな事くらいにしか使わないのはおねぇちゃんのみ。
みづき:あ、そう?なんかデジャブだ。?。?
やよい:台所置くからついでにそれも貸してっ。随分買ったねー、 (ポーイポーイ)
みづき:うん、安かったから。
やよい:安かったんだー。へー、ふーん
みづき:あんた今日バイト遅刻しなかったの?
やよい:今日バイト結局遅刻しちゃってさー鼻風邪引いて40度あるとか言って休んじゃったよーはははーん
みづき:なんか、いいにおいがする。
やよい:いいにおいするでしょー!?
 たまには手料理でもたべさせてやろうかと思ってさーシチュー作ってたシチュー
みづき:、、、あんたが?
やよい:さーさ、お風呂にするシチューにする?それともぐいっと行く?
みづき:どしたの?
やよい:何が?じゃ、ご飯にするか。はじめてーのぉシチュウ♪ (ハケ)
みづき:なんかあったの?
どんがらがっしゃーん
 
みづき:だいじょぶー!?
やよい:(速攻登場) え? 何が? (ポーズ決め)
みづき:すごい音したけど
やよい:え?してないしてない。
みづき:したよ
やよい:した?そお?
みづき:、、なんかあったの?
やよい:ないない。
みづき:(じーーー)
やよい:、、強いて言えば、シチューが大さじ一杯づつくらいしかないというくらいかな。ははは。
みづき:ほんとに熱あんの?
やよい:え?あたし?あ、あるよ36.5度。平熱ー。なーんつて。ははっは。
みづき:あんた家事なんて手出した事もないじゃない?
やよい:あー、一理あるね。さっすがお姉ちゃん。
みづき:いや一理とかじゃなくてさ。 どういう風の吹き回し?
やよい:え? どういうって? 風? 風が何?
みづき:だからぁ、どういう、風の吹き回し?
やよい:こうかな。 こーう 。ね 。のの字の反対。 とかいっちゃって。 ふふふんははん
みづき:もしかして、昨日あたしが言ったから?
やよい:え?なんて?
みづき:ちゃんとしなさいって。
やよい:え?だれが?
みづき:あんたが。
やよい:あ、あああ!はいはいはいはい!うん!そう!まさに!
みづき:まさに?
やよい:そお!まさにそう! ドンピシャ! はっとしてぐー!
みづき:何言ってんのあんた?
やよい:そーそーそー、お姉ちゃんにさー、言われてさー、あたしもさー、ちょっと反省したわけよー。
 ちゃんとしなくちゃねー、みたいなさー。
みづき:あー、そーなんだ?
やよい:だってさー、いつまでもさー、お姉ちゃんにさー、甘えててもさー、
 
(会話の途中でオレンジ転がってくる)
 
み&や:?
 
(ころころころ、ころ、ぴた)
 
みづき:、、、オレンジ、
やよい:、、、、。
みづき:どっから、、
やよい:あ、えっと、!あ!買い物袋!倒れたんだ!
 あたしったらもうバカバカ!ちょっと見てくるわ! (行こうとする)
みづき:オレンジ今日買ってないよ。
やよい:え?
みづき:買ってないよ。オレンジ。
やよい:かってない?
みづき:買ってない。
やよい:あ、そう?
みづき:うん
やよい:あ! (傾斜を見る) やだもおお・!
みづき:え?
やよい:このアパートめっさ傾いてるやーん・!もぉ、やだもおおお・!
みづき:うそぉ
やよい:ほんとほんと!
みづき:えー?まじで? (傾斜を見る) 
やよい:まじでまじで!いくよ!ここ置くよ?
みづき:うん
やよい:せーの (転がす)
みづき:今自分でやんなかった?
やよい:やってないやってない!
みづき:どれー
やよい:あ。 (やばい)
みづき:おくよ?
やよい:い、いいよ。
みづき:はなすよ?
やよい:あ、もちょとこっち
みづき:え?
やよい:あたしのとこが傾いてるから
みづき:じゃ (置く) はなすよ?
やよい:もちょっとこっち。
みづき:なにぃ?
やよい:もちょっともちょっと。
みづき:はい、じゃ、こっから。
やよい:うんうん。
みづき:はなしました。
やよい:、、、、。
みづき:、、、ほらなんとも
やよい:へきしょい! (コツン)(コロコロコロ) ほらぁあ!
みづき:今さわったじゃん!
やよい:さわってないさわってない!命かける!神に誓う!ね?いやー大家に文句言っとかないとね?
 
