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暇だから何かしたい(小平市ふれあい下水道館)2/2
求められる第一声
中に入るとすぐに受付があり、女性がサッと立ち上がった。咄嗟に「大人1人」と言ってしまいそうになったが、この施設は入場無料であることを思い出し、言葉を飲み込んだ。しかし、だとしたら何と言えばいいのか。わざわざ「見学させてください!」と改まっていう必要もないし、「やってます?」なんて居酒屋に入る時みたいな挨拶をするわけでもない。いやいや、ほんとに困った。全く適当な第一声が思い浮かばずに混乱してしまった僕は咄嗟に「マンホールカードください」と伝えてしまった。ちっとも欲しくなんてないのにだ。だが、受付の目立つところにカード置いといてくれてほんとに助かった。こういったさりげない気配りが出来ているところを見ると、なかなかの施設のようだ。
お土産に最適
施設内は2階から地下5階まであり、上から下に降りていく行程となっていた。降りていく通路には下水道に関する展示があり、降りていくごとに実際の地層を体験できようになっている。展示物の中で特に目を引いたのは水が入ったポールの中に複数の球が入っており、温度によって浮いたり沈んだりするようである。比重温度計というらしく、通路を進むと何度か見かけることになる。結構オシャレだしミニチェアにしてお土産として売ってたら買うのに、ここの施設に売店らしきものは見当たらなかった。
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奇妙な展示物たち
フロアごとに異なる展示がされており、下水道の豆知識、仕組み、歴史など下に降りるごとに詳しくなっていく構造となっている。ただ、このブログで一つ一つ紹介していくとあまりにも長くなってしまうし、何より少し前の事なので良く覚えていない。ただ、印象的な展示物があったので写真を載せておく。おそらく普段の生活で下水がどのように繋がっているかを表現しているのかも知れないが、真上から水を掛けようと企んでいる子供という題名がが思い浮かびそうな、少しホラー要素を含んだ何とも言えない展示物。特に水を表した部分は経年劣化で黄ばんでしまったのか、それとも汚水を表現するためにもともとこの色だったのか。真相は闇の中だ。
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実際の逃走犯は相当な精神力
また、地下五階まで進むと最後にふれあい体験室という展示があり、実際に使用されている下水道管の中に入ることができる。よくドラマや映画で犯人が下水道管に逃げ込んで逃走するシーンを見ることがあるが、まさにその場所である。入ってみて思ったが、相当暗い。侵入可能エリアから先は真っ暗で何も見えないので、もし僕が何者かから逃げて下水道管に迷い込んだとしても暗くて逆にここから逃げたくなってしまうだろう。実際に下水道管を利用して逃走する犯人がいたとしたら精神力も相当なモノなのだろう。また、台風の時なんかに来たら、ものすごい水量で面白いかとも思ったが、あいにく雨天時は侵入禁止であった。確かに、台風の日に面白がって見学しに行き、足を滑らせて下水の中に落ちてしまってはかなわない。おそらく僕もその一人である。台風の日は水辺に近づかないのが賢明である。
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新しい趣味「孤独のグルメ感」の発見
結構あっさり書いてしまったが、気付いたら1時間ほど滞在してしまい、想像以上に魅力的な施設であった。知らない土地に降りて知らない施設を訪れ知らない道を散策する。暇な日の過ごし方としては満点ではなかろうか。これぞまさに「孤独のグルメ感」。この感覚を今度知人に紹介してみようと思うが、きっといつも友人や恋人と過ごしているリア充にはこの孤独のグルメ感は伝わらないだろう。ただ、伝わる人には伝わる。これは秘密の趣味になるかもしれない。趣味発見の瞬間である。ちなみに今回の旅で一つだけ後悔していることがある。それはお腹を空かせていかなかったこと。孤独のグルメ感などと言っておきながら何も食べていない。しいて言うなら帰りに立ち寄った珈琲屋でサービスしてくれたクッキーぐらいだろうか。まあ美味しかったから、良しとする。飲食店巡りは今度ということで。
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