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白頭鷲の子育てをそっと覗き見24時間365日

24時間365日、常に他人の目にさらされるそんな生活絶対イヤ!でもちょっと見てみたい、そんな興味を持っているあなたにおすすめのユーチューブチャンネルの紹介です。密着されていることに気づいてないので盗撮行為みたいなものですが、これは合法なのでご安心を。

私が見ているのは白頭鷲の子育てです。

白頭鷲とはみなさんもご存知、頭は白く、広げると2メートルの翼を持つ巨大な鷲、アメリカの国鳥です。25セント硬貨のデザインモチーフにもなっています。一時期は絶滅の危機に瀕してましたが、国鳥指定、種の保存努力により順調に生息数を順調に回復しています。
日本には2020年北海道に初飛来し、今年も引き続き北海道根室市近郊にやってきて越冬しているようです。
この白頭鷲の番(つがい)の子育てライブ映像をYouTubeで見ることが出きます。

白頭鷲の子育てをライブで視聴

私は偶然そのチャンネルを見つけ、今ではパソコンを起動したら映像を確認することがルーチンになりつつあります。
現在は丁度子育てが始まったところです。
時差の都合上、朝視聴すると映像は夜の時間帯で、親鳥が巣で眠っていたり、雛だけが縮こまっていたりしています。ライブビューイングは12時間録り貯めができるので、今日は何があったのか遡って昼間の映像をチェックしたりします。

抱卵から雛誕生

私がいつも視聴しているのはこちらのSouthwest Florida Eagle Cam -フロリダイーグルカメラ-です。
チャンネル視聴者は100人~1000人くらい。鷲が寝ている姿をただた見ているだけの人が世界中に200人くらいいるんですね。

白頭鷲は毎年同じ巣を再利用して営巣し子育てする習性があります。巣作りが下手なんでしょうかね?他の仲間が作成した巣を乗っ取ることもあるそうです。前回の子育てに使った巣に巣材を継ぎ足して再使用するので巣はどんどん巨大化していきます。

サウスフロリダイーグルカメラは巣に定点カメラを設置して、2012年から記録開始、以降、誕生個体にナンバリングして雛を管理しています。
2021年2月現在 E17とE18、二羽の雛が誕生し、親鳥たちがせっせと餌を運んで育てています。

大きい方の白頭鷲が雌です。
抱卵し、簒奪者から巣を守るためにメスの方が大きく強くなったという説もあります。また小柄な雄は機動性を生かして魚を、大柄な雌はパワーを生かしてほ乳類を補食して、雌雄同士で餌を取り合わず餌不足にならないようにしている説もあり。

映像の醍醐味は給餌の時。視聴者は数千人になります。足に大きな獲物を掴んで豪快に巣に降り立ち、親鳥が餌となる魚やウサギを細かく割いて雛に与えます。最初の頃は親鳥も不器用でとても雛の口に入りきらない大きさの餌を突っ込もうとしたりと微笑ましい光景が見られます。食べやすいように獲物の羽根や羽毛をぶっちぶっちと引き抜く野性味あふれる映像を世界中の人と一緒になって視聴します。雛が餌を丸呑みする姿はとてもかわいいです。

巣から雛が消えた!?

ある日、いつものようにチャンネルをクリックすると、そこに雛の姿は無し。驚いて時間を遡っていたら高所作業用カーゴに乗った女性が巣から雛を回収していました。
ネットを調べてみると、E17とE18は育成状況が思わしくなく目に異常があるのでは?ということで一時保護するとのことでした。たしかに雛の目をよく見ると半とじの状態です。栄養不足なのか病気なのかがわかりません。
保護施設で数日健康診断を行い、餌を与えて健康状態に問題が無くなった後に雛たちは巣に戻されました。


巣から雛が消えたときは親鳥は悲しそうに戸惑いの声をあげて巣から離れませんでしたが、雛が戻ってきたら何事もなく子育て生活を再開。

人間のにおいがついたらダメというのは白頭鷲の子育てには関係なかったようでホッとしました。
2020年2月13日現在も子育ては続いています。無事に巣立つと良いですね。


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