【学振DC1/DC2/PDの獲得を応援】2007年学振DC1に採用された自己評価欄を公開
筆者は学振DC1に加えて、学振PD(1回)と海外学振(2回。うち1回は学振PDと内定重複のため辞退したもの)に採用された経験があります。
2007年採用と2024年採用の欄は異なっていますが、本稿ではその差異を比較することで、自己評価・自己分析欄が要求している記述の本質をあぶりだすようにしています。
博士課程進学するのではなくても、本記事は大学生・大学院生が就職活動をするのに研究経験をアピールしながらエントリーシートを作成するうえで今でも参考になるのではないでしょうか。
それでははじめましょう。
自己評価とはなにか
「自己評価」においては、
自分は研究をしてきました
こう思ってきました
出来ます
したいです
だからやります(お金ください)
ということを書きます。
要するにこれは、ひとつの決意表明だと考えればいいでしょう。
だとすれば、どういう決意が必要なのか。
要するにエントリーシートだけど
学術振興会特別研究員というのは、博士課程(博士後期課程)の大学院生、それからポスドクを対象とした「お給料+別枠の研究費」です。
DC1では(お給料240万円税込 + 研究費数十万円)x3年間=900万円以上の国家予算が使えます。
その給料と研究費に見合った人材であることを出願者は一生懸命アピールすることになります。
もともと大学院生というのは(当然修士課程であっても)一定の知的生産を課せられる「仕事」ですね。確かに金を払っているのだけれど、業績は求められる。
就職活動をやってみると「エントリーシート」(ES)というものを山ほど書かされることがわかります。その内実は「志望動機」と「自己紹介」だというのが『面接の達人』などの(すくなくとも15年前の)就活本の定説でした。
確かに、自分が企業の側だとして、知りたいのはその2項目です。
きちんとした人が、ちゃんと「この」仕事をやってくれるのだろうか? ということを宣言するものです。
学振の自己評価欄というのもこれによく似ています。というか、ほぼ同じものだと考えればいい。
何を書くのか
2024年度採用特別研究員の自己分析フォーマットは「4. 【研究遂行力の自己分析】」「5. 【研究遂行力の自己分析】」となっています。
2024年度申請書では3ページ要求されています。申請書を書き慣れない多くの若手は、ちょっとこれでは何を書いたら良いのかわからないかもしれません。
ちなみに、17年前。2007年度採用の「自己評価」欄の指示には、こう書いてありました。1ページです。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?