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「第3の居場所」を作りたい!〜和歌山で2週間インターンしてた話〜

大学3年の夏。
同級生たちが企業のインターンに行っている頃、私は和歌山にいた。

紀伊半島の先端にある新宮市の「ユースライブラリーえんがわ」という私設図書館でインターンをしていた。

☆ユースライブラリーえんがわのホームページはこちら!

大学3年生。
そろそろ就活かぁ...えーどうしよう...みんなインターンしてるし、なんか調べてみるか。
そんな感じでインターンを探していた。

子供の頃の夢は図書館司書だった。
本が好きだったし、安定してるからいいよって親に言われた影響だった。

中学校の職場体験で図書館に行き、あんまりおもしろみを感じなくて図書館司書を目指すことはやめた。

でも就活を目前に控え、図書館司書もいいかもしれないと思い始めた。今思えば、何やりたいかわからなかったから迷走していたんだと思う。
そもそも、大学の学科は図書館司書の資格を取れないところだったし。

それでもなにかしなくちゃいけない気がして、図書館ってインターンやってないのかな〜って調べてみてたどり着いたのが「えんがわ」だった。

ん?図書館インターン...?にしてはなんだか自由すぎる気配...?と思ったけど、そこは無駄に思い切りのある私。
オンライン面接に申し込んで、大学3年の夏休みに2週間和歌山に行くことが決まった。

生まれて初めて上陸した和歌山は、慣れ親しんだ新潟、当時住んでいた東京とも全く違う気候だった。
湿気が多く、台風も高確率で直撃する。

田んぼは少なく、下水道の普及率も全国的に見ると低い。
私がインターン中に住んでいた家はぼっとんトイレだった。

でも、「えんがわ」で私が経験したことは他のどこにいっても体験できないくらい貴重なものだったと断言できる。

おもしろい人が集まれる「ハード」としてのえんがわ

えんがわとは、私設図書館であり、ゲストハウスでもあり、地域の人たち、学生が集まれる「第3の居場所」でもある。

私のようなインターン生や、旅人などの「外の人」とその地域に住む人々を繋ぐ役割を果たしている。

私自身もたくさんの地域の人に会って、様々なお話を聞いた。
必ず就職しなければならないと思っていた私にとって、旅をしていたり、夏は働いて冬は海外旅行をしていたり、実家の家業を継ぐ前に修行として料理人になってみたりしている人たちとの出会いは新鮮だった。

台風が来た!!家に籠るのかと思いきや...

2週間の滞在の間に幸か不幸か(?)台風が直撃した。
ちょうどその日は、夏は日本で働き、冬は海外を旅している人たちがえんがわに遊びに来ていた。

「那智の滝と海見に行こうぜ!」

ええーーっ?😳
でもその日はえんがわに人が来る気配もなかったし、せっかくだから行ってみるといいよって管理人さんに言われて着いていってみた。

強風吹きすさぶ中、那智の滝を見学し(台風来てもやってるんかい)、那智の滝を文字通り浴びた。

そのあと、日本最南端の岬に行った。

とんでもない暴風雨だった。
もうこの時に私の服はおおかた死んだ。

連れて行ってくれた方たち。

雨が降っていないだけで落ち着いて見える(暴風)

その日は、私が住んでいた家が避難勧告が出ていたので(避難勧告の対象になったのは後にも先にもこの時だけ)
管理人さんの彼女さんのおうちに泊まらせてもらって、一緒にカレーとサラダを作って食べた。

新潟の人が雪に慣れているように、台風がよく来る地域の人たちは台風に慣れていた。
世の中は広いなって思った瞬間だった。

古本屋はじめました

インターンに行って私がやったこと。

えんがわに遊びに来た小学生に、ヒロアカの最新刊を入れてほしいと頼まれたことがきっかけだった。
当時えんがわはゲストハウス収入や寄付で運営しており、かなりカツカツの状態だった。

最初はこんな感じの規模で、管理人さんの伝手でかきあつめた本を並べて、一日に2,3人くるお客さんの話し相手をしたりしていた。

えんがわで仲良くなった高校生の女の子と一緒にPOPを手書きしたり❤

そんなことをしているうちに新聞の取材を受け😳

最終日にはとんでもない量の本が集まった!

あまりにも大量すぎるので、5冊無料で漫画をあげる代わりに小学生に整理を手伝ってもらった。
自分で持ってきた本との交換制度を作ったりもした。

最終的に2万円ちょいの売上を出して、古本マルシェは終了した。

「第3の居場所」って素晴らしい!

えんがわは学校でもなく、仕事場でも家でもない、「第3の居場所」だった。

そこには高校生、中学生、小学生、地域の大人が、旅人やインターン生が、いつも集まっていた。
なにかをやってみたい人が失敗を恐れず、挑戦できる場だった。

そこで生まれる予測不可能な出会いや挑戦が、また新たな繋がりを生む。

人狼ゲーム会をやってみたり、みんなで映画をみてみたり、可能性は無限大だった。

そんな場所を私もいつか地元に作りたい、そう思った。

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