(丸いものたち。どんどん転がってくる)
 
みづき:え?え?ええ?
やよい:、、ほらね。
みづき:えええ?
やよい:もう訴えてやろーよ。
みづき:どんなんなってんのそっち!? (行こうとする)
やよい:(引き戻す) あぶなーーーい!
みづき:わわ! あんたがよっぽどあぶないって!
やよい:今、みかんぶちゃっと行く所だった!恐ろしい!
みづき:大丈夫だって!
やよい:あたしはねぇ、あれなの、みかんがつぶれる事くらいやな事はないの、ね?
みづき:「ね?」って言われても
やよい:たぶんあたしの前世みかんだよ
みづき:何言ってんのあんたは
やよい:!!!!
(宇宙人そでから顔を出している) (何かを訴えている)
やよい:ばか!
みづき:え?ばか?
やよい:あ、いや。
宇宙人:(ひょこ)
やよい:ばか!
みづき:ばか?
やよい:ばか?あ、お姉ちゃんのばか!
みづき:なんなのあんた急に!
宇宙人:(おしっこ)
やよい:え?なに?わかんない
みづき:わかんないのはあんたでしょ?
やよい:あ、えっと、わかんないのはお姉ちゃんの方だわ!しっしっ
みづき:しっしっってなに?!
やよい:しっしはほら
宇宙人:(おしっこ)
やよい:おしっこ?
みづき:おしっこ?!
やよい:あ、しまった。
みづき:何突然人の事ばかだのおしっこだのわかんないだの
やよい:う~んと、う~んと、痛い!
みづき:え?
やよい:痛い、痛い痛いよお (目配せ、今のうちに行け)
みづき:え?痛いの?
やよい:痛い!ものすごく痛い! (ほら早くいけ!)
宇宙人:!
みづき:どこ?どこ痛いの?
やよい:もうわかんないけど!どこもかしこも痛い! (行けって!)
みづき:おしっこ我慢してたの?
やよい:もうなんでもいい!ほら!
みづき:え?ほら?
やよい:お姉ちゃんもこうやって! (前屈)
みづき:え?
やよい:早く!痛い!痛い!
みづき:そしたら治るの?
やよい:そうに違いない!早くいけ!
みづき:どこに!?
やよい:いや、行け!痛みがどっかいけ!
みづき:あ、痛いの痛いの?
やよい:行け! (宇宙人に)
みづき:飛んでけじゃないの?
やよい:いいから!さんっはい!
み&や:(ガバっ) (前屈) 痛いの痛いの行け! 痛いの痛いの行け!
 
(宇宙人、ぴょんぴょん飛びながら後ろを通過する)
 
みづき:(前屈のまま) 、、治った?
やよい:(前屈のまま) 、、たぶん。
み&や:、、、。(起き上がる)(周りを見る)
みづき:、、、文句言おうか。
やよい:え?
みづき:、、大家さんに
やよい:(忘れてた) あ。 (曲ツギハギブギウギ'97)
 (姉、かたづけ開始)
 
やよい:初めのバズーガトークはどこへやら、火星人の知能は一夜にしてリセットされた。
 覚えている事は何かから「脱出」した事と、何かに「追われて」いる事くらい。
 でっかい赤ん坊のようなその火星人を、あたしはこっそり育てる事になる。お姉ちゃんは、
宇宙人:(ひょこ。戻ってきた)
やよい:あ。
みづき:どしたん
やよい:おなか痛い!
みづき:(前屈) 痛いの痛いのいけ。痛いの痛いのいけ。
宇宙人:(ゆうゆうと通りすぎる)
やよい:もともと鈍いのか、1週間が経つのに何も気付かない。
みづき:最近あんたオレンジたべすぎ。手まっきっきんなってもしらないよ?
やよい:前世みかんだから。
みづき:あ、そっか 。(ハケ)
やよい:そっかって。。で、問題の火星人はからっぽの頭に知識を詰め込んで行く。
宇宙人:やよいやよいやよいやよい
やよい:何何何何?
宇宙人:タモリはかつらじゃないんだって。自毛なんだって (変えていいよ)
やよい:また余計な知識ばっかり。
宇宙人:だってやよいいない時テレビ見るしかないもん
やよい:一人トランプ教えたじゃん
宇宙人:次なに出るかわかるから面白くないんだもん。
やよい:え?
宇宙人:覚えたから。
やよい:うそでしょ?
宇宙人:ねーねー、ダンス考えたから教えてあげる。
やよい:やだよ。
宇宙人:いーじゃん
やよい:やだよこっぱずかしい
宇宙人:太るよ?太るとデブと呼ばれるよ?
やよい:余計な事ばっかり。
宇宙人:ブラックアナコンダさんも踊るから。
Bアナ:(マスク) (ペコリ) こんにちは
やよい:なんで?
宇宙人:ほらいくよーくるよー今いくよーくるよー
やよい:えーー
Bアナ:わんつーわんつー
宇宙人:わんつーわんつー
Bアナ:わんつーわんつー
宇宙人:わんつーわんつー
 
(ツギハギーツギハギーツギハギーーーパンツ!!)
 
