しまってます田舎のローソン

 これ、読んでいる人におもねって書いても仕方がない話の集まりである。自分が書きたいように書かなければ、言論の自由が成り立たない。
 うちの猫が交通事故で下半身麻痺になってしまい、ずいぶんいじけていた。性格が変わって鳴き声までが「にゃー」ではなく「わーん」と、犬のように鳴く、哀れがましい猫になった。
 ところが、和歌山の田舎へ帰ってみたら、全く同じ種類の猫がスタスタ歩いている。田舎の恐ろしさを知った。
 この猫は13歳まで生きたが、この下にもう一匹猫を飼っていた。9歳ごろ、機械を修理しに来た修理工に「おばあさん猫でしょ?」と言われ、ああ、この猫もそろそろお別れか。と思ったら、死にやしねえ。
 こいつ、いつまで生きるんだ? と、いつまでも生きて生きて、19歳まで生きた。早朝、顔を覗き込んできたかと思ったら、その日の翌日、死んでいた。バイオリンで「遠き山に日は落ちて」と弾いてやった。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?