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私も「愛されたい人」だったから(愛されるよりも愛したい話ではないよ)


私の物事の捉え方がまるっと変わったのは30歳の時でした。その時に始めたのが「置き換え」という作業です。

「置き換え」とは、誰かに対してジャッジする気持ちがある時、主語を相手から自分に置き換えてみる方法です。置き換える作業は、私はByron Katieという人の本から学びました。


たとえば。

「あの人、いつも遠回しな言い方ばかりして煮えきらないのよね。はっきり言えばいいのに」と思った時。

あの人ははっきり自分の意見を言うべきだ」という気持ちを、
私ははっきり自分の意見を言うべきだ」に置き換える。

そうすると、「そっか、私があの人に『正直な気持ちを聞かせてもらえませんか』とはっきり伝えればいいのか」と自分がやるべきことに気持ちが切り替わるのです。


他にも。

「あの人、いつも怒ってばかりで本当に嫌になっちゃう」と思った時。

あの人は怒るべきではない」という気持ちを
私は怒るべきではない」に置き換える。

そうすると、自分の最近の行動を振り返るきっかけになります。あの人が怒っている時に、私も怒って言い返していたりします。もう相手は怒っていない場合でも、私がずっと怒っている場合もあります。「あら、私もずいぶん怒っているわね」と気づいて、それは私が解決すべき物事になります。


こんな風に、私は一人でいろんな物事を置き換えてきました。主語が相手から自分に置き換わると、私はもっと自由になります。誰かに何かをしてもらわなくても、自分でできると気づくからです。


中でも私が気に入っているのは、愛されることの置き換えでした。

たとえば恋人に対して、「彼はもっと私を大事にしてくれてもいいのに」とか「彼がもっと私を好きだったらいいのに」など、相手の行動を求める気持ちが当時の私にはありました。

恋人以外にも上司や友人に対して「もっと評価してくれたら」や「私を優先してくれたら」という気持ちをずっと持ち続けていたのです(可愛らしいね)。


それを置き換えする作業がとても楽しい。

彼はもっと私を大事にするべきだ」を、
私はもっと私を大事にするべきだ」に置き換える。

彼は私をもっと愛するべきだ」を、
私は私をもっと愛するべきだ」に置き換える。

私はもっと私を評価するべきだ」

私はもっと私を優先するべきだ」


そうすると、今まで「誰かにしてもらわなきゃいけなかったこと」が自分でできるようになるのです。私が私を愛してあげればいいのかと気づいた時、とても自由になりました。たとえ上司から評価されない時でも、自分が自分を評価してあげることで、くさらず仕事を続けることができました。

相手にしてほしいことを、相手に求めず自分でやってあげる。世界はもっと優しく見えるようになり、物事は私に主導権があると気づきます。

誰かに愛されたかった私から、自分で自分を愛する私へ。

そんな置き換え作業、ぜひあなたにも体験してみてほしいのでした。

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2023年のテーマは洒洒落落。物事にとらわれず、さっぱりと生きたい。そんなハマダのこだわりレスな記事はこちらに収めます。


ハマダユイ
ソーシャルワーカー11年目。大学教員をやりながら、相談室バオバブで個別相談を受けている。精神疾患にまつわる悩み事、家族のこと、人間関係のこと、仕事のこと…。いろんな人と一緒に作戦会議を開く毎日。

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