やよい:(ガーこぶし) おらあああ!
 
(ロカビリーなダンス)(♪「うまい具合にホラ」から)
(一番ノリノリな妹。)(♪「めーいっぱいOh!yeah」まで)
(セリフ)(全員簡単なダンスをしながら)

やよい:いつまでも名無しのごんべじゃおかしいから、あたしがあの子に名前をつけた。
 ほっとくとオレンジだけ食べてるくらいオレンジが大好きだから
宇宙人:じゃ、オレンジ?
やよい:それも芸が無いから、
Bアナ:ベルガモットナランチャ
やよい:ブラックアナコンダさんはこの際口を出さないでください。
宇宙人:覚えやすいのがいいよー。
Bアナ:図鑑とか見ながら考えたら?
宇宙人:えーと、エッセンシャルおいる?
やよい:香水かぁ、いいかも。 (ダンスやめ) あ、コレ
B&宇:(ダンスやめ) どれ?
やよい:オレンジの花からとったオイル。
Bアナ:フレッシュなオレンジにミントを加えたような明るい香り。
宇宙人:、、、。
やよい:ネロリ
宇宙人:、、もっかい呼んで
やよい:ネロリっ。
宇宙人:、、ネロリ
やよい:、、、いーね・
宇宙人:うん。、、、、いいね・
 
(嬉しそうに名前をかみしめながらハケるネロリ)
(曲上がる)
(それを見てる妹)
(ネロリはけきり、曲下がりだしセリフ)
 
やよい:あたしはネロリにご飯を作る。
 あたしはネロリにお下がりをあげる。
 あたしはネロリのお母さんみたいで
 あたしはネロリのお姉ちゃんみたいで
 、、、、、、、、。 (光、変わってゆく)
 そしたら、また、ふと思った。 (姉、いつのまにかマスクを取り、妹を見ている)
 あたしは、あの人みたく、いてあげられるだろうか そばに。ずっと。
こんな気持ちでいたんだろーか。
あたしを見る時、あの人はいつも、こんな気持ちでいてくれたんだろーか、、
 
(曲少しあがる)
(姉、妹に背を向けていなくなる)
(妹、姉が居た気がして後ろを見る。がすでにいない)
(少しの嫌な予感を断ち切って、逆サイドへいなくなる妹)
(曲、それに合わせて消えてゆく)

(宇宙人、誰もいなくなったのを見計らい、こそこそ登場)
 
宇宙人:みんながお仕事に出かけたら、あたしの自由時間が始まる。(礼)
(部屋の中をいじり出す。まんがの道具発見。絵を描き始める)
♪***自作の歌****♪  (自作なさい)
できた・(下手くそな絵) (利き手じゃない方で描く事) (テーマ、女の人)
(壁に貼る)やよい喜ぶぞ・
(次の絵) (テーマ自分) できた・ (貼る) そっくり・
、、、、、、あきた。
あ、テレビ観よう。ポチっとな。
 
