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脳科学の観点から見た自分の世界を広げる具体的な方法

新しい何かに挑戦しようと思った時、突然世界が広がったという経験はありませんか?

また「もっと自分の世界を広げたい」「より多くのことを知れるようになりたい」という話はたくさん出てきますが、自分の世界が広がるとはなんなのでしょうか?

今回はそれを脳の機能という観点から整理してみたいと思います。

今までとは違う視点を手に入れたい、自分の見ている世界を広げたいと漠然と思っている方に対して具体的な方法論を示せているかと思います。
ぜひお付き合いください。


あなたの世界を作る脳の仕組み

見える世界の話ですが、そもそも僕たちは誰かと同じ空間にいても、同じ出来事を経験しても、実は見えているものが一人一人違います。

それに関わる脳の仕組みがRASです。

脳には、あなたの意識に上らせる情報と上らせない情報をより分けるフィルターシステムがあって、それを担うのがRASなんですね。

RAS(Reticular Activating System:ラス)=網様体賦活系(もうようたいふかつけい)は、脳の真ん中の視床下部の上にある脳梁、脳幹にあります。

このRASの見えるものに関するフィルター機能がどんなものかというと、五感で得た情報のうち自分にとって関心の高い重要なこと、生命に関わることを選択して僕らの意識に上らせる働きをしています。

人によって関心の高い重要なことは全然違いますよね。
だから、見えているものが一人一人違うわけです。

RASの仕組みを体感する

RASの働きを実感するために一つ実験してみましょう。

試しに今から、窓の外の景色を30秒間眺めてみてください。眺め終わったらこの記事をスクロールしてみてください。

………。



さて、今観た景色の中に「看板」は何個あったでしょうか?。今観たばかりですのできっとできるはずです…

というのは嘘で、ほとんどの人は分からなかったor間違えていたのではないかと思います。僕も分かりません。

これは自分にとって関心が薄い事象なので意識に上らないようになっているからです。

一方で、例えば「今日は中華が食べたい」と思った瞬間に普段何気なく歩いている道でも今まで気づかなかったお店の看板が目に入ったりすることがあると思います。これは自分にとって重要度が高まったことにより起こった変化です。

これがRASの働きです。
僕たちはみな、自分の関心によってフィルターのかかった世界情報空間という)を生きているのです。

RASに入る情報は自然に意識に上ります。
ダイエット中の人には「やせる!」という言葉がすっと見つかりますし、子育て中の親は街中で見かける子どもの服装や背丈が気になるはずです。

自分が意識することを変えることができれば、これまでは気づかなかったチャンスに気づいたり、今までにないやり方や考え方が見つけられるといったメリットが生まれてきます。つまり、見える世界が変わるわけです。


重要度の関数を変える

では、どのようにすれば自分の意識することを変え”世界を広げる”ことができるようになるのでしょうか?

先ほど述べたように、自分にとって必要な情報を意識に上げるのがRASの働きなのですから、あなたにとって必要とすることが変わればいいんです。

自分にとって重要なことが変われば見える世界は変わるということです。

重要なことを変えるのはそんなに難しいことではありません。新しい何かにチャレンジしてみたり、これを実現したいというのを描いてみればいいんです。そうすれば自然に入ってくる情報が変わりますし、チャンスとみなすことが変わってきます。

ただし、重要度の関数が変わるのは「自分が本当にやってみたいと思っている」チャレンジだけです。嫌々設定したり、何らかの責任感から義務として置いたゴールは自分の中の無意識が打ち消してしまうので変わりません。


重要度の関数が変わると起きること

たとえば「この会社でNo. 1の営業マンになりたい!」というゴールをあなたが置いてみたとします(※あくまでも義務感や責任感ではなくあなたが心からそう思っていることが重要です)。

ゴールを置いた瞬間から、あなたの頭に浮かぶ問いは今までとは変わってきますよね。「営業で活躍している人はなにが違うんだろう?」「ナンバー1になるためにどんな工夫ができるだろう?」といった具合です。

頭に浮かぶ問いが変わると意識に上る情報も変わってきます。これが、見える世界が変わっているということです。

さて、ゴールを置き見える世界が変わった状態のあなたに上司から「知り合いの凄腕営業マンと飲みに行くんだけどお前どう?」なんて誘いが来たらなんと答えるでしょうか。「もちろん喜んで!」と答えるのではないでしょうか。

これは、もしあなたが「No. 1営業マンになる」というゴールを設定していなかったら拾えなかったチャンスです。以前の状態なら、どうやってこの上司の誘いを断ろうかと考えていたかもしれません。見える世界が変わっているのでそうはならなかったというわけです。

自分の中での重要度が変わることで見える世界が変わる、ということが伝わったでしょうか?


具体的な像を見つける

とはいえ、何か新たなことにチャレンジするのは心理的に引っかかるところがあると思います。

あまり高い目標を置くのも怖いしなあとか、本当にこんなことできるんだろうか、自分にはまだ早いかも・・・そんな不安が頭をよぎるかもしれません。

現在の状態を離れるのは自分にとって住み慣れた場所を離れるようなものなのでこんな気持ちになってしまうのも当然です。

しかし、乗り越える方法はあります。

なにか心からやりたいと思えるチャレンジが見えてきたら、自分より先にそれを上手くやってのけた人を探してみましょう。

そして、そういった方々にどんどん話を聞いてみてください。彼らがチャレンジし始めた頃に何をしていのか、どんな紆余曲折があってやり遂げられたのかを聞いてみることをおすすめします。

自分より先にやり遂げた人たちへのインタビューを通して「こうやって最初の一歩を踏み出せばいいのか」と思えたら、チャレンジを始める足取りも軽やかになっているはずです。


ざっくりまとめ

・脳には情報のフィルター機能を果たすRASというシステムがある。
・自分が重要だとみなすことが変わればRASが拾う情報は変わり、見える世界は変わる。
・本当にやりたいと思えるチャレンジを設定すると問いが変わり、拾えるチャンスが変わってくる



ライター紹介

このnoteは、浜岡範光さんが口頭で語った内容を大学生ライターのりょーやが編集し書き起こししてお届けしていきます。

浜岡さんのお伝えしたいことがみなさんにしっかり伝わるよう頑張ります!

僕自身のnoteではかなりラフに自分の考え事や創作を発信しておりますのでよければそちらもぜひ。

読者のみなさんからの質問等にはもちろん浜岡さんがお答えします。




こちらの連載は、作家の卵で、今は大学生をやりながらライターをしているりょーやを応援するというプロジェクトでもあります。 みなさまからいただいたサポートは、彼が夢を叶えるために全額投資させて頂きます。 応援よろしくお願いします。