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業務系 → 組み込み系 → Webアプリ系と渡り歩いてきたITエンジニアの自己紹介

なぜ自己紹介記事を書くのか?

転職の準備のためです。自分のキャリアを振り返ることで、自分の職業観を客観的にみられるかもという思いがあります。あとは就職活動の時期ということで、どこかの誰かの参考になればいいなと思います。

大学で情報系専攻 → 大手SIer業務系SE → 技術者派遣組み込み系プログラマ

という経歴を持つITエンジニアが、どういう仕事をしてきて、どう感じていたのかということを書いていきます。

【2022年追記】Webアプリ屋さんに転職しました

2022年8月からWebアプリ系のツールベンダーに転職しました。Webアプリ系と言っても業界は自動車業界で、もともとは組み込み向けのアプリも作っていた会社なので、前職の延長線上のキャリアだと思っています。

2回目の転職活動のことなど、加筆していこうと思います。

学生時代

小中高と地元の公立学校に通い、大学も地元の私立大学で情報工学を専攻しました。高校生の時からプログラムを書くことを職業にしようと思っていて、地元で唯一、情報系の勉強ができる大学に進学しました。

学業は割と真面目に取り組んでいて、その年の成績上位5名に支給される奨学金(学費の半額相当)を4年間受け取れたことが自慢です。ただ、4年間ずっと首位を守り続けていた人を見て、どうやってもかなわない人はいるのだなぁと実感させられました。

高校の途中から大学卒業までマクドナルドでアルバイトをしていました。
朝イチの講義と閉店作業の繰り返しで鼻血が出るほど働いたので、長すぎる労働時間の弊害を体で実感した時期でした。このころに身に着けたトレーニングのフレームワーク(準備、提示、実行、評価)は割と汎用性が高くて気に入っています。

業務系SE時代

メーカー系子会社のSIerに新卒で入社しました。おそらく大手と言って差し支えない会社です。就職活動中の参考にとか言っておきながらアレですが、リーマンショックの直前だったので割と苦労せずに決まった記憶があります。

志望動機として話していたのは、取引している業界が広く、様々な業界の仕事を経験できるからというものでした。これは間違いではありませんでしたが、正直普通に仕事をしていても、様々な業界の仕事を経験することはできません。異動願いは、ちゃんと異動させる権限がある人に相談しましょう。直属のマネージャーに相談しても、その人が持っているプロジェクト(主に同じ客先の別プロジェクト)にしか異動させることはできません。他の客先で人を探しているという情報が入ってきやすく、実際に異動させる権限もある部長クラス以上が相談先として適切かと思います。

この会社には8年程度在籍していました。小売系企業の配送や会計周りの業務システムを担当していて、運用保守 + 既存システムへの機能追加が主な仕事でした。一番かかわった期間が長いのはバグ対応で、この期間で他人のコードを読む能力はかなり鍛えられたと思います。プロジェクトに在籍していた期間(およそ4年間)で既存バグがなくなることはついにありませんでした。

また、この会社ではソフトウェア開発の上流工程や標準的な開発プロセスというものを経験できたことがよかったと思っています。ただ、仕事としてのコーディングは本当に少なかったです。コーディングよりも、合意形成のための資料作成とか客先交渉に割く時間の方が多かったと思います。おかげで設計の穴、というか想定外の条件を想定することはうまくなったと思います。嫌な言い方をすると粗探しがうまくなりました。

後半は、一人で客先に常駐してマスタメンテナンスのデータ連携部分を作っていました。お客さんが本当に楽しい人ばかりで、仕事の仕方も参考になることが多く、残業も多くて自社メンバーが自分だけという過酷な環境の割には運よくメンタルをやられずにやっていました。

この時のメンバーには離職後も何度か飲みに誘ってもらっていました。

転職1回目

順調に前職で勤めていましたが、早期退職の波が何度も押し寄せており、この会社に在籍し続けていればいつか自分も対象になるだろうと感じました。そうなったときに慌てて初めての転職活動をするより、早いうちに1回練習しておく方がいいだろうという気持ちで、転職活動を始めました。

もう一つの理由としては、やっぱり純粋にコーディングがしたかったというのがあります。業務システムというのは本当にその会社の仕事のやり方そのものをコードに落としていくので、コーディングの技術よりも業界知識や業務自体を省力化したりするための提案力が問われることが多いです。システムをゼロから作ることもないので、実際にコーディングするために必要な知識は、if文とfor文が書ければそれで十分だと思います。もちろん、私がその程度の知識で足りる仕事しかしていなかっただけで、ソフトウェアの価値を高められる仕事は他にたくさんあっただろうと思っています。