TVの人:てれってれってれってれってれってれってれ♪ (テレビの人。だてめがね)
宇宙人:お。
TVの人:今日のテレポート5フラッシュは火星をテーマにお送りしておりますが、
ここでゲストをお招きしましょう。火星と言えばこの方、火星人研究の第一人者の「マーズ後藤」さんです。
みなさん拍手でお迎えください (拍手)
宇宙人:(拍手)
マーズ:マーズ後藤です。(ヅラ)
TVの人:マーズ後藤さん。さっそくですがこの火星大接近について一言いただけますか?
マーズ:いえ。
TVの人:あ、いただけないんですか?
マーズ:はい。
宇宙人:へーーー (10へい)
TVの人:、、、それでは視聴者の方から寄せられた質問に答えて頂きたいのですが?
マーズ:あ、、、はい。
TVの人:ホッとしました。まずはこの方の、、
マーズ:火星人はいません。
TV&宇:え?
マーズ:火星人はいません。
TVの人:あの~、まずは質問を読んでそのあとに、、
マーズ:いないもんはいないですから。
TVの人:でもあの~、マーズ後藤さんは火星人研究の第一人者と伺っておりますが。
マーズ:ですから、私がいないと言ったら、いません。
TVの人:、、、なるほどぉ、、
宇宙人:へー、へー (2へい)
TVの人:でもですよ?この番組をご覧になっているちびっこたちは、「もしかしたらいるんじゃないか」とか、、ねぇ?
マーズ:私、火星、研究した。
TVの人:どうして片言なんですか?
マーズ:どこを探してもいない。
TVの人:そうでしょうか?
宇宙人:いるいる!いる!
TVの人:テレビの前のちびっこのブーイングが聞えてきそうですが?
宇宙人:ばーか! さーる! ぶーす!
マーズ:(宇宙人のもとへ。ゴチン) なんだと?
宇宙人:え? (殴られた?)
TVの人:マーズ後藤さん。芝居上の設定を越えないようにお願いします。
マーズ:はい。 (戻っていく)
宇宙人:いたい
TVの人:あまり期待はしてませんが、最後にマーズ後藤さんからなにかコメントいただけますか?
宇宙人:どーせ
マーズ:はい
TVの人:え? あ、いただけるんですか。
マーズ:はい
宇宙人:へーーーーー! (20へい)
マーズ:騒ぎすぎなんだよ君ら。
TVの人:え?
マーズ:ちょっと近くなったからって。
TVの人:あのー
マーズ:水金地火リどってんかいめい知ってんでしょ?
TVの人:あ、はい、、
マーズ:いつもすぐとなりにいるのっ! わかる? 今逃しても、6万年後まで火星が見れないわけじゃないのっ。
地球は1年で一周、火星は1年10ヵ月で一周、だからだいたい2年と2ヵ月おきに接近するのっ。
ね? 結構すぐそばにいるのっ! わかる? 普段から興味持たないから大騒ぎするんだよ。
今回は一番近いってだけだからね?
TVの人:なるほどー
宇宙人:、、、へー。(ほんとのへー)
TVの人:そーですかぁ、それじゃマーズ後藤さん的には6万年ぶりの大接近はたいした事ではないと?
マーズ:いや。
TV&宇:え?
マーズ:興奮して夜も寝られません。
宇宙人:へーーーー (100へい)
TVの人:マーズ後藤さんでした。 (はけかけ)
マーズ:ららっぽう
TVの人:なんですか?
マーズ:火星語でさよなら
TVの人:でも火星人は
マーズ:いません。
TVの人:(はける)
マーズ:はぱらっちょ (「待ちなさいよ」の意) (とかなんとか言いながらハケ)
 
宇宙人:、、、。(頭の「つの」をはずそうとする)
、、、、。
(ピンポーン)
!!
(ピンポーン)
、、、やよいの合図は、ピンポン3連打。
、、、、、、、、、、。 (そーっと見に行く)
(SEドンドンドンドン)

(いったんハケ)(誰もいない舞台)
(あとずさりして、出てくる)
あいつらだ。
、、、、、、、バレた。
(サスに抜かれる宇宙人)
 
探×2(声): 我々には君を保護し、援護する義務がある
宇宙人  :  !
探×2(声):  我々は君の敵ではない。我々は君の仲間として君を保護し、援護する義務がある
繰り返す、我々には君を保護し、援護する義務がある
宇宙人  : (耳をふさぐ)
探×2(声):
 そこには君の望むものは無い。これ以上そこに留まる事に意味はない。
ただちにプロジェクトの中止、帰還を命ずる。
宇宙人  :~~~~ (強くふさぐ)
探×2(声):君は必要とされていない。
宇宙人  :!
探×2(声):君はその場所で必要とされていない。
宇宙人  :そんなことない
探×2(声):君は彼女等に必要とされていない。
宇宙人  :そんなことない!!
探×2(声):MR03X
宇宙人  :ちがう!!
探×2(声):MR03X
宇宙人  :そんな名前じゃない!! (明転に戻る)
、、、そんな、名前じゃ、ない。、、、、、、、、、。(SEピンポンピンポンピンポン)
!!やよい!
 
(ダッシュで迎えにいく)
 
やよい(声):ただい、
宇宙人(声):やよい!やよい?! (ひっぱってくる)
やよい:どしたの?
宇宙人:ここに居てもいい?!
やよい:え?
宇宙人:ここに居てもいい?!
やよい:ネロリ?
宇宙人:やよい!
やよい:どしたの急にっ
宇宙人:ずっとここに居てもいい?!
やよい:、、、え?
宇宙人:、、ずっとここに居てもいい?
やよい:、、、、  、ネロリ、、
宇宙人:必要じゃない?
やよい:え
宇宙人:必要じゃない?あたし。
やよい:そんなことないよ
宇宙人:じゃ、一緒に居てもいい?
やよい:、、、、、、、、
 
