目先を変えて、作曲。 ずっと曲を作ろうと思ってもう四十年以上になるのかな。 今まで考えていたものを、朝の三時からピアノでジャラジャラ弾いてみる。 出来ない時は出来ないものだけど、やろうと思えばできる。 一楽章から作り始めて、一曲五分くらいのものを四曲。 四楽章構成の交響曲のピアノ版。 せこせこと考え続けて、その結果がこれか・・・。 まあ、これを楽譜におこすのも苦労だし、日の目を見ることも恐らくないのだろう。 わたしはてんさいである。 いや、天才ではなくて天災である。
「プレオポリス」 企画書ってどう書くのでしゃう? 概要 世界に七つ残された、人類のコロニー。他の地域はAIによってすべて知的生命体は排除され、「オートメーション化」されている。 人工生命の考え方によると、生まれたその日から活動できるロボットと違い、人間は三十年間も教育を施さないと使える労働力とならない。 しかも、三十年間ほど働かせたら、引退しなければいけない人間は、ただ非効率でしかなく、死んでしまうし、犯罪は犯す、病気にはなる。 人間の存在理由とはなんなのか?
ちょっと待て。俺が分からなくなった。 だから、劇場にはそもそも何も問題がないということになる。 つまり運営のおばさんたちにも問題はないし、吉川君にも問題はない。いつもボテ前田が「吉川君って問題ですよね」とおばさんたちに電話するから、「吉川君って、どうして問題なの?」とおばさんたちが攻撃するようになる。 ボテ前田の言うことを鵜吞みにしないで、おばさんたちも自分たちの目で確かめてから、吉川君は問題なのか、そうではないのか。そういう所は確かめて欲しかったが、バカなおばさん、
いつも、ボテ前田が「運営のおばさんたちってバカだからさあ」と言っていた。「俺の声っていい声してるでしょ? この声でちょっと演説ぶっちゃえば、おばさんたちなんていくらでも騙せるからさあ」。 堤さんとか、向井さんとか、神崎さんとか。劇場のおばさんたちがフォークソングを歌うようにボテ前田が爽やかに演説すると、「いいわねえ、いいわねえ」とニコニコと笑って聴いていたものである。 ところが、いつも問題は起きるのである。 「吉川君、どうしてあなたはそんなに問題なの?」 ニコニコ笑っ
疲れ果てた夜 風はいつまでも強く吹き続け 人は死ぬと青く燃えるって たぶん本当なんだろうね 体中、蝋の匂いがしている 月のない夜 雲はただ黒く流れ 生暖かく風は吹いてゆく 今宵、誰が死ぬのだろうか 生まれてから運もなく 死んでいくまで運もなく 何のために生まれてきたのだろう 生まれてくることに 意味があると思うことが 何かの間違いなのかもしれない もうすぐ夏が来る 取るに足らない詩のようだが、隠された意味は深い。「浅田真央」みたいな名前をしたコードネームの正体不明の人物が
今日は中三の時に恋していた なんとかさんの誕生日 何歳になったのかなって、同い年だから。 栄太郎に、よしくんは 僕の都合のいいように生きればいいんだよ そう言われて 恋なんて言うものも 自由にままならない中学時代だった 何もかもが 栄太郎の意のままにならないと 許されない少年時代 恋どころの話じゃない なんとかさんは 今どうしているのかな 結婚して、子供はいるのかな 誰も読んでいなさそうだから、ここに栄太郎のことを書いておこう。 この中学三年生あたりの時に、秋葉原へレコ
勝つとか負けるとか 切実に考えたことはなくて それよりも 生きること、そのものが最重要課題だった 僕が僕であるために そんなことを言ったって 精神を病んだ人が自我を持っているかとか 人権を持った人と認められているか 鬱の重い夜などに、 生きていなければならないんですか? そう尋ねられて、ぞっとする。 死ぬときに「勝てるかね」と一言残すもんかな