転職活動にはdodaとレバテックを使っていました。実際に求人情報を見ていたのは他にもあったと思いますが、ネットで検索できる求人はどこも同じようなものばかりなので、会社を知るぐらいの用途にしか使っていなかったと思います。

dodaは求人の幅が広く、自力ではたどり着けない会社を多く提案してもらえたので感謝しています。ただ、全体的な希望スケジュールは伝えていたのに、初期の段階から面接を急かされることが多く、あまり相性が良くなかったかもしれません。

レバテックは当時、紹介求人の管理がGoogleドライブでExcelファイルを共有するというやり方で、もうちょっと専用システムとかないのかと思ったのが印象的でした。

転職エージェントを使うことの是非みたいな記事を目にすることが多いですが、個人的には先方企業とのスケジュール調整をしてもらえただけでも十分にありがたかったです。在職中に転職活動をすると、本当に時間を捻出することが難しいです。現職の就業時間中はもちろん面接対応できませんし、先方とのメールを書くために言葉を選んで返信を書いて、というのもフルタイムで働いた後だと精神的に削られます。その点エージェントを介せば比較的フランクに時間調整も依頼しやすいですし、何より自分が働いている時間帯に裏で調整仕事をやってもらえるので非常に効率的に転職活動を進められたと思っています。

志望業界は「組み込み系の仕事ができるところ」という、今までの人生で縁もゆかりもない分野でした。理由としては、ハード的な制約が多く、メモリ容量的にも計算量的にも効率的なコードの価値が高い業界だと思ったからです。前職ではメモリを食いつぶしているプログラムに直面した時、継ぎ足して複雑に絡まりあったコードを解析して書き換えるよりも、サーバのメモリを増築する、もしくはもうちょっと強いサーバに処理を移すという解決策の方が圧倒的にコスパが良かったりするので、ソフトウェアエンジニアリングを頑張るモチベーションが相対的に低かったのです。

最終的には、レバテックから紹介された組み込み系の技術者派遣の会社に入社することできました。正直この会社ならば、エージェントを使わなくてもよかっただろうと、今になっては思いますが、年収も交渉してくれて、分野的には未経験なのに現状を維持できたのは良かったと思っています。

組み込み系プログラマ時代(現在)

未経験枠で採用されたため、最初は研修から始まりました。オシロスコープの使い方とか、はんだ付けの研修があり、単純に知らないことを知れるので楽しんでいました。しかし、プログラミングの研修はガチの初心者向けの内容だったので、完全に無双状態で最終的には同期に教える立場になっていました。

そんなこんなでたっぷり研修させてもらい、最初の配属先が決まりました。
半導体企業でフラッシュメモリのマイコン向けドライバを書くことになります。

ここは本当に環境が良かったです。プロダクトは基本的に既存ソフトの改修なのですが、チームで新しいやり方を積極的に取り入れているし、開発環境の改善も全社的に取り組んでいて、全員が使えるGitサーバとかコードレビュー用の仕組みが用意されていました。

自分自身も、新しいドキュメント作成のやり方とか自動テスト環境の整備とか、色々とお手伝いさせていただきました。約2年間お世話になりましたが、タイミング悪く単価交渉に失敗したため、次の現場を求めることになりました。

次の現場(現職場)では日系自動車メーカーで自動運転関連の開発という名の既存システムの運用保守をしています。前職で経験した炎上プロジェクトの失敗パターンをなぞっていると思える部分が多く、意外なところで知見が活かされていると思っています。

幸い、客先とは直接交渉できる立場に置かれているので、あのころ上にやってほしかった交渉を実践しているところです。まぁそれぞれの立場で見るべき領域とか関心ごとが変わるよね、という言い尽くされたことを実感している最中です。経験するって大事。

1年やってきて、結局コーディングできずに前職と同じような仕事をしているのに気づいて、半ば運命なのかと思ったりもしています。

【2022年追記】約5年間の派遣プログラマ時代

転職せずにいろんな会社の現場を経験できたのは良かったと思います。また、自分の行動が成果(単価アップ or 増員)につながって、それがそのまま会社の売上増加につながる、そしてそれが自分の待遇に跳ね返ってくる、という体験は貴重だったと思います。

もちろん、1社目でも自分たちのプロジェクトの成果物や仕事が会社の売上につながって、そこから自分たちの給料が出ている理屈はわかっていましたが、定期昇給と全体の業績に左右されるボーナスだけではそれを実感することは難しかったです。待遇の観点では、初めて給与交渉ができたのは良い体験でした。直属の上司も優秀な人員は給与を上げるべき、考えている人だったのでやりやすかったのもありますが、根拠を出して希望額を伝える、という動きは1社目でずっと働いていたら体験できなかったと思います。

仕事内容としては、今まで苦手にしていた電気関係の知識を多少なりともつけられたのが良かったです。電源電圧の違いなんて、業務系でアプリを書いている限り気にすることなんかないですからね。