み(声:ただいまー。雨降ってきちゃったよ外ー。
宇宙人:やよいっ
やよい:お、おかえりー!あ、話、あとにしよ。ね?
み(声:はー。傘無くてもーびしょぬれ。
今そこでさぁ、この前の警察のおっさんにあっちゃってさぁ。
やよい:ね?
宇宙人:(すがるような目で見つめるネロリ)
み(声:ねぇ聞いてる?
やよい:あ、うん、きいてる、、、。
(逃げ出すように妹の部屋に行くネロリ)
やよい:あっ
みづき:(タオルで髪の毛を拭きながら出てくる)
? (気配に気付く)
やよい:お、おかえり、早かったねぇ。
みづき:、、ただいま。
やよい:えっと、雨凄いの?
みづき:、、うん、、
やよい:あ! 台風くるとか来ないとか言ってたもんねぇ・
みづき:、、、だれか、居た?
やよい:え?いないよ?
みづき:ふーん。そっか。
やよい:なんか食べる?
みづき:あ、いい。食べてきた。
やよい:お茶いれんね。
みづき:、、うん。 (姉、部屋を見回す。ネロリの絵) ? ネ、ロ、リ
やよい:今お湯わかしてるからっ (そそくさ)
みづき:最近漫画かいてるー?
や(声:えーなにー?
みづき:あんた絵へったくそになったねー。
やよい:え?
みづき:これ。
やよい:なに? うわ。 あ、あーあーあーうんうんうん
みづき:ネロリ?
やよい:うん、あー、うんうん。 ネロリ。 ラフスケッチ
みづき:漫画描いてないんでしょ最近
やよい:うん、ちょっと忙しくってさー。なかなかねー。ははは
みづき:家事とか、いんだよ?そんなにやんなくても。
やよい:え?
みづき:やっぱ気にしてんでしょ?
やよい:なにを?
みづき:ちゃんとしなさいって話し。
やよい:え?
みづき:いいよ?無理しなくて。
やよい:いや、別に無理してるわけじゃ、ないんだけど。
みづき:、、高校の時さ、
やよい:?
みづき:父さん母さん死んだじゃん。
やよい:あ、、、うん。
みづき:あんた中学だったっっけ?
やよい:、、うん。
みづき:覚えてる?
やよい:うん。 覚えてる。
みづき:あんた泣いて大変だったもんねー。
やよい:、、、、。
みづき:おかげで泣く暇無くて助かったけど。
やよい:どしたの急に。
みづき:あんた頑張って漫画家なんな。
やよい:え?
みづき:だから、頑張ってえびすさんみたくなんな。
やよい:、、、。
みづき:もしさー、バイトとか嫌だったらやめちゃいな?
お金の事なら今までだってどーにでもなったじゃん。
名古屋のおばさんとか、函館のおじさんとか、ほら、おばあちゃんだっているしさ。
やよい:お姉ちゃん、、
みづき:色々考えたんだよね。 口うるさく言ってたけど、
じゃあ、フリーターやめて会社入ってちゃんとしたあんたの事想像できるかって考えたらさ。
やよい:、、、、。
みづき:やよいはやりたい事あるんだもんね。
だから、我慢する事も、無理する事も無いって。そー思ってさ。
やよい:でも。
みづき:大丈夫大丈夫・
やよい:え
みづき:だいじょうぶだって。
やよい:!
みづき:おねえちゃんがついてるから、だいじょうぶだって・
やよい:、、あ
みづき:ね・
やよい:、、、、。(曲、聞えてくる。#07tomorrow) (光、変わって行く)
みづき:さっ、今日は久しぶりにあたしが晩ご飯作ったげる・ (はけ)

やよい:(サスに妹)
気付かなかったんだろうか。 あの朝。
父さんと母さんが死んだ朝の、 お姉ちゃんの作り笑顔に、
あたしは、気付かなかったんだろうか。

(曲いったん上がり、光り変わり、サスに宇宙人)

