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社会に必要な仕事ほど、給料が低いのはなぜか?


とある方のYouTubeチャンネルの動画が表示されたので見てみたのですが、とても勉強になりました。
今回は、以下の動画を自分なりに要約しました。動画のほうが勉強できる人はご覧ください。

市場が満たそうとするのは『お金を稼げる人の需要』だけ

『お金を支払ってもらわなければ、お金が儲からない』ということが市場のルールになっているようです。
『サービスを受けることで、お金を稼ごうとしなくなる人の需要』は市場のルールでは満たされない。

「市場」とは何か?

お金を稼げない人の需要を満たしても、儲かるビジネスにはなりにくい。
市場のルールにおいて『お金を支払ってもらうには、相手がお金を稼いでいる必要がある』のです。

市場は外部に頼らないと成立しないシステムになっている。
しかし、市場に必要のない時間(育児、家事など)を使った人は自動的に排除されるシステムにもなっている。

人に与えられた時間は有限なので、どちらかを選択しないといけない。
❶子供などの育児をするための時間を使う
❷市場競争に勝つために時間を使う

❶を選ぶと市場競争から抜け出すことになり、そして育児などに時間を使うとその人のキャリアが不利になりやすい。

『インフラ』や『治安』なども市場は評価することができない。
交易を成り立たせる『場』のそのものは、交易の対象にならない。

市場を、安全に快適にしてルールが守られる場所にするためには外部に頼るしかない。

なぜ、社会に必要な仕事ほど待遇が悪い?

アメリカのように市場競争が加速して『個人の自由』や『個人の努力』が重視される社会になるほど『出生』や『インフラ・治安・公衆衛生』が軽視されやすくなる。

◯社会に必要な仕事をしている人ほど待遇が悪い理由
市場はそもそも『個人のため』の努力を重視していて『集団のため』の仕事を評価しないシステムになっている。
『重要なことならば、市場に高く評価されるはず』という考え方自体が間違っているということになる。

だけど、市場を『良くないもの』と考えるわけではない。

市場は『車』と似ている

◯車のブレーキ
=『市場のルール(個人の需要や欲望)』

=『個人の自由と権利』を重視するが、社会を衰退させていく。
(正しいけれど、社会に必要な仕事を評価しない)

◯車のアクセル
=『価値観や常識(集団の需要や欲望)』

=『社会に必要な仕事』を重視するが、個人の自由を否定する。
危険だけれど、社会に必要な仕事を評価する
(これがないと社会が成り立たない)

『お金を稼げる人の需要』を満たそうとするのが市場のルール。
『お金を稼げる人』にするために『他人を市場に参加させたビジネス』が成功しやすい。

市場の外側からプレイヤーを連れてこない限り『市場というゲーム』は成立しない。
しかし、市場の中では『新しくプレイヤーを生み出すこと』(子供を産み育てること)はマイナス評価になる。
そして『誰かを市場に参加させるとお金が儲かる』という性質によって様々な人を内側に引き込んでいく。

『都市』と似ている市場

都市は地方から人口流入を必要として、取り込もうとする。
しかし、人口の再生産(出産)を行おうとしない。

仕事のために都市に行った人の『小さい(ミクロ)視点』では、自分が賑わいの中心にいるから生産が促進されているように感じる。
でも『大きい(マクロ)視点』でみると日本社会全体で考えれば都市部に集中することで長期的には全体が縮小していく。

ミクロの視点では各々が努力をしていても、マクロの視点では社会に必要な仕事が行われずに衰退していくような形で『ブレーキ』が作用する。

『アクセル』しかないと、速度を出せない。
=前近代的な社会は大きくなれない。

『ブレーキ』があるから『アクセル』を踏み込める。
=個人を重視するから『巨大な集団』を維持できる。

◯正しい解釈
❌市場競争によって、みんなが努力するようになり、そのおかげで社会が豊かになった
⭕️戦争などの要因で供給力が爆発的に向上したのに対して、市場というブレーキがその危険性を抑制してきた

『GDP』という名前の『数字』を追い求めることだけに注目していないか?

生産において最も重要な『人口の再生産』である『GDP』が上がると少子化が進む。
=『GDP』は『生産の指標』として妥当なのか?
そもそも市場が社会にとって必要なものを評価しないルールなら、市場のやりとりを見てそれを『生産』と定義するのは指標として正しいのか?
と感じる。

でも、GDPが生産を反映しなくもない理由もある。

GDPは『ブレーキ』に着目する。
➡ブレーキが踏まれたなら、アクセルも踏まれただろう考える。

『市場』はブレーキ
➡市場での取引(GDP)が増えたならば(ブレーキが踏まれたならば)やがて速度は落ちていく。

最終的に何を伝えたい?

市場でも、国政でもこれとこれの『どっちのほうが良い?』という話しではない。
現代では『アクセルを踏むつもりで、ブレーキが踏まれていることが多くないですか?』ということ。
『速度が足りないからブレーキを踏もう』という政策がおこなれていることが問題(アクセルが足りない)

『どちらかを選択する』のではなく、上手い具合にブレーキとアクセルを踏みながら進んでいきましょう。ということです。

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p.s.
もう一度、日本や世界の経済状況を勉強したほうがよいと感じませんか?

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