業務で使う言語を変える経験(Java → C言語)もできて、言語が変わっても自分の能力が通用することが実感できたのも大きかったです。

マネジメント業務についても、自分が完全には把握していない業務をどうやって人に任せるか、ということが経験できたのはとても良かったです。判断基準を決める、情報は共有する、という業務の重要性を実感を伴って理解することができたと思います。

【2022年追記】転職2回目

給与交渉も通って一見順調に働いていましたが、2回目の転職を考える状況になりました。理由は大きく以下の2点です。

  • 所属プロジェクトの仕事が減りだした。

    • 人員を削減する必要が出てくるほどに仕事が減少していて、実務としては1か月に3日程度の仕事があるかな、という状況でした。

    • ワーカホリックではないですが、さすがに人員を減らす必要がある状況で仕事が少なくてラッキー!とはなりませんでした。

  • 人事制度の変更で単価連動型の給与体系ではなくなった。

    • 今まではアップした単価の何割かが自分の基本給に組み込まれる方式でしたが、定期昇給のみの人事制度に変更されました。

特に二つ目の理由は個人的にインパクトが大きかったです。会社の売上と自分の待遇が連動している感覚は、この会社と働き方に求めていたものだったので、これが無くなるということは別にこの会社じゃなくてもよくなる、ということでした。

というわけで実働2か月ぐらいで転職活動をサクッと完了させて、次の会社に旅立つことになりました。

【2022年追記】Webアプリ系エンジニア

2022年現在、自動車業界向けのツールベンダーでエンジニアをやっています。業務範囲は管理から実装までやる感じで、今までの会社と比べると人数も少ない会社なのでなんでもやる感じになっています。

インフラ周りのことも覚える必要があり、業務系SE時代に聞きかじった知識では対応できそうにないなと思いながらAWSの勉強を始めようとしているところです。

今までの会社と違うなと感じるところは、できない人がいる前提の仕組みが少ないことです。基本的に全員が「言えばできる」ことを前提にして仕事が回っており、必要最低限の説明と準備でプロジェクトを開始して、問題が起きたらパワーで解決!というイメージです。こういうと管理がおざなりになっている印象ですが、それぞれが優秀なので、ある程度は個人の裁量に任せても変な方向に走らないです。

マネージャーも要点を押さえた管理で、瞬発力のあるメンバーをまとめて、その場その場の判断で成果を出しているのが素直にすごいと思います。

入社して1か月経ちましたが、前職までのノリで管理項目を挙げていくとむしろ生産性を落とすだけになってしまい、何とか他のメンバーの邪魔にならないようにふるまうので精一杯という感じです。

経験からの自己分析

好きなこと

適切に分業化された仕事が好きです。プログラムと似ていて、常に入れ替え可能な状態になっていることは価値があると思っています。

適切に権限と情報が渡された小さな組織が、自律的にそれぞれの成果を達成することでより大きな仕組みが動いていくこと、それがうまくいっているときにはとても楽しいです。ともすれば大企業病や責任範囲にこだわりすぎる、という弊害もあるかもしれませんが、そこはバランスかなと。

嫌いなこと

職務や責務を飛び越えすぎる仕事のやり方が嫌いです。ルールがない状態を楽しめないというか、再現性がない成果の出し方をしているときは著しくテンションが下がります。

そういう意味では、ベンチャー的な働き方は合っていないのかもなと思っています。会社員サイコーです。

できること

コンポーネントの責務を考慮して分割したプログラミングはできると信じています。

メールや資料でこちらの要望を伝えるとき、オトナ的な言い回しでそれっぽい根拠やメリットを並べるスキルはあります。(コストメリットを押すべきか、品質向上を押すべきか、個別具体的な課題にフォーカスするべきか、など)

使用言語としては経験年数的にJava(前職)が一番長いです。次いでC言語、Pythonとなりますが、必要があればキャッチアップは早い方だと思います。

できないこと

デザインセンスは壊滅的です。文字列での情報を最重要視しているので、図表の配色などは作るたびにブレブレです。

ネットワーク系の知識は一応大学でも学びましたが、実務経験と興味が薄いので、比較的少ないです。

というか、これまでに書いたこと以外はほとんどやったことがないので、できないのかどうかわかりません。この文は理系の嫌なところが出ちゃってるな。

まとめ

業務系SEから組み込み系プログラマに転職したITエンジニアの経歴を追う形で、自己紹介の記事を書いてみました。ぼんやり考えていたことが言語化できたので、本格的に転職活動を始めるときにも自分で読み返してみようかと思います。

自己紹介というからには、趣味の漫画とお酒の話も書きたかったですが、それはまた別の機会に。

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