モスクワコンサート会場の銃撃テロ事件の犯行声明と映像をイスラム国(ISIS)が公表した理由


ロシアを標的にした痛ましい事件である。百名以上の死者を出した大惨事となった。



今回のテロ事件には、事前に予兆があった可能性が指摘されている。その為、米国が駐露大使館経由で大規模集会等への参加を避けるよう指示を出していた模様。




ここから想像されるのは、ロシア側には工作する動機も意味も薄いということである。

犯行グループはタジキスタン系のようだと言われており、ウクライナがリクルートした人員の可能性が指摘されている。


イスラム国(ISIS)が犯行後に声明を出したこと、犯行映像を自ら公開したことで、表向きはテロ集団とされるISISがやった事件ということになる。


ここ最近では目立ったテロ事件が起こされてこなかったイスラム国が、何故急にロシアを標的としたのか?

そこに事件の理由があるように思われる。


筋書きとしては、米国・イスラエル系の諜報機関による煽動(準備工作)によりウクライナ経由で犯行に及んだ、というのが最も普通の見方だろう。

ここ数年でネット言説に定着してきた見解として、イスラム国(ISIS / ISIL)は米国・イスラエルの諜報機関が育成したテロ組織だ、というものがある。

実際、シリアの反政府勢力としてテロ活動や戦闘を行い、イラクの油田地帯を襲撃して採掘施設を占拠したりする等、実効支配領域を拡大した。その領域では米軍が石油の盗掘や運搬を支援している話が、ネットでは公然と語られてきた。

イスラム国はシリア・アサド政権を打倒し親米(=イスラエルにとってもl好都合)政権を樹立させるべく、米国CIAらが隠れ蓑にしている武装組織なのだ。オバマ政権はイスラム国を攻撃するという名目で、本当はシリア政府軍の空爆を繰り返していた。

有志国(仏軍が特にワル)軍という大義名分を掲げて、違法な侵略戦争を仕掛けていた張本人がオバマだったのだ。
そして、反アサド政府軍の主体はクルド兵部隊であり、米軍がイラク兵やクルド兵を動員してアサド政府軍に攻撃を仕掛けさせてきた。そこにはウクライナ傭兵らも投入されていただろう。


そこにプーチンがシリア政府軍を支援するべく送り込んだのが露軍だった。戦況は改善し、アサド政府軍は完全崩壊を免れた。


ここでバイデン民主党政権・CIAや国防総省らにとって、印象を立て直したいというイメージ戦略・事情がある。


表向きのイスラム国は依然としてテロ集団であるので、これを再利用することにしたものだろう。

「ウクライナの苦しい戦況」は容易に覆せないし、ガザ侵略の大殺戮国イスラエルへの反感が世界に充満しているので、「より強力な悪」が待望されたものだろう。プーチン政権への打撃にもなる。

それが雑な「お手軽乱射事件」の仕掛けだったろう(準備は簡単、カネと武器さえあればできる。ならず者が迂闊で愚かであれば、即実行可能だ)。

大規模なテロ発生で、多くの死傷者という深刻な犠牲が出ると政府サイドへの批判が強まるだろう。

ロシアの諜報系や対外防諜系などへの批判も高まるかもしれない。いつでもテロ攻撃は起こせるぞ、という脅し効果にも使えるかもしれない。


色々とあるかもしれないが、一番の狙いは「イスラム国は悪の組織」であるというイメージをもう一度強く打ち出したかった、ということではないか。同時に、米国は「ロシアへのテロ攻撃とは無関係である」という体裁をとることもできる。


ネット上の言説からも、イスラム国(ISIS)とオバマ民主党政権やCIAとの繋がりに言及しているものを目立たなくできるだろう。

エリート官僚には似た習性がある(笑)。
ミスを指摘されると、自分のせい・責任ではないように仕向けたい、とか失敗を糊塗するような善後策(笑)を弄しようとするものだ。

それとも、目を逸らせたい時には、注意を惹きつける為の「ミスディレクション」を企図するもので、あまり巧妙に仕組まれてない雑な策の時には、特にそうした傾向があるだろう。


コンサート会場で銃撃されたのは、イスラエルがガザ侵攻の口実にしたハマスによるテロ攻撃も同じだったのでは?

ハマスの攻撃部隊による戦闘もあったが、現実にはイスラエル軍(工作員)がハマスのふりをして、イスラエル人を銃撃し殺害した事実が判明していたはずだ。


ネット検索では、どちらの事件が先に表示されると思うか?

イスラエルの蛮行がイスラム国のテロによって見え難くなる、ということなのでは。
そのイスラム国(ISIS)を組織し育成したのが米国とイスラエルなのに、だ(笑)。


当方には、そのように見える事件である、ということだ。


参考:









それと、テロ攻撃の実際の映像を敢えて公開した事例として、23年11月にイエメンのフーシ派による「ヘリで船に乗り込み乗っ取り」という事件があったろ?





テロ犯が敢えて「犯行映像を公開」する場合には、特別な理由が存在するわけで、それは裏で糸を引いてるのが米国CIAやイスラエル諜報などの「イメージ戦略」を達成する為であることが多いだろう。


この後にフーシ派は乗っ取りなんざやってないし、普通にミサイル攻撃とかで撃沈してるだろ?
船を占拠する方が、単純にミサイル攻撃するよりも難しいんだよ。
だって、砂漠国のテロ集団なんだから、ヘリの着艦訓練なんてできる機会が極めて乏しいから、だ。

つまり、ヘリで襲撃した映像公開は米国側のヤラセ事件の可能性が高まるわけで、映像公開という共通点を持つモスクワ銃撃事件でも「背後にいる米帝」の構図の可能性を考慮せざるを得ない、という話なのである(映画『TENET』の存在は偶然ではないだろう)。





02年のモスクワ劇場人質事件が着眼のヒントだとしても、今回のイスラム国による銃撃事件は全く別物だ。
大勢殺害できる場所として狙ったに過ぎず、米帝側のアピールは達成されただろう。


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