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襟を正す時がいつか来る。

いつの間にかもう5月。
ということはそう。来月で一年の半分が終わってしまう。
なんてこの時期になると口を揃えて皆言う。

その一人のわたくしだが、今年で24歳の年だ。
思いのほかシームレスな年越しを
二十歳から4回ほどしているということになる。

思い返せばすぐ思い返せるが、特に早く感じるのは
2年前から始まったコロナウイルスのせいだろう。

その前の記憶は季節ごとにイベントがあり、
「あの年のあの時は〜」なんて記憶のセーブポイントが
ときたま脳みそに保存されていたが、
今ではそのセーブする回数が減ったせいか
ここ数年の記憶がしっちゃかめっちゃか。
会った友人にとりあえず「ご無沙汰してましたね」
なんて言う始末。先月に会っていても、だ。

こんな生活を繰り返し、繰り返し。
仕事でくたびれて、家帰ってもくたびれて。
くたびれた手でギターを握っては
いつ完成するか分からないコード進行を作り置きし、
休みの日に形にしてそれを音源にしては仕事中に聴いて、
またくたびれて、というサイクル。


人の幸せは与えられた時間を何に配分するかで決まると
私は思っている。
つまらない顔で過ごす時間が多ければ、それが幸せになって
何かに打ち込んでいる時間が多ければ、夢と引き換えに
手に入るはずだった幸せは 手に入らないかもしれない。

今はかろうじて音楽をする気持ちがあり、
環境があり、求めてくれる人がおり、
そこで自分の存在価値を確認しているけれど、
もしかしたらそれが違うもので補えてしまったら
それが私の襟を正す瞬間なのだろう。

いつかその襟を正して、きっぱり夢を諦める日が来る。
それがいつなのかは分からないし、
大概の大人の真理だから、受け止めるしかない。

底に向かうまで、深く潜るしかないのだ。
と決意した寝る前の戯言である。

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