宇宙人:やよい、お腹すいた。
やよい:あたしは、
宇宙人:やよい、おしっこしたい
やよい:今まで、
宇宙人:やよい、服よごれた。
やよい:ネロリ (どしたの?と話しかけようとする)
みづき:どしたの・ (サスに姉)
やよい:え?
みづき:ただいま。どしたの?
宇宙人:おなか減った
みづき:なんか作るね、ちょっと待ってて
宇宙人:待てないー死ぬー。
みづき:じゃーほら、そこのオレンジでも食べてなさいよ
宇宙人:だってオレンジむくの面倒なんだもん
みづき:仕方ないなーどれ、貸してほら。
宇宙人:びえーーーん
みづき:どしたの今度は?
宇宙人:びえーーーん
みづき:あー、また父さん母さんの事思い出してんの?
宇宙人:びえーーーん
みづき:大丈夫大丈夫・
やよい:気付かないふりしてたのかも。
みづき:だいじょうぶだって・
やよい:あたしは、
みづき:おねえちゃんついてるから、だいじょうぶだって・
やよい:父さんと母さんが死んだ朝の、
みづき:泣いてたってしょーがないって・
やよい:お姉ちゃんの思いっきりの作り笑顔に
みづき:やよい・
やよい:あたしは、気付かなかったわけがない。
 
(セリフの中、じょじょに消えて行く宇宙人と姉)
(妹のサス、残る)
(妹、写真の事を思い出す)
(曲、少し上がり、光、全体に広がる)
(妹、ベンチチェストを開けて見るが、中には無い)
(ふと、不安がよぎる)(ゴミ箱をふり返る)
(そおっとゴミ箱の中を覗きこむ)
(手を入れる。ゆっくりとソレを取り出す)
(出てきたのは、まっぷたつに破かれた写真)

やよい:、、、。お姉ちゃん。
、、お姉ちゃんっ (妹の声が曲を消す。早いフェードアウト)
みづき:ねぇ、卵ってアレいつの?
やよい:どゆこと。 (破れた写真を見せる)
みづき:!
やよい:どゆこと。
みづき:に、鈍いねあんたもー、オトコオトコっ
やよい:別れたの?
みづき:え? いや、まだだけど、別れるよ。 もーいいでしょ? ねぇ、卵
やよい:なんで?
みづき:え?
やよい:なんで?
みづき:えっとねー、ほら、うるさくてさ。
やよい:なんて?
みづき:結婚結婚うるさくてほら、面倒になっちゃって。 はい、この話終り。 卵ってアレいつ
やよい:あたし一人になるから?
みづき:、、、 (図星)
やよい:ひとりじゃ心配だから?
みづき:あんたとは関係ないって
やよい:お姉ちゃんついてないとダメだから?
みづき:そんなこと言ってないじゃん
やよい:ムカつく。
みづき:やよい?
やよい:ムカつく。
みづき:どしたの急に
やよい:我慢してんのどっち?
みづき:え?
やよい:我慢してんのどっちだよ。
みづき:だからやよいー
やよい:大丈夫大丈夫って。、、、どこが?
みづき:結婚やめたのは、あんたのためとかじゃないから。
やよい:じゃ、他の事は?
みづき:え?
やよい:高校卒業してすぐ就職した事は?大学行くのやめた事は?
みづき:それは父さんと母さんが
やよい:あたしだけ大学行ったのは?おじさんに頭下げてお金工面してもらったのは?
あたしだけ好き勝手できたのは?あたしには好きな事やりなさいって言うのは?
みづき:、、、それは、、、、あんたには、
やよい:ほら!
みづき:別に我慢してたわけじゃない。
やよい:別にいいからっ。 我慢しなくていいからっ。 迷惑だからっ。
みづき:違うって!
やよい:なにが?
みづき:(落ち着いて)  、、違うの。
、、、やよいにはあたしの気持ちとかわかんないと思うけど、そういうのは、我慢とかとは違うの。
やよい:、、、、、あたしだって。
みづき:、、え
やよい:あたしだって誰かにご飯を作ってあげる気持ちわかるから。
あたしだって誰かにお下がりをあげる気持ちわかるから。
みづき:、、、、、。
やよい:自分の事より誰かの事を大事に思うような
みづき:わかるわけない。
やよい:!、、、、
みづき:、、簡単に言わないで。
やよい:、、、
みづき:無責任に、あたしがやって来た事、わかったふうな事言わないで。
あんたと違って、あたしには責任があるの。
あんたに、あたしの気持ちなんて、わかるわけない。
 
(二人、黙ったまま、お互いを見る)

やよい:ネロリっ
みづき:え?
やよい:出てきていいよ。 ネロリっ。 恐くないから!
みづき:、、、ネロリ、、?
やよい:ネロリ! (厳しく)
 
(おそるおそる部屋から出てくる、ネロリ)
 
