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コンビニでの店員とのやりとり

ちくわちゃんは、最近コンビニのアプリをよく使っている。そんなことよりも何よりも、「僕って久しぶりの登場だな〜。」とふと思う。誰に聞こえているわけでもないのに、口からつい出てしまう。

自分の存在をアピールしたいあまりに、ついつい意識的に発してしまったちくわちゃん。「僕は一人でも大丈夫だ。」と思いながら、実は誰かに話を聞いて欲しいとも思っている。強がっているのだ。

そんなちくわちゃんだけど、時代に乗っかって、電子マネーを使うことが最近増えている。コロナ禍もあり、どこでも電子決済ができるようになったのが大きい。

近づければ、ピッと決済が一瞬で完了してしまう便利さにかまけていると自分では思いつつ、ついつい便利だからと使ってしまう。簡単であるが故に、これまでよりもお金を使う感覚が大雑把になっている。

明らかに浪費している。たとえ自覚的であっても、そういう行動を促されている。いいように消費を促され、それに乗っかっているのだと思うちくわちゃん。

そんなちくわちゃんだけど、先日アプリで半額クーポンを使った時、店員の女性が「思いっきり使ってくださいね!」と言った言葉が、とても気持ち良かった。ついちくわちゃんは「はい、そうします!」と返していた。

今日だけ使えるものだと思って利用したのだけど、実際にはキャンペーンだった。支払いが終わると、小さな栞を見せながら、「何日まで毎日使えるので、思いっきり使ってくださいね。」と親しみのこもった一言。

ついちくわちゃんも、顔が綻んで、「そうなんですね、ありがとうございます。」と返していた。普段であれば、声をかけられても、形式的で心はこもっていない感じがする。だからあまり反応する気にもならない。

だけど、今回ばかりは、また来ようと思ってしまった。店員の女性にとっては、自然なことなのかもしれないけれど、ちくちゃんにとっては、ちょっと意外だった。

マスクで表情もわからず、なんか無愛想だなと思うことが多くなったレジの店員。声を出しても、マスクで遮られ聞こえづらかったり、聞き取ってもらえなかったり、何を言っているのかわからなかったり、不具合が多い。

ちくわちゃん自身も、そうなっていることがあるのは自覚している。なかなか難しい時代なったものだ。そんな日常の中で、ちょっと気持ちが上がる瞬間だった。誰かに言いたくなるような、誰かに伝えなくなる出来事だった。

最近、ちくわちゃんは、日々の中で滑稽だなと思うことでも、自分が真面目にやっていることは、しっかりとやっていることとして認めることの大事さを痛感している。そのことを出していくこと。

                       2021年5月29日書き出し
                       2021年5月31日校正完了

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