ガラパゴス進化?世界のキーボード沼住人達の好みとは。
キーボードをDIYしたい熱はまだ冷めていない
緊急入院手術から一ヶ月経ちました。
人生観が変わったかといえばそうでもない。
たかが胆嚢摘出手術だから大げさな、でも三日目の夜には遺書を書いてしまうぐらいには気分的には落ち込んでいたので、死について一瞬考えた入院だった。
人生何が起こるか判らない、アレをやっとけば良かった!という後悔は細菌性髄膜炎で死にかけたときに経験したので、今回の入院騒動は終わってしまえば『また入院か』程度の軽い感じで私の中で落ち着きそうだ。
常にやりたいことはやれるうちにやるを心がけていれば、後悔は少ないんじゃないかな。
というわけで、直近でやってみたかったのはこれ。
日付的にはコロナで寝込む前に考えていたエアーDIYだ。
退院してからも、これをやりたくて仕方が無い。
一ヶ月以上熱は続いているので次のフェーズ『本格的に実行』に映るべく、具体的な検討に入っている。
キーボードケースは決まった。
これと
この二つを足して二で割った
これだ
右上にボリュームスイッチとテンキーがついたいいとこ取りのキーボードケース。
ただし、このキットはキースイッチが付いていない。
これだけではキーボードとして機能しないのだ。
キースイッチは打鍵感を決める重要なファクターなので、購入者の好みのものを自分で購入して仕上げなさいということなのだろう。
メカニカルキースイッチにはクリック感、重さ、素材などで茶軸、青軸、赤軸など種類が分かれている。
みんな大好きロジクール913キーボードの公式サイトで
軸による打鍵感の違いと音の違いを詳しく説明している。気になる方は是非聞き比べてみて下さい。
https://gaming.logicool.co.jp/ja-jp/innovation/mechanical-switches.html
日本では茶、青、赤、最近では静音化赤軸(ピンク軸)などが主流だが、世界的には更に細分化が進み、黒軸、銀軸、黄色軸、抹茶軸、紫軸、JELLY黒軸……POM茶軸などなどがあるらしい。
以前使っていたオウルテックのメカニカル有線フルサイズキーボードはCherry赤軸だったから、別の色軸にしてみようかなぁ。
世界のキーボード沼住人の推しキースィッチ
打鍵音の確認のため、YouTubeで Cherry red、gateron yellow、などを検索しながら悩んでいたとき、興味深い動画を発見した。
63万人のフォロワーを持つキーボード系YouTuberが世界中のキーボード好き視聴者に、好みを聞いたアンケート結果発表動画である。
世界のキーボード沼の住人が好きなキーキャップ一位は
CherryMX製茶軸!!
意外!青軸はうるさい!赤軸は物足りない!ってことなのかな。
二番手にgateron製 ink black
三番手gateron製yellow
日本のTopreは2% 少ない……
CherryMX製茶軸は、ヨドバシキーボード売り場で試し打ちしたけど好みではなかったのだが、世界では茶軸が好まれているのか。
茶軸はタクタイルというほんの少し打鍵感に引っかかりを感じるタイプだ。
2位の黒軸はリニアタイプ。リニアタイプは引っかかりを感じないキースイッチだ。赤軸もリニアタイプである。
音はコトコトとなかなかの好み。
ただ、黒軸はそのカラーのイメージ通り固いというか重い。
NiZの押下圧35gの軽さに慣れてしまった私の指では
押下圧60gの黒軸は疲れそうだ。
世界のキーボード沼の住人が好きなメーカーは
KDBFans
キーボードケース、キーキャップ、キースィッチをここで選んで組み立てたら、数万単位の高級キーボードになる。
悲しいかな東プレもHHKもランキングには入っていない。
ELECOM、サンワサプライは影も形も無さそうだ。
東プレを世界の人はどう見ているか
他の動画を見てみると、東プレが開発した静電容量無接点スイッチを安価なメンブレンキーボードと一緒だと考えている外国人が一定数いるようだ。カスタムをしようとしてケースを開けて構造を見て、メンブレンなのに高すぎると誤解している動画があった。
もちろん正しく理解している人も多いので、コメントですぐさま訂正がはいっていたのだが。
スプリングの上にラバードームを被せているという機構が似ているが、コストが全然違うよ。
仕事場で静かに使いたいのなら東プレをお勧めするよ。
ビジネス用に使うキーボードのお勧めはという問いにも東プレキースィッチがいいという意見が多い。
東プレの認知度は低くなく、静電容量無接点スイッチの良いところを正確に理解されている。ただ、人気が無いのだ。
それはなぜか。
世界と日本のキーボード進化の分かれ道
キーボードを打つ度に響く音に対する考え方の違いが、日本と世界の開発への路を分けてしまったのではないか。
キーボードから響く、打鍵音を少しでも心地よい音にしようと
キーボードケースの素材を変える、キースィッチの形、スプリング、重さを変えて、潤滑剤を塗って、反響音を抑えるためにフィルムを貼って、クッションを設置するなど、カスタムしながら進化したのが外国勢(アルミ、ステンレス、セラミックなど様々な素材が試されている)
一方日本は、音がうるさいなら消してしまえ、壊れやすいからずっと使えるように丈夫にしようと、職人気質で完璧なスィッチを作り出してしまった。
その結果、世界のキーボード界は
音や打鍵感に拘り細分化されていった多数のキースィッチが考案され、現在も様々なアプローチで自分たちの好みに合わせた多様なキーボードを日々開発し続けている。
一方日本のキーボード界は至高にして究極の静電容量無接点スイッチが絶対的王者として君臨するようになった。
キーボード沼をのぞき込んでて、日本の技術力の高さと、それによって世界のニーズと乖離が起ってしまってるガラパゴス現象を見ることになるとは。
ガスケットマウントって、エアーDIYキーボードを始めてから知った単語だよ。
エアーDIYキーボードの素材集めの選択肢に日本製が全く入ってないのが寂しいなぁ。
一歩進んだエアーキーボードDIY
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海外公式で買うよりamazonで購入したほうが安かったです。
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