みづき:!!?
宇宙人:、、、、。 (びくびく)
やよい:ネロリ。挨拶して。
宇宙人:、、、(びくびく)
みづき:、、、、。
やよい:ちゃんと教えたでしょ?
お姉ちゃんの名前も。初めて会った時の挨拶も。
宇宙人:、、はじめまして、、みづきさん(おずおずとペコリ)
みづき:、、、。 この子、、。
やよい:ネロリ。 お姉ちゃんには黙ってたけど、一緒に暮らしてんの。
みづき:ネロリって。
やよい:あたしがつけた。
宇宙人:やよい (妹の陰に隠れる)
みづき:、、、何、考えてんの、あんた。
宇宙人:怒ってる
やよい:大丈夫。 あたしがついてるから。
みづき:(電話をかけようとする)
やよい:ちょっとっ!どこかけてんの?!
みづき:いいから
やよい:ちょっと!
みづき:うるさい!
やよい:お姉ちゃんっ
みづき:あ、もしもし、先ほどはどうも。
宇宙人:何? ねぇ?
やよい:心配しないで。もっかいお部屋行ってくれる?
宇宙人:、、、(コクン)
みづき:さっきのお話しでちょっと。
宇宙人:(ハケ)
みづき:はい。 ええ。 そうです。
やよい:ちょっと!貸して!
みづき:やめなさいよ!
やよい:貸して! (奪う) あのっ妹です! あのっどちら様ですか?
みづき:やよい!
やよい:え?
みづき:、、、
やよい:けいさつ? あの、どういう事ですか
みづき:(もぎとる) すいません。 探してた女の子うちにいました。 すぐ来てください。 (切る)
やよい:ちょっと! どういう事か説明してよ! (いつの間にか曲。#08)
みづき:いつから。
やよい:お姉ちゃん!
みづき:いつからうちにいたの
やよい:そんなこと
みづき:(人探しのプリント)
やよい:!!
みづき:精神病院脱走して逃げてる子だよ。 あの子。
やよい:ネロリはそんな事
みづき:よく見て
やよい:、、言語に障害。 自分の名前がわからなくなる。 妄想、、
みづき:いつからうちにいたの?
やよい:、、、
みづき:答えなさい!
やよい:!!、、、、あの日、、。
みづき:(座りこみ) 、、どうする気だったの、、、?
変なことされたらどうすんの。
なんかする気だったらどうすんの。
刃物でも隠し持ってたらどうすんの。
やよい:、、! そんな事しないよ
みづき:(息吸い) あんたになんかあったらどうすんの!!!!!
やよい:!!
みづき:何考えてるかわかんないんだよ!!?
やよい:、、、(思い直し)
みづき:、、、?
やよい:、、、、、、、、火星人だもん。
みづき:?!
やよい:火星人だもん! だからネロリきっと勘違いされて
みづき:(平手)
やよい:!!
みづき:いいかげんにして
やよい:、、、、
みづき:、、、。
やよい:、、、にげて
みづき:やよい?
やよい:にげて。
みづき:ばか!
やよい:ネロリ! にげて! (ダッシュで自分の部屋へ)
みづき:やよい! (追おうとする) (ピンポーン)
!!、もお! (仕方無く、玄関へ)
 
(曲上がる) (光変わる、ベンチチェストに集中するような)
(出来れば曲のキッカケで、ベンチチェストの蓋、バンと開く。光)
(ベンチチェストから出てくる宇宙人)

宇宙人:チェックワンツーチェックワンツー
こちらMR03X。
プロジェクトは大成功、これより帰還する。
みやげ話を期待してくれ。
地上は暗く水のような物が降っているため
ロックオンしにくいかもしれない。
現在地はN4856、W1112、高度20。
受け入れ態勢が整いしだい、シグナルを送ってくれ。
以上。 (ハケようとする宇宙人、と、思い直しオレンジをひとつ持ってハケ)
 
(色、変わる)

やよい:いない!お姉ちゃん!ネロリがいない!
み(声:え? ちょっとすいませんっ
やよい:お姉ちゃん!
みづき:まさかあんた窓から
やよい:バカ言わないでよ! ここ、4階だよ?!
みづき:、、あ。
やよい:玄関出るにはこの部屋通らなきゃいけないしっ
ずっとこの部屋に居たのに!
みづき:、、隠れてない?
やよい:え?
みづき:押入れとか、机の下とか、
やよい:、、もっかい見てみる! (ハケかけ)
みづき:やよい!
やよい:え?
みづき:、、、一人でだいじょぶ、、?
やよい:、、、当り前でしょ! (再びハケ)
みづき:、、、、、おまわりさん! 一緒にその辺り探して貰えますか?! あ、傘! (ハケ)
(傘、舞台上にあると好ましい)
 
やよい:(キョロキョロ) (オレンジ、、、) (あ、一個無くなってる)
(!ベンチチェスト!) (ガバッと開けてみる) (いないか。)
(閉める) (?) (なんかあった!) (バッと取り出す)
(置き手紙) ネロリ! お姉ちゃん! (開いて、読み出す)
 
(光、変わり)(SE雷雨)
 
みづき:(傘を差している) (もう片方の手にはさっきの傘)
あたし、こっち見てきます!あ、それと、、、あの、、名前、、。
その子の事、「ネロリ」って呼んでください!御願いします!!
うわっ、降ってきた。
、、ネロリちゃん?どこー?ネロリちゃーん!
、、、、、戻ってきて!やよいんとこに!
 
