昨夜見た夢、覚えてますか?


あなたは夢を見ますか?
かつ、覚えていますか?


私はよく見る。
そしてかなり精密に思い出すことができる。
多分あまり良くはないはず。

夢の内容はファンタジーだったりホラーだったり現実的だったり。
その場の匂いや肌に当たる雨の感覚や疲労感はもちろん、痛覚や夢の中で思考したことも覚えている。


今日はそんな夢の中の一つ。
4.5歳の頃、高熱を出した夜に見た夢の話。


少し体調が崩れるとすぐに熱が出る子供だった私は、当時も風邪を引いて38度を超える熱を出していた。

両親も眠りについた深夜。
私は熱に魘される&開いた扉の向こうに見える真っ暗な廊下の所為(怖がり)で、完全に目が冴えていた。

「しんどい」「怖い」「寝なきゃ」と、夏にも関わらず布団を頭から被った私が次に目を開いた時。


私は知らないお兄さんになっていた。


目線的に170cm代、水兵のような服を着た20代くらいの青年が目の前に置かれた鏡に映っている。
男前だった。

次に瞬きをすると、木造校舎の教室のような部屋で一列に並んだ青年達のうちの一人になっていた。
思わず左右を見た記憶があり、似たような坊主頭の青年達がぴしっと両手を足の横にくっつけて起立していた。
服は水平の服から黒い軍服に変わっていたはず。


「お前達に指令だ」


いつの間にか自分達の前には髭の生えた男性が立っている。服装や帽子からして『上官』という出立ちだった。


この辺の記憶は少し曖昧で、でも間違いなく「今から船に突っ込んでもらう」と言われたことは覚えている。心の中では(ええええ?!船に?!なんで?!)と焦ってもいた。

上官が教室から出た後、青年達が円になって会議を始めた。

「船だって」「どうしよう」「でも行かなきゃ」

そんな話を聞きながらも自分は声を発することができず、ただ彼らの顔を交互に見ていた。


そしてまた場面が変わる。
すでに自分は小型の一人用飛行機に乗っていた。

今思えば、あれは戦闘機だったのだと思う。

余談。
当時、家族旅行でハウステンボスに向かう途中の飛行機が乱気流により揺れ、その衝撃がトラウマになり飛行機恐怖症になっていた私は、眼下に広がる黒い海と小さく見えた黒い船と飛行機で飛んでいる事実にただただ怯えていた。

狭い戦闘機から見た光景は、絵に描けるほど鮮明に覚えている。が、ここに載せるには絵心が足りないため割愛させてもらう。

それでもなんとか文字で説明すると、まずパソコンの画面やテレビ画面のような四角い横長の枠を想像してほしい。

その画面の左下に茶色いグローブをつけた左手が見えている。
外界と手の間にはフロントガラス。
機内は暑く、汗が止まらない。
眼下には広い広い海原。
天気はどんよりとした曇り空。
左に旋回して機体が斜めになる。
そしてその機体が向かっているのは、大きな砲台が二つついた黒く巨大な船。
黒い煙も見えた。
どこからか赤い光が船に向かって放たれ、甲板が燃えている。
焦げた匂いがする。


これからこれに突っ込むんだ。
どうしよう。
逃げられないかな。


そう思った瞬間、寝室の天井が現れた。

扇風機の風と親父の大きなイビキが隣から聞こえる。
どうやら夢から覚めたらしい。

まだ熱は高く、ぼんやりしている内に勝手に涙が止まらなくなった。
単純に夢も怖かったが、何故だか凄く悲しかった記憶がある。

父親の使っている鳥の鳴き声がする目覚まし時計をつける。最後に目を閉じた時から一時間も経っていない。
朝にはほど遠い、暗い部屋の中でぐすぐす泣きながらそのまま寝落ちた。
両親はぐーぐー寝ていた。


この夢を見たのはこの一回きり。
事前に戦争番組でも見たのかと思ったがそんな記憶もない。
ただ唐突に見た戦時中のような夢の衝撃は忘れられず、誰かとの会話で夢の話題が出たら必ず話すようになっていた。


他に覚えている夢は沢山ある。

・近所にある公園の真ん中で、母親が巨大な布団をハンマー投げの体勢で振り回していてひたすら当たる夢(学生時代何回も見た)
・ショッピングモールに溢れたゾンビ達から逃げ、赤いスポーツカーで店内まで助けに来てくれた友人達と共に崩壊した街を爆走する夢
・右下に世にも○妙な物語の番組ロゴが出続ける夢
・知らない兄妹とヒーローショーに出る夢
・帰宅すると知らない人間達が自分の家族と言い張って居座り「死をもって証明しろ」と口々に言われる夢
・真っ白な建物の中で実験台として学生時代のクラスメイト達と共に集められるも、自分だけ対象外だからと原っぱに放り出される夢


この中だとゾンビの夢はとても楽しかった。
イ○ンモールの3階で逃げ回っていたところ、ブレーキ音と共に友人が一階のホールに赤いスポーツカーで突っ込んできた時は爆笑していた。
海外映画?


熟睡できているのかは怪しいが、今後も何か夢を見た際には記録しておこうと思う。



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