眠っていたら夢を見た 昔、務めていた実験動物の会社 勤務地が変わって 今度はどんな動物をお世話するのかなと 上野駅から列車に乗ったら 前橋、水戸、果ては福島へと そんな遠くまで行ってしまうのかな まあいいや、いまは寝ていよう 疲れ切っているんだ 実験動物は俺のほうだ どこまで生きていられるか 耐久試験
これ、読んでいる人におもねって書いても仕方がない話の集まりである。自分が書きたいように書かなければ、言論の自由が成り立たない。 うちの猫が交通事故で下半身麻痺になってしまい、ずいぶんいじけていた。性格が変わって鳴き声までが「にゃー」ではなく「わーん」と、犬のように鳴く、哀れがましい猫になった。 ところが、和歌山の田舎へ帰ってみたら、全く同じ種類の猫がスタスタ歩いている。田舎の恐ろしさを知った。 この猫は13歳まで生きたが、この下にもう一匹猫を飼っていた。9歳ごろ、機械
中学校をわいせつパワハラ事件でやめた友人は、大学生の時に根も葉もない噂を立てては集団リンチ事件をいくつも起こしていたのである。 どうしようもない大人とは、いったいどんな人間だろう。若い時にどんなことをやっていたのだろうかと言えば、この男のことを考えれば納得する。 大学へは行かず、自分より弱い子供たちの集団で権力を傘にかぶっている。五分先の店に行くにも車に乗っていく。タバコばかり吸って、布団を一枚燃やしてしまう。こんな十八歳。 他人の彼女とデートして喜んでいるうちに、自
3か月で3年分の仕事をしたら 相当に疲れてしまった まるで死の臭いがするような 今夜、ここで命絶え果てたなら すべての背負うものは解き放たれる それもいいのかもしれない 月と雨の夜 残すものが何もなかった 恨みも憎しみさえも
本当は誰だって死にたくない 私だってそう こんな存在でも、いつまでも存在し続けたい そう思っている 混乱している心が それでもこうして生き続けたいと思っている 今までずっと何も分からずに それでも生きて行こうとだけはしてきた 生きる先に、たとえ何もないとしても それでも存在出来る限り こうして存在し続けていく
男ではないが、女でもない そのどっちつかずのアンバランスさが 結局はストレスになっていた そう考える 適齢期に願望もなかったし そういうことを考えるのが辛かった こういう自分がかわいそうと言えば 自分中心、自分本位、自分勝手 あるいはそうなのかもしれない 自分を脱するときは来るのだろうか 帰られない属性などと言われると いきているうちは無理みたい それでも絶望せずに生きて行かなければならない
ある詩の雑誌に投稿し続け その雑誌も休刊になってしまった しかしそれから 休刊は寂しいですねと手紙が来た 誰だかわからずにいると 追って、なんで返事くれへんの!とまた手紙 切手代くらいジュースより安いやん? この人いったい何者だろう? それから、ジュース代どころか 週に四通も手紙の往復をする生活が始まった さすがにこの多さだと、内容もほとんどない そして、相手の受け取り拒否によって 突然この文通は終わった こういう人は少し用心したほうがいい
俺は、ある意味で「すごい話」が好きな人ですね、そう思われているかもしれない。自分自身「すごい話」をよく考えているなと思う。 けれど、自慢話にするのではなく、規模の大きな話を考える。なんでこんなことを考えるかなあと思うと、それはどうもホルモンバランスのせいなのかもしれない。 これも「すごい話」か、あるいは「単純な話」となるのか、わからないが、男性ホルモンと女性ホルモンのアンバランスというものはある。 結婚もしないし、子供も作らない。そういった欲求がない。 昔から、科学
「あんたいらないから」と言われる時 まるで、物のように扱われているなと思う 人格も人権もそこにはない。 どうしてそんな扱いが出来るのか 平気で人を傷つける 「どうしてる?」って電話してきたことと言いどっもない 人を思うって心が欠落しちゃって、 これから人類、どうやって生きて行くんだろう……。