(曲上がり)(曲下がり)
 
 
やよい:「やよいへ。色々と世話になった。さよならを言えずにいなくなる事を許して欲しい。
おれはこれから母船に収容され、惑星探査局に戻るわけだが
おまえを見込んで一生に一度のお願いがある。
その前にそもそも、何故こんな事になったのかを説明しなくちゃな」???
 
(宇宙人登場)
 
宇宙人:火星には生き物はいない。
やよい:え?
宇宙人:おまえら猿のような生き物はいないの。わかる?
やよい:わかるけど。
宇宙人:でも生命はあるぞ。
やよい:さっぱりわからない
宇宙人:ばーか。
やよい:ムカツく! ほんとにネロリ?! まるで、、あ!
宇宙人:鈍いおまえでも理解したか? 火星人は実体を持たない。
やよい:火星人って。 まさか。
宇宙人:俺、つまりMR03Xはネロリの脳味噌に侵入。 そんでおまえの汚ねえ部屋に転がりこんだわけ
やよい:ひとこと多い。
宇宙人:俺らに無いもんも見っけたから、もう用は無いから火星に帰る。
やよい:そっちに無いもの?
宇宙人:で、一生に一度のお願いというのは、ネロリの事だ。
やよい:え?
宇宙人:以下に書き記す、よく読んで置くように。
やよい:ちょっと。
宇宙人:じゃ、俺様は行くから。
やよい:待ってよ!
宇宙人:すぐとなりにいる。
今逃しても、結構すぐそばにいる。
だから、
やよい:だから?
宇宙人:たまに思い出せ。

(曲あがり、出来れば奇麗な光りの中、宇宙人退場)
(曲下がっていく、光り戻り、妹、「一生に一度のお願い」を読んでる)
(姉、帰ってくる)

みづき:、、見つかんない。雨は上がったけど、、、?、、何?手紙?
やよい:置き手紙。
みづき:え?
やよい:「一生に一度のお願い」があるって。
みづき:ネロリって子から?
やよい:違う。 火星人から。
みづき:、、。
やよい:なーんつて・ありえない。
みづき:、、どしたの?
やよい:はっきりわかった。
みづき:なにが?
やよい:「一生に一度のお願い」読んでみりゃわかるよ。
みづき:お願い?
やよい:絶対無理。 そんな事できるわけねーだろって事書いてあるから。 はっはは。 笑えるよ。 読んでみな?
みづき:、、、、、、
やよい:この子病気の子だもんね。
妄想したり、自分の名前忘れたり、そういう事ある子だもんね。
考えてみたらさ。火星なんてタイムリーすぎるよね。
入院先でテレビでも見て、思い込んだんだろねきっと。
はっはっは。あーあ。、、、、何してんだろ。
お姉ちゃんの言うとおり。あたし。
みづき:やよい。
やよい:考えなしにもほどがあるね。
きっとあの子の親とか、心配してたのに。
みづき:やよい。
やよい:何夢みてんだか。 名前付けたくらいにして。
みづき:やよいっ
やよい:、、、、。
みづき:コレ。 (机の上の人探しのプリント)
やよい:もーいいよ。
みづき:よく読みなって。
やよい:そんなにバカにしたいのあたしの事?!
みづき:、、いーから・
やよい:言語に障害っ。 自分の名前がわからなくなるっ。 妄想癖っ、ヘアバンドをはずさないっ、、もーいーじゃんっ
みづき:まだあるでしょ?
やよい:だからもーいいって、、、、(仕方無く、その先を見る)
!?! (曲#07) (その先の言葉に気が付く)
みづき:なんて書いてる?
やよい:、、、字が、、、
みづき:字が?
やよい:書けない
みづき:その字、あんたの字じゃないよね?
やよい:、、、(コクリ)
みづき:じゃ、それ、誰が書いたの
やよい:、、、、、、、、、ネロリ

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たくさん台本を書いてきましたが、そろそろ色々と人生のあれこれに、それこれされていくのを感じています。サポートいただけると作家としての延命措置となる可能性もございます。 ご奇特な方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。