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共通テスト対策【化学】


出題予想 共通テスト「化学」


予想①グラフや表、実験結果を処理する読解力・思考力・解析力を要する

予想②説明や図、反応式の読み取りで対処可能な「初見」の物質等が扱われる

予想③暗記・理解に加えて情報処理のスピードを要する


①グラフや表、実験結果を処理する読解力・思考力・解析力を要する
共通テストではセンター試験に比べて、観察・実験・調査の結果などを数学的な手法を活用して分析し、解釈する力を問う問題が多く出題されており、その傾向は今後も続くと予想される。
例えば、共通テスト2021年第1日程ではこのような問題が出題された。

引用:独立行政法人 大学入試センター

α-グルコースの物質量の変化(表)をもとに自身でグラフをかいて解いていく問題

その他にも、
・薄層クロマトグラフィーによる分離実験の結果の考察問題(2021年第2日程)
・金属酸化物の組成式をグラフを読み取って求める問題(2022年第1日程)
・モル濃度と凝固点のグラフからモル凝固点降下の値を算出(2022年第2日程)
といったものが過去に出題されている。

グラフなどを活用して解く問題は、通常の暗記・理解だけでは対策は不十分。
読解力・思考力・解析力を意識した問題演習を繰り返して、様々な情報の読み取りに慣れておく必要がある。

②説明や図、反応式の読み取りで対処可能な「初見」の物質等が扱われる
・空気亜鉛電池、シュウ酸イオンを配位子とした錯イオン(2021年第1日程)
・理想気体とのずれを表す指標Z、アミノフェノール(2022年第2日程)
など、学校では習わない内容も過去の問題に散見される。
つまり、知らないものについて資料が示され、その現象等を分析的・総合的に考察する力を問う問題が必ず出題されるといっていいだろう。
ただ、問題文、資料をしっかり読めば、「学校で習う範囲の知識」を用いて理解できるように作られているので、教科書以上のことをむやみに勉強して準備する必要はない。
①と共通するのだが、与えられたものから、習った知識を活用して解く読解力・思考力・解析力が求められている。

③暗記・理解に加えて情報処理のスピードを要する
上述したような傾向から、共通テスト化学は、読解・思考・解析に時間を要する問題になると予想される。模試や過去問を解いた時に「時間が足りない」と感じた受験生も多いのではないだろうか。
情報処理を念頭においた問題演習は必須である。(もちろん時間をはかって
また、そのような問題に時間を使うために知識で解ける問題には時間をかけられない。つまり、知識の正確さも同時に求められている。


各設問ごとの予測・対策


第1問 物質の構造・状態(20点)

結晶格子の計算はある程度パターンが決まっている。密度や充填率の計算の手順を必ずマスターしておき、時間短縮を図ろう。
状態方程式の計算にはグラフと絡めた問題も多数みられる。また、比例・反比例など各パラメーターの関係性について理解しておくと解答が速くなる問題もあるのでしっかり理解しておこう。

第2問 物質の変化と平衡(20点)

化学平衡は多くの受験生が苦手とする範囲である。少なくとも平衡定数の求め方、ルシャトリエの原理、緩衝液とは何かなど基本事項は必ず覚えておこう。また、反応式をかき、始めの量、変化量、平衡時の量を考えていくのが平衡の問題の基本パターン。わからない人は要復習。
熱、電気化学の計算については、計算方法を必ず理解しておくこと。そして、計算ミス(特に熱化学の符号ミス)が起きやすい範囲なので注意すること。

第3問 無機物質(20点)

覚えなければならない知識は多い。正確な暗記を意識して悩まず答えられるようにしておこう。
もちろん計算問題も出題される。知識がないと計算が進まない問題もあるので注意。

第4問 有機化合物・高分子化合物(20点)

検出反応や各化合物の構造・性質など、繋がりを意識して体系的な暗記をしておこう。
また、高分子化合物に絡めた計算では平均分子量、平均重合度など言葉の意味を理解しておかないと思考に時間を要する問題もある。このように有機・高分子で出題される計算は言葉や現象、化合物についての知識などを問われていることが多いので深い理解が求められる。

第5問 有機化合物(無機化合物)といずれかの分野の複合問題(20点)

複合問題が最後に出題される。様々な知識が必要だが、平易な問題もあるのでしっかり得点しよう。時間のない中で思考が必要な問題を解かなかくて済むように、時間に余裕をもって第5問を解き始めたい。


いま、やるべき対策は?


・時間をはかってタイムプレッシャーの中問題演習

「じっくり考えれば解けた問題ばかり…」と思う受験生も多いだろう。しかし重要なのはそう思った後の対策。読解力・思考力・解析力、そしてそのスピードを養うには必ず時間をはかって問題演習をする必要がある。今からでも遅くないので時間をはかりながら過去問等を解くべき。

・無機有機の暗記を完璧に

知識の正確な暗記は得点UPもさることながら、時間短縮にも繋がる。一石二鳥な直前対策。やるしかない。

・理論は各方程式の意味・関係性の理解、典型問題のマスター

例えば、凝固点降下度の式は答えられても、何に比例するかと問われると答えられない受験生も多い。もちろん共通テストで重要視されているのは後者である。典型問題のマスターは当然として、必ず意味や関係性を理解するようにしておくこと。


平均点の推移(過去3年間)


平均点
・2023年 54.01
・2022年 47.63
・2021年 57.59

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