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足関節背屈制限part3

どうも、あやです。

皆さん、今日はどんな一日でしたか?

良い一日であったことを願います。

さて、今回は足関節背屈に及ぼす”運動連鎖”について語っていきます。

運動連鎖には上行性と下行性のものがあります。

上行性は尾側から頭側への運動連鎖、

下行性は頭側から尾側への運動連鎖です。

距骨下関節が回内すると前足部は回外し、下腿内旋、膝関節外反、大腿内旋、骨盤前方回旋・前傾、同側の腰椎前彎・側屈、同側の肩甲骨は下制・外転・下方回旋し肩関節は内旋方向へ向くという連鎖が生じます。

何が原因でどの部位に外傷を追ってしまったかによって、上行性にも下行性にもなりえます。また、距骨下関節が回内していても下腿や大腿、骨盤などが距骨下関節回外の時と同じような連鎖になることも多くあります。体は代償動作のプロなので、日常生活やスポーツに特化し、できないことがあればどこかで補おうとするわけです。ですので、ある程度のパターンを知っておくとその後のアプローチがしやすくなるかもしれません。

距骨下関節が過回内すると、下腿過内旋、膝関節外反位、大腿内旋となり、股関節外旋筋群は常に遠心性収縮をかけられている状態となります。

最初は足関節の外傷が原因で上行性の運動連鎖の破綻がおきていたかもしれませんが、足関節の組織が治癒しているのにも関わらず、足関節の背屈制限がかかっている場合、いつのまにか、下行性の運動連鎖の破綻が起きていることもあります。

この変化に対するアプローチをすることなく競技復帰をしてしまうと再受傷を起こしてしまうリスクがググンッ!!と上がります。

どこから運動連鎖の破綻が起きているかをかぎ分ける目と鼻が必要ですね。

荷重がかけられないほどの足関節の外傷をしてしまうと、殿筋群の筋力が落ちてしまいます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/2/2/2_109/_pdf

殿筋群筋力や反応時間が落ちてしまうことにより大腿、下腿部の過内旋が起こり、足関節背屈にまで影響を及ぼすのです。

下腿の回旋に影響を及ぼす筋肉は主にハムストリングス、膝窩筋、薄筋があります。

内旋・・・半腱様筋、半膜様筋、膝窩筋、薄筋など

外旋・・・大腿二頭筋長頭、大腿二頭筋短頭、腸脛靭帯など

noteハムストの筋肉

左から、大腿二頭筋長頭、短頭となり、右の絵の緑は半膜様筋、赤は半腱様筋です。

note 腓骨の動き

下腿の骨は脛骨と腓骨があります。動きとしては脛骨に対して腓骨が動きます。背屈位を取ると腓骨近位は前内上方に動き、腓骨遠位は後外上方へ移動します。この動きが何らかの理由により、制限されていると背屈可動域が減少する原因となりえるわけですね~。

ここで、序盤に出てきたハムストリングス、膝窩筋、薄筋の作用も関係してくるわけです。

ハムストリングスがタイトだと腓骨近位の後方移動が助長され、本来ならば前上方へ移動したいときに後上方へ引かれ、本来の動きに制限がかかってしまうことになります。そうするとおのずと足関節の背屈可動域が減少する傾向になります。どの程度腓骨の動きが制限されることによって足関節の背屈が制限されるかはまだ分かっていませんが、経験上では、最終の局面では結構腓骨の動きが大切になってくると感じています。

脛骨を内旋させる筋群がタイトになると脛骨の過内旋を引き起こし、足部の過回内を助長させ、距骨も過内旋となり距腿関節面の不一致が生じ背屈を制限する可能性があります。背屈には下腿の内旋が必要ですが、内旋が出すぎてしまうと背屈制限を起こすという、なんともまぁ繊細な動きが必要になってくるわけです。

膝関節の手術の既往、腓骨・脛骨骨折の既往、臀部から大腿部にかけてのタイトネスの存在、下腿三頭筋の損傷既往歴、足底筋膜炎の存在、様々な観点から、症状を絞っていかなくてはなりません。

下腿の動きに異常が現れるということは足関節の背屈の動きにも異常が出る可能性があります。

足関節背屈時、距骨は、下腿に対して、後方へ滑り込みます。この時、距骨の下にある踵骨は背屈しますが、それに伴い、長母趾屈筋腱やアキレス腱、後方関節包は伸長します。この伸長が妨げられると、距骨は後方へ移動できなくなるので、足関節前方のつまり感が出現するわけです。距骨は距腿関節の動きに伴い、背屈、底屈、内旋、外旋を行います。下腿の動きが距骨の動きに影響を及ぼす可能性は大いにあるということですねぇ。

足関節距骨の転がり

※ 紫:①アキレス腱②背屈 緑:後方関節包 黄色:前方関節包 黒:踵腓靭帯 藍色:転がり オレンジ色:滑り

足関節背屈が円滑に行えない場合、距骨の後方移動不全距骨の底屈・過回内、腓骨の後外上方への移動不全、下腿の内旋制限が助長させられる可能性が出てきます。

そうすると、後方関節包や、後距腓靭帯、腓骨筋腱、長母趾屈筋腱、アキレス腱へメカニカルストレスが加わる可能性は増加するわけです。

足関節背屈制限といっても様々な因子が絡んできていますね。

足関節の奥深さを知ると他の関節にも生かせてきます。

最初に足関節を学ぶように教えてくれたマイボスに感謝です。

次回は英論文を和訳してみようと思います。

参考文献:足部足関節理学療法マネジメント、運動連鎖リンクする身体、足関節機能的不安定性を有するサッカー選手の片脚着地時における下肢キネマティクスと筋活動

ではそれまで

See you later.

Thank you